この人物のオモテとウラ　野田秀樹（劇作家、俳優）

●２５歳差の新妻に待望の第１子

「あれ、結婚してたんだっけ？」「相手はどんな人？」

　劇作家で俳優の野田秀樹（５３）に待望の第１子が誕生することが分かった。妻で女優の藤田陽子（２８）は現在妊娠７カ月で、６月に出産する予定という。

　で、冒頭のギモンだ。８０年代の「夢の遊眠社」や、女優・大竹しのぶとのゴシップは有名だが、その他のプライベートはあまり知られていない。そこで今回は改めてビックリなその華麗なる「経歴」と「女性遍歴」をおさらいしてみる。

　１９５５年、長崎に生まれたが、すぐに東京に引っ越した。子供の頃から勉強のできる子で、高校は当時、灘高と東大合格者数を争っていた教育大付属駒場高校（いわゆる教駒）。そこからスンナリ東大法学部に入っている。すでに才能も開花させていて、高校時代に戯曲「アイと死をみつめて」を発表し、前出の「夢の遊眠社」も東大在学中に旗揚げさせた。

　せっかく入った東大を中退し、最初の結婚をしたのもこの頃。劇団の看板女優だった竹下明子と８６年に結婚した。岸田戯曲賞を受賞し、世界の芸術祭に参加するなど、舞台は相変わらず絶好調だったが、９２年、突如転機が訪れる。劇団を解散し、本人は英国留学、翌年には竹下とも離婚した。

　直後に理由が判明する。前出の大竹しのぶとの出会いが野田の心境を一変させたようだ。２人が最初に知り合ったのは９２年８月。直後に大竹は当時の夫・明石家さんまと離婚した。その後は、野田、大竹ともに逃げ隠れするふうもなく、９５年には「野田　大竹」と表札の掛かった３億円の豪邸で、同居生活を始めた。もっとも、入籍なき同居は長続きせず、９８年には破局を迎えている。

　野田が現在の妻・藤田陽子と結婚したのは０５年１２月。当時、野田は５０歳、藤田が２５歳で「ダブルスコアの年齢差」などと騒がれた。藤田は１８歳で音楽ユニット「Ｌａｕｇｈ＆Ｐｅａｃｅ」のボーカルとしてデビューし、後に芝居に転じた中堅女優。映画「犬と歩けば」「模倣犯」などに出演しているほか、ボーダフォン（現ソフトバンク）のＣＭなどにも出演していた。結婚後も女優業は続けていて、「四谷怪談」「闘茶」などに出演している。

　出産後も女優を続けるかどうかは未定のようだが、あの「天才」野田のことだ。妻にはノビノビと女優業を続けさせ、自らは家事・子育てを手伝いながらも、世間をアッといわせる新作をラクラク発表するに違いない。

（日刊ゲンダイ2009年3月11日掲載）