2009年3月13日2時0分
同級生からのいじめを訴える遺書を残して三重県伊勢市の私立皇学館高校1年の男子生徒(16)が自殺した問題で、男子生徒は遺書で「いじめの醜さを子どもに教えてあげてください」と訴えていたことが分かった。生徒のパソコンには約1週間前から、友人や部活動の先輩ら約60人への感謝が書きためられており、その中で触れられていた。父親は「悩んでいたことに気が付かなかった」と悔しさをにじませている。
父親によると、男子生徒は「勉強を頑張りたい」と自ら同校を選んだ。中学時代に学級対抗リレーの代表に選ばれるなど短距離走に自信があり、高校でも陸上部に入部。本を買って熱心にフォームを研究していた。遺書には「インターハイに出たい」とも記していたという。
昨年夏には出身中学の陸上部の練習に顔を出し、顧問には「部活動を頑張っています」と笑顔で話していた。単身赴任先から週末に戻る父親に「東京の大学に進んで、スポーツ医療や救急救命士をやりたい」と語っていた。
小さな子の面倒もよくみた。年に数回、幼稚園のスポーツ教室の指導員としてキャンプなどに参加。3月はスキーを引率するはずだった。動物好きで、小学生の時には友人と傷ついたハトを手当てし、自分の布団に寝かせて看病したという。父親は「命を大切にする子だった。自分の命ももっと大切にしてほしかった」と肩を落とす。
遺書には「暴言、暴力、嫌がらせを浴びせられ、精神的に嫌になった」と書かれ、いじめにかかわっていたとする同級生7人の名前が挙げられていた。学校は14日に保護者説明会を開き、これまでの調査結果や再発防止策を説明したうえで、家族にも報告するという。
父親は「息子は正義感が強く、曲がったことが嫌いだった。いじめがどうしても許せなかったに違いない。一日も早く真相を解明してほしい」と話している。