ソマリア沖海賊対策 ジブチにEU各国・米など海賊対策に乗り出している国の軍艦集結
アフリカ・ソマリア沖の海賊対策として、自衛隊を派遣するための海上警備行動が13日に発動されたことを受け、海上自衛隊の護衛艦2隻が14日午後、広島県の呉基地を出港する。護衛艦の活動拠点となるアフリカ・ジブチでは、すでにEU(ヨーロッパ連合)各国やアメリカなど、海賊対策に乗り出している国の軍艦が集結している。
海賊が頻発するアデン湾に面したジブチ港の一角に、海賊対策に力を入れているフランス海軍の軍艦があった。
フランス海軍の船の上からは、アメリカ海軍の船が見え、トルコ海軍の船が任務に向けて出港した。
沖合には多くの船が停泊しており、ジブチ港がまさに海洋交通の要衝であることがうかがえる。
アデン湾を航行する船舶は年間2万隻、日本に関係する船だけでも2,000隻にのぼる。
しかしここ数年、ソマリアからの海賊が多数出没し、2008年4月には、日本の大型タンカーが海賊とみられる不審船から発砲を受けるなど、日本にとっても深刻な問題となっている。
ジブチやその周辺ではすでに、EU各国やアメリカ、中国など、およそ20カ国が海賊対策に乗り出している。
フランス海軍司令官は「各国が対策に乗り出しているので、海賊行為は難しくなっている。しかし彼らは賢いし、プロフェッショナルなので、これで終わりだとは思わない」と話した。
2009年だけでも、すでに20件以上のソマリア海賊の被害が報告されていて、海上自衛隊の活動に各国からも期待が高まっている。
(03/14 12:22)