ここから本文エリア 丸子実高の生徒自殺、母親の主張大半退ける2009年03月07日 05年12月に県立丸子実業高校(現丸子修学館高校)1年の男子生徒(当時16)が自殺したのは、所属していたバレーボール部内のいじめなどが原因だとして、男子生徒の母親が、県や当時の校長、監督らに総額約1億4千万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が6日、長野地裁であった。近藤ルミ子裁判長は、県や校長らの監督責任などは認めず、請求の大半を退けた。ただ、当時の上級生の1人が男子生徒を殴った事実は認め、この上級生に賠償として1万円の支払いを命じた。 母親側は、男子生徒が05年4月に入学後、同年5月ごろから部の先輩にからかわれたり、ハンガーで頭をたたかれたりしたほか、不登校になった際に校長に登校を促されたために自殺に追い込まれた、と主張していた。 一方、この訴訟をめぐっては、同部の部員や監督、保護者らが「加害者と決めつけられ、精神的苦痛を被った」として母親に約3千万円の損害賠償を求める訴えを起こし、母親も「訴訟で精神的に傷つけられた」として約3300万円を求めて反訴していた。 この訴えについて、近藤裁判長は、監督や部員らの主張を一部認め、母親が23人に対して計34万5千円を支払うよう命じ、母親の訴えは退けた。(上田悠)
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