2009年3月13日 18時58分更新
アフリカ・ソマリア沖の海賊対策として、浜田防衛大臣は、自衛隊法に基づく海上警備行動を発令し、14日、海上自衛隊呉基地から護衛艦「さざなみ」と「さみだれ」の2隻が出航することになりました。
政府は、13日の午前、麻生総理大臣らが出席して安全保障会議を開き、ソマリア沖の海賊対策として、海上自衛隊の護衛艦を現場海域に派遣することを正式に決めました。
これを受けて浜田防衛大臣は、自衛隊法に基づく海上警備行動を発令し、14日、海上自衛隊呉基地から護衛艦「さざなみ」と「さみだれ」の2隻が出航することになりました。
これについて、地元呉市の小村和年市長は「日本の船舶を海賊から守る大切な任務に、呉の部隊が選ばれたのは市民として名誉に思っている。立派に任務を果たして無事に帰ってきてほしい」と述べました。
市民からは「海賊から船を守るのは日本のためにもいいことだと思います。派遣には賛成です」という声が聞かれました。
その一方で「派遣には反対です。武器の使用基準についてしっかりした説明をしてほしい」といった意見も聞かれました。
一方、自衛隊の海外派遣に反対する平和団体のメンバーらは、13日、広島市の平和公園で抗議の座り込みを行いました。
このなかで広島県原水禁の片山春子代表委員は「派遣が広がれば日本が再び戦争に加わることになりかねない。被爆地広島からの派遣に私たちは断固として反対しなければならない」と訴えました。
2隻の護衛艦は、14日の午後出発してソマリア沖に向かい、早ければ4月上旬にも現場海域で活動を始める見通しです。