三重県伊勢市の私立皇学館高校1年の男子生徒(16)が自殺した問題で、生徒が自殺前に自殺をほのめかすような話を友人にしていたことが5日、学校関係者への取材で明らかになった。
中村貴史教頭によると、生徒は自殺する約1週間前、所属する陸上部の友人らに「首をつる夢を見た」などと話したが、友人らは冗談と思い気に留めなかったという。
また遺書が入っていたパソコンの記憶媒体には「スパイクは○○さんに渡して」など遺品整理を依頼するメッセージも残されていた。
中村教頭は「(男子生徒の)シグナルは分からなかった。事実を真摯(しんし)に受け止めて対応したい」と話している。
生徒の伯父は「(父親は)学校が7日以降に生徒から事情を聴くのは遅い、学校の対応次第ではきちんと問うていかねばならないと言っている」と明かした。【福泉亮】
毎日新聞 2009年3月6日 中部朝刊