5日午後6時20分ごろ、京都府宇治市伊勢田町の近鉄京都線小倉第3号踏切(遮断機、警報機付き)で、同市立中学1年の男子生徒(13)が奈良発京都行き特急電車(4両編成)にはねられ、頭などを打ち死亡した。府警宇治署は自殺の可能性が高いと見ている。
同署によると、生徒が遮断機をくぐり踏切内に入るのを運転士が目撃しているという。ハーフコートにひざまでのズボンを着用、近くに自転車があったが、遺書は見つかっていない。生徒の自宅から現場までは約2キロ。この日は午前7時40分ごろに家を出たが、登校していなかったため、事故当時、母親が捜索願を出すため宇治署を訪れていた。
生徒が通っていた中学の教頭は「明るく温厚で、いじめや成績での悩みなどは全く心当たりがない」と話した。
近鉄によると、事故の影響で上下4本が部分運休、同45本が最大10分遅れ、約9000人に影響した。乗客約50人にけがはなかった。【藤田健志、広瀬登】
毎日新聞 2009年3月6日 大阪朝刊