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【三重】

校長、全校集会で説明 皇学館高生自殺

2009年3月8日

 学校でいじめられたという内容の遺書を残し1年の男子生徒(16)が自殺した伊勢市の私立皇学館高校で7日、全校集会が開かれ、集まった1、2年生700余人に、大島謙校長が経緯を話し「みんなで重く受け止めよう」などと呼び掛けた。学校側が会見し、その様子を説明した。

 大島校長らによると、集会はこの日の学年末試験終了後に体育館であった。

 冒頭、自殺した男子生徒の冥福を祈って全員で黙とう。報道などで内容を知る生徒も多いことから自殺という言葉は使わずに事実関係を伝え「原因を探し出して共有し、今後二度と起こらないようにすることが、悲しい出来事への償いになる。彼が残したメッセージでもある」と訴えた。

 生徒たちは悲痛な表情で、ショックを受けて登校できなかった生徒もいるという。

 今後、全校生徒を対象にアンケートを実施して心の状況を把握、臨床心理士を増員するなどして心のケアを強化する。

 会見で、大島校長は「いじめは把握していない」とこれまでと同様の認識を示し「原因をできるだけ詳しく突き止めたい」とした。

 生徒たちへの聞き取り調査については、クラスメートの保護者から了解を得て、全校集会終了後から個別の聞き取りを始めているという。

 遺族との接触については、6日夜に教頭らが男子生徒宅を訪問。遺族に配慮し「今後のことについていろいろ話し合った」と述べた。

 (谷知佳)

 

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