“日本だけの政治·言論文化発展モデル作ると”
[インタビュー]日刊ベリタ 永井 浩 編集長
日本インターネット言論の間でも自分ばかりの明らかな色彩を持った媒体で、日刊ベリタ、(http://www.nikkanberita.com)が数えられる。現地ではとても保守的や、あるいは何らの ‘個性ない’言論たちがわずかばかりのインターネット言論の中でも大部分や、ベリタは進歩的な性向を明らかに現わすことで有名する。
日本インターネット言論の現住所は一言で ‘難しい’だ。影響力次元でも、経済的次元でも、媒体一つ存立しにくい実情だ。ここに永井編集長は “日本には韓国のようにデモクラシーを遂げるために民衆たちが血をこぼした経験がなくて、そういう差が日本内インターネット言論たちの苦戦する理由ではないか”と指摘した。
しかしベリタのような媒体の数が、今後のますます増えるはずだという期待は高くなっているし、現在既存メディアが作り上げた乱れている社会構造を変え出すことができる唯一の手段がインターネットメディアというところ共感台も高くなっている。
永井編集長は“ベリタが目標にした方向を実現して行くためには世界の多様な経験を学ばなければならない”と“特に韓国とは違う日本だけの政治·言論文化の中で ‘発展モデル’を作って行くのが一番必要だ”と伝えた。
次はインタビュー全門。
ー日本内でインターネット言論の媒体数が少ないことはどんな理由のためですか? 日本内でインターネット活用が不足だからですか?
インターネットの言論媒体をどのように定義するかにもよりますが、韓国のオーマイニュースやプレシアンなどのような影響力をもった市民系サイトが日本にはないのは事実です。ただ、インターネットを利用したミニ言論サイトはかなりあると思われますし、最近はすぐれたブログが多数生まれてきています。日本のインターネット利用人口は約8000万人といわれ、利用人口そのものはけっして少なくありません。有力な言論サイトが少ないとすれば、それはべつの背景があり、それについてはのちほど述べます。
ー韓国の場合,、インターネット言論は地域的、領域別で多様な形態のインターネット言論たちが登場しています。量的でも急激な増加傾向を見せています。 特に韓国のインターネット言論は進歩性向を大部分見えているのに、現在ある日本インターネット言論はどんな性向を持っていると思いますか?
現在の日本は、韓国のような「保守」と「革新」の区分けが難しい状況です。とくにこれまで「革新」とされてきた勢力は急速にに力を失ってきていますが、巻き返しの突破口がつかめていません。言論にもこの傾向が反映してきています。日刊ベリタにかぎっていえば、保守的な論調が支配的になり情報・言説の寡占化がすすむ状況のなかで、なんとか情報・言説の多様性を確保したいと努めています。その意味では「保守」でないのはたしかです。言論サイトといえるかどうかはわかりませんが、日本でいちばん大きなインターネットサイトは、匿名の掲示板「2ちゃんねる」です。ここに書き込まれる情報の大半は「進歩的」とは対極にあります。
ー日本の国民は言論に大きい影響を受けていることで分かっています。産経新聞, 朝日, 毎日, 読売など既存の言論たちの影響力が非常に大きいようなのにこの人々の報道態度はどうですか? これと共にインターネット言論の影響力はどの位と評価していますか?
日本は現在、さまざまな意味で戦後最大の転換期にさしかかかかっています。日本がこれからの進路を誤らないようにするため、大手新聞とテレビが果たすべき役割は大きいはずです。しかし、かれらがその重要性をじゅうぶんに自覚しているかどうかは、日々の報道をみると疑問です。だからこそ、既存のメディアに対抗するオルタナティブメディアとしてのインターネット言論ががんばらなければいけないのですが、残念ながら力量はまだ圧倒的に微弱です。
ー日本既存言論たちの性向は大部分保守性向を持っていることと見えます。 何より権力やお金のために記事を書くことはならないと思うのに、現在産経新聞などのような既存言論たちはどうですか?
ご指摘のように、日本の既存言論の現在の基本的傾向は保守的というか、権力者に寄り添った視点からの報道が圧倒的です。産経新聞はわたし自身は購読しておりませんが、そのような日本の新聞のなかでも最右翼とみられていることはまちがいありません。
ーだから既存言論と差別を宣言するためでもインターネット言論の役目は非常に重要なことと見えます。 帰ってインターネット言論の必要性をおっしゃってください。記者たちは勿論、国民も真実な言論に喉が乾いていることとおもいますけど。
すでに述べたとおりです。べつの表現でくりかえすと、市民の目線でとらえたニュースを積極的に発信することで民主主義社会の健全な発展をめざすために、インターネットという新しいメディアは強力な武器となります。同時に、これまでの「ニュース」と「ジャーナリスト」の定義を再定義していこうとかんがえています。
ー『日刊ベリタ』の紹介をお願い致します。(媒体生成日、 職員数、 編集方向など)
2002年6月に創刊。有給スタッフは一人だけで、その他はわたしをふくめてすべてボランティア。したがって職員数は何人とするかはむずかしいが、毎日のデスク作業は5~6人が交代でおこなっています。これまでは海外ニュースが多かったが、最近は国内ニュースも増えてきている。
ー『日刊ベリタ』だけの特徴(あるいは長所)は何ですか? 『日刊ベリタ』を楽しんで見る読者たちの要求は何だと思いますか? 『日刊ベリタ』が追い求める理想的な言論の役目は何だと評価しますか?
既存メディアではとりあげられない重要なニュースを、国内外の市民と協力して積極的に発信していこうとしている。そのため市民記者の開拓とととも海外の市民系独立メディアとの連携(くわしくは日刊ベリタのサイトの左下を参照)を広げている。一例をあげると、イラク戦争。圧倒的に欧米メディアの情報に依存している既存メディアのなかで、ベリタは世界各地のイスラム系アラビア語サイトで流される「反米抵抗勢力」やイラク市民の視点に立った情報を日本語に翻訳して発信している。おそらくこれは世界でも唯一の試みと自負している。このように多様で複雑な世界と日本の動きに大きく目を見開いて、タブーなき自由な言論空間を開拓することで、国際社会のなかで日本が進むべき道を読者一人ひとりが判断できる材料をできるだけ多く提供するのが、ベリタの役割であり読者もそれを期待しているはずである。
ー『日刊ベリタ』は日本インターネット言論の中でも進歩的な媒体で知られています。他のインターネット言論の性向はどうだと評価しますか?
他のインターネット言論の性向についてはとくにコメントする立場にはありません。ただ、やっと生まれたばかりのいくつかのインターネット言論サイトがお互いに切磋琢磨して、新しい建設的なインターネット言論空間の発展に貢献しあっていくことを望んでいる。
ーohmynewsjpに対する日本世論はどうですか? oh my newsjpの成功を期待することができますか?
現時点では期待されたような成果はあげられていないというのが、おおかたの見方のようである。しかし、何事もゼロからの挑戦に最初から満点をのぞむほうがおかしいのであって、オーマイニュース日本語版がこれから試行錯誤を重ねながら日本の市民メディアとして発展していくことを期待している。
ー現在韓国のインターネット言論に対する見解を聞きたいです。 同時に不足だと考えられるのがあれば指摘してください。
韓国のインターネット言論の成功は、長年の民主化闘争の成果がインターネットという画期的なメディアとむすびついて花開いたものというのが私の理解です。
残念ながら日本には、身体を張り多くの血を流しながら民主主義を勝ち取ったという経験がありません。その点の違いが、オーマイニュース日本語版や日刊ベリタの苦戦の大きな原因だと思われます。韓国のインターネット言論の不足についてはコメントできるだけの材料を持ち合わせていませんが、とくに進歩的サイトがこれからの保守・革新の政治対決のなかでどのような力を発揮していくのかを注目しています。
ー世界インターネット言論の発展のために必要なことは何だと思いますか? 日本内でどんな努力がなければならないと思いますか?
インターネットそのものは、たんなる新しい技術にすぎません。問題は、一人ひとりの市民がこれをどのような方向にむけて活用していくかです。ベリタのめざす方向についてはすでに述べたとおりですが、それを実現していくためには、世界のさまざまな実践例に学びながら、同時にたとえば韓国とは異なる日本独自の政治・言論文化の土壌のなかでの発展モデルをつくっていくことが必要です。
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日本インターネット言論の現住所は一言で ‘難しい’だ。影響力次元でも、経済的次元でも、媒体一つ存立しにくい実情だ。ここに永井編集長は “日本には韓国のようにデモクラシーを遂げるために民衆たちが血をこぼした経験がなくて、そういう差が日本内インターネット言論たちの苦戦する理由ではないか”と指摘した。
しかしベリタのような媒体の数が、今後のますます増えるはずだという期待は高くなっているし、現在既存メディアが作り上げた乱れている社会構造を変え出すことができる唯一の手段がインターネットメディアというところ共感台も高くなっている。
永井編集長は“ベリタが目標にした方向を実現して行くためには世界の多様な経験を学ばなければならない”と“特に韓国とは違う日本だけの政治·言論文化の中で ‘発展モデル’を作って行くのが一番必要だ”と伝えた。
次はインタビュー全門。
ー日本内でインターネット言論の媒体数が少ないことはどんな理由のためですか? 日本内でインターネット活用が不足だからですか?
インターネットの言論媒体をどのように定義するかにもよりますが、韓国のオーマイニュースやプレシアンなどのような影響力をもった市民系サイトが日本にはないのは事実です。ただ、インターネットを利用したミニ言論サイトはかなりあると思われますし、最近はすぐれたブログが多数生まれてきています。日本のインターネット利用人口は約8000万人といわれ、利用人口そのものはけっして少なくありません。有力な言論サイトが少ないとすれば、それはべつの背景があり、それについてはのちほど述べます。
ー韓国の場合,、インターネット言論は地域的、領域別で多様な形態のインターネット言論たちが登場しています。量的でも急激な増加傾向を見せています。 特に韓国のインターネット言論は進歩性向を大部分見えているのに、現在ある日本インターネット言論はどんな性向を持っていると思いますか?
現在の日本は、韓国のような「保守」と「革新」の区分けが難しい状況です。とくにこれまで「革新」とされてきた勢力は急速にに力を失ってきていますが、巻き返しの突破口がつかめていません。言論にもこの傾向が反映してきています。日刊ベリタにかぎっていえば、保守的な論調が支配的になり情報・言説の寡占化がすすむ状況のなかで、なんとか情報・言説の多様性を確保したいと努めています。その意味では「保守」でないのはたしかです。言論サイトといえるかどうかはわかりませんが、日本でいちばん大きなインターネットサイトは、匿名の掲示板「2ちゃんねる」です。ここに書き込まれる情報の大半は「進歩的」とは対極にあります。
ー日本の国民は言論に大きい影響を受けていることで分かっています。産経新聞, 朝日, 毎日, 読売など既存の言論たちの影響力が非常に大きいようなのにこの人々の報道態度はどうですか? これと共にインターネット言論の影響力はどの位と評価していますか?
日本は現在、さまざまな意味で戦後最大の転換期にさしかかかかっています。日本がこれからの進路を誤らないようにするため、大手新聞とテレビが果たすべき役割は大きいはずです。しかし、かれらがその重要性をじゅうぶんに自覚しているかどうかは、日々の報道をみると疑問です。だからこそ、既存のメディアに対抗するオルタナティブメディアとしてのインターネット言論ががんばらなければいけないのですが、残念ながら力量はまだ圧倒的に微弱です。
ー日本既存言論たちの性向は大部分保守性向を持っていることと見えます。 何より権力やお金のために記事を書くことはならないと思うのに、現在産経新聞などのような既存言論たちはどうですか?
ご指摘のように、日本の既存言論の現在の基本的傾向は保守的というか、権力者に寄り添った視点からの報道が圧倒的です。産経新聞はわたし自身は購読しておりませんが、そのような日本の新聞のなかでも最右翼とみられていることはまちがいありません。
ーだから既存言論と差別を宣言するためでもインターネット言論の役目は非常に重要なことと見えます。 帰ってインターネット言論の必要性をおっしゃってください。記者たちは勿論、国民も真実な言論に喉が乾いていることとおもいますけど。
すでに述べたとおりです。べつの表現でくりかえすと、市民の目線でとらえたニュースを積極的に発信することで民主主義社会の健全な発展をめざすために、インターネットという新しいメディアは強力な武器となります。同時に、これまでの「ニュース」と「ジャーナリスト」の定義を再定義していこうとかんがえています。
ー『日刊ベリタ』の紹介をお願い致します。(媒体生成日、 職員数、 編集方向など)
2002年6月に創刊。有給スタッフは一人だけで、その他はわたしをふくめてすべてボランティア。したがって職員数は何人とするかはむずかしいが、毎日のデスク作業は5~6人が交代でおこなっています。これまでは海外ニュースが多かったが、最近は国内ニュースも増えてきている。
ー『日刊ベリタ』だけの特徴(あるいは長所)は何ですか? 『日刊ベリタ』を楽しんで見る読者たちの要求は何だと思いますか? 『日刊ベリタ』が追い求める理想的な言論の役目は何だと評価しますか?
既存メディアではとりあげられない重要なニュースを、国内外の市民と協力して積極的に発信していこうとしている。そのため市民記者の開拓とととも海外の市民系独立メディアとの連携(くわしくは日刊ベリタのサイトの左下を参照)を広げている。一例をあげると、イラク戦争。圧倒的に欧米メディアの情報に依存している既存メディアのなかで、ベリタは世界各地のイスラム系アラビア語サイトで流される「反米抵抗勢力」やイラク市民の視点に立った情報を日本語に翻訳して発信している。おそらくこれは世界でも唯一の試みと自負している。このように多様で複雑な世界と日本の動きに大きく目を見開いて、タブーなき自由な言論空間を開拓することで、国際社会のなかで日本が進むべき道を読者一人ひとりが判断できる材料をできるだけ多く提供するのが、ベリタの役割であり読者もそれを期待しているはずである。
ー『日刊ベリタ』は日本インターネット言論の中でも進歩的な媒体で知られています。他のインターネット言論の性向はどうだと評価しますか?
他のインターネット言論の性向についてはとくにコメントする立場にはありません。ただ、やっと生まれたばかりのいくつかのインターネット言論サイトがお互いに切磋琢磨して、新しい建設的なインターネット言論空間の発展に貢献しあっていくことを望んでいる。
ーohmynewsjpに対する日本世論はどうですか? oh my newsjpの成功を期待することができますか?
現時点では期待されたような成果はあげられていないというのが、おおかたの見方のようである。しかし、何事もゼロからの挑戦に最初から満点をのぞむほうがおかしいのであって、オーマイニュース日本語版がこれから試行錯誤を重ねながら日本の市民メディアとして発展していくことを期待している。
ー現在韓国のインターネット言論に対する見解を聞きたいです。 同時に不足だと考えられるのがあれば指摘してください。
韓国のインターネット言論の成功は、長年の民主化闘争の成果がインターネットという画期的なメディアとむすびついて花開いたものというのが私の理解です。
残念ながら日本には、身体を張り多くの血を流しながら民主主義を勝ち取ったという経験がありません。その点の違いが、オーマイニュース日本語版や日刊ベリタの苦戦の大きな原因だと思われます。韓国のインターネット言論の不足についてはコメントできるだけの材料を持ち合わせていませんが、とくに進歩的サイトがこれからの保守・革新の政治対決のなかでどのような力を発揮していくのかを注目しています。
ー世界インターネット言論の発展のために必要なことは何だと思いますか? 日本内でどんな努力がなければならないと思いますか?
インターネットそのものは、たんなる新しい技術にすぎません。問題は、一人ひとりの市民がこれをどのような方向にむけて活用していくかです。ベリタのめざす方向についてはすでに述べたとおりですが、それを実現していくためには、世界のさまざまな実践例に学びながら、同時にたとえば韓国とは異なる日本独自の政治・言論文化の土壌のなかでの発展モデルをつくっていくことが必要です。
- ©민중의소리
- Script input at: 2006-12-29 09:12:21
- Script edited at: 2006-12-29 09:20:46
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