No.2

おっちゃんの仕事場探検

おっちゃんのお仕事の内容については、リストの方でよく分かっていただけてると思います。なのでここでは、それらのお仕事をどんなところで、どんな風にやっているのか、ご紹介していこうと思ってます。おっちゃんから写真やリポートが届くたびに、少しずつ更新していきますので、楽しみにしててくださいね♪

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072 映画「ゴジラ×モスラ×メカゴジラ」(大島ミチル)

2003年10月7日。下↓のお仕事レポートから引き続いて、3軒目のレポートとなります。午後10時半に、早稲田にあるアバコスタジオに行きました。このアバコスタジオというのは、人気テレビアニメ「犬夜叉」の録音によく使われていたところです。でも最近は「犬夜叉」の作曲者である和田薫さんも、色んなスタジオでの録音を試しているようですが…。

さて、この日は大島ミチルさんのゴジラ(ゴジラ×モスラ×メカゴジラ)だったのですが、前日からオケ(新日本フィルハーモニー)による録音が始まっていたのだそうです。おっちゃんは、そのオケの一部分にケーナをダビングするという形での参加でした。このアバコスタジオを使ったのも、大編成のオケが入れるくらいのスペースがあるからなんでしょうね。おっちゃんが2軒目の仕事を終えてアバコに着いた時には、既にオケの録音は終わって「待ち」の状態になっていたそうです。なので、業務開始予定の10時半を待たずして、すぐに始めたんですって。

録音は、ちょっとアラビア風というかエスニックな感じのメロディを、5〜6種類ほど録ったそうです。5〜6種類というのは、基本的なメロディは同じなのですが、曲の長さが違ったりしたんですって。エンジニアさんは、大島さんの録音ではよくやっている三浦さんという方だったそうなのですが、「ぶっつけ本番、うまく行かなかったらやり直し」みたいな感じで録ってくれたので、正味30分もかからずに終わってしまったそうな。…つまりこれは、おっちゃんがほとんどミスを出さなかったということでしょう?ひえぇ〜いつもながら、本当にすごいなあと感心してしまいます。

おっちゃんは業務終了自体が午前様を覚悟して行ったらしいので、何だかとても得した気分になったみたいです。思いがけず早くに終わったので、大島さんたちと少しお話したり、映画のシーンを見せてもらったりしたそうです。ケーナを使った曲が出てくるのはもちろん戦闘シーンとかではなくて、ぐっと静かな場面のようですよ。

モスラの子供…おっちゃんの言葉をそのまま使うとすると「超大型のアオムシ」みたいなものが出てきて、何だかおかしかったそうです。最
近の映画はCGが多いようですが、ゴジラもメカゴジラもちゃんと中に人が入っているんですってね。真夏の撮影だったので、それはそれは大変だったとか…。

仕事がアッという間に終わってしまったので、写真を撮るヒマもなかったというか、すっかり忘れてしまったんだそうです。残念…。まあ、録音後の歓談が随分と楽しそうでしたもんね。無理もありません。今回で3作目となる大島さん風ゴジラ音楽、映画の公開が今から楽しみですね♪

071 火曜サスペンス劇場「箱根湯河原温泉交番」(大谷和夫)

2003年10月7日。この日は「火サス(火曜サスペンス劇場)」の録音で、靖国神社の近くにある、一口坂スタジオに行きました。作曲は、ピアニストでもある大谷和夫さん。いつもに比べるとかなり曲数が多く、編成も、弦が6422(小池ストリングス)にクラリネット(佐野博美さん・サックス持ち替え)、おっちゃんのフルートに大谷さんのピアノとシンセと、普段の火サスの音楽に比べるとかなり大きかったそうです。ひょっとすると秋の特別編なんてことだったりするのでしょうか?指揮は中谷勝昭さんでした。

おっちゃんからの報告によると、タイトルは「箱根湯河原温泉交番」とかだったようです。放映は11月以降とのことでした。火サスのサイトでマメにチェックしないと…ですね♪

おっちゃんが使った楽器は篠笛がメインで、他にはオカリナとフルートも2〜3曲ずつあったようですよ。普通の篠笛ではちょっと難しい感じのフレーズだったので、おっちゃん自作の「クロマティック篠笛」を使って切りぬけたんですって。

このクロマチック篠笛というのは、大島ミチルさんの「あすか」というアルバムの中でもとても効果的な使われ方をしてるのですが、皆さんは聴き覚えがあるかしらん?どうやら、この回はおっちゃんの音色がたっぷりと堪能できそうですね。今からオンエアが楽しみです〜♪

070 細川たかし 2曲(前田俊明)

2003年10月7日。 この日は3軒ハシゴのスケジュールで、まずは港区麻布台のスタジオに行きました。前田俊明さんのアレンジで、演歌2曲のレコーディングでした。実は、この前田俊明さんという方は、先日おっちゃんのHPにアップした、「押すアレンジャー」というコンテンツのモデルともいうべき方なんだそうです。

時間が延びる方は他にもいらっしゃるようですが、いま1番の売れっ子というか、最も活躍していらっしゃるのは、やはりこの方のようです。で、録音の方は案の定、押しまくりだったんですって。

普通は2時間で2曲を録音するらしいのですが、この時はまず最初の1曲にしっかり2時間かかってしまいました。まあ、2曲目は約1時間という平均並の進行だったのですが、それでもトータルで3時間、つまり1時間の「押し」となってしまったようです。

他のパートの譜面を直してたり、作曲家の方と打ち合わせをしている間はおっちゃんは暇なので、掲示板やメールのレス書きをしたり、居眠りなんかもしたりして、けっこう有効に使ってたようです(^^ゞ

実はこの日の録音は細川たかしさんの新曲で、「大利根しぐれ(篠笛で参加)」、「男泣き(フルートで参加)」の2曲を録りました。あいにく細川さんは来てらっしゃらなくて、仮歌はこの歌の作曲をされた弦哲也さんが歌われたようです。この弦さんという方は、とても歌が上手なんだそうです。でも、この日は、細川さんのキーが高いので、少し苦戦してらっしゃるように感じたそうです。

さて、仕上がりの方ですが、手間と時間をかけた甲斐があってか、なかなかよくまとまっていたようで、作曲者の弦哲也さんも満足されてたみたいです。

今回はバッチリ曲名が分かってるので、テレビやラジオで流れてきてもチェックしやすいですね。どこかのお店に入ったときに有線放送なんかが流れていたら、少しだけ足を止めてみませんか?

069 氷川きよし・夢勝負&北極光(伊戸のりお)

2003年9月26日。赤坂のコロンビアのスタジオに行きました。ここは先日テレビでも紹介されてたようですが、あと1年弱で閉鎖されるらしいですね。おっちゃんは「内幸町(おっちゃんちの「昔 在ったスタジオ」を参照)から赤坂に移って来たのが、もう40年近く前になると思いますが、美空ひばりさんの曲を初め、色んな名盤が生み出されたスタジオがなくなってしまうのは、残念なことです」と、寂しそうに語ってくれました。

この日のお題は伊戸のりおさんのアレンジで、氷川きよしさんの新曲「夢勝負」と「北極光(‘オーロラ’と読むらしいです)」の2曲の録音だったそうです。おっちゃんは、「夢勝負」にはピッコロで、「北極光」にはフルートでの参加でしたが、後者には演歌としては珍しく、ホルンが入ったそうです。曲のタイトルにもなっているオーロラの柔らかな光りを、ホルンの丸い音にイメージしたのでしょうか。

スタジオに氷川さんご本人は来てらっしゃらなくて仮歌だったのですが、ディレクターだと思われる方が歌ってらしたようです。このディレクターと思われる方は氷川さんとほぼキーが同じくらいらしくて、この方が楽に歌えれば大丈夫ということらしいです。どうやら、この方は前にも歌われてたことがあるようですよ。

ピッコロの方は、篠笛を使った方がいいんじゃないかと思うような使い方がほとんどだったようですが、動きはピッコロの方がずっと自由なので、伊戸さんはこういう使い方が多いようです。

この日に録音された2曲って、もうリリースされてるのかしらん?老若男女を問わず(でも、メインはオバちゃん?)大人気の氷川さん、今度はどんな歌声でお茶の間の皆をなごませてくれるんでしょうね♪

068 ヤミと帽子と本の旅人(多田彰文)

2003年9月24日。この日、↓のレポートにある大島さんとの仕事を終えたあと、おっちゃんは都内麻布台のスタジオに行きました。アニメの音楽を多く手がけている「イマジン」系の多田彰文さんとのお仕事だったのですが、何故かこの日は拘束時間が1時間と短かったので(劇伴は最低2時間というのが普通だそうです)、不思議に思いながらスタジオに向かったそうです。

まず、お仕事の内容としては、7月ごろに同じ場所で録った「ヤミと帽子と本の旅人」の音楽の録り直しとのことでした(7月ごろの録音リポートは残念ながらアップできてません。文句はおっちゃんにどうぞ(^^ゞ)。で、その拘束時間が短いというのは、メロディが1〜2ヶ所ほど間違っていたための、部分的な録り直しだからなのだそうです。メロディが間違ってたって…打ち合わせのときに行き違いでもあったんでしょうかね。

とにかく、既存のメロディなので、少しでも違っているとマズイらしいです。まあ、当たり前と言えば当たり前の話なんですが…。録り直しといっても、メロディと関係のないパートはそのまま残して、弦(佐藤のゆりグループ)・木管・パーカッション(だったかな?)だけ、差し替えをするというお仕事だったようです。

067 あした天気になあれ(大島ミチル)

2003年9月24日。この日は、港区麻布台のスタジオで、大島ミチルさんの劇伴の音楽録りがありました。出勤(?)途中のおっちゃんから「今日は拘束時間が4時間…と、普通の劇伴にしてはちょっと長めなんよなあ。何だろうか?」なんて聞かれたので、毎日のように大島さんの日記を読ませていただいてる私は「あした天気になあれってドラマの音楽と違うかなあ?」と答えました。これが見事に予感的中して、おっちゃんからは「当たり〜♪」なんてメールが来てました。

10月11日(土)から日テレ系列で、21時からの放映なのだそうです。でも初回のみ、1時間30分スペシャルのようですよ。5歳の娘を持つシングルマザー役の観月ありささんが、お天気キャスターの役で登場するらしいです。残念ながら、まだ公式サイトはないようですね。

さて、録音の内容ですが、最初の2時間はブラス(トランペット2・トロンボーン1・サックス1)とパーカッション(2)、それにハープ(朝川朋之さん)が入った大きな編成で行われたそうです。そして後半は、弦(篠崎正嗣さんのグループ)と木管(フルート・オーボエ・クラリネット)とピアノが残ったそうです。おっちゃんからは「最後の方でピアノとフルートの曲をやって、本当の1番最後はピアノのソロだったかなあ?」なんて教えてもらいまいした。フルートとピアノの曲かぁ…おっちゃんのお仕事調査隊としては、この曲がひときわ楽しみかも〜です。ブラスの入った編成でもそんなに分厚いサウンドではなく、全体的に軽い感じの曲が多かったみたいですよ。

コーディネータ兼エンジニアの某氏が「今日はベストメンバーが集まってくれて…」なんておっしゃってたそうですが、その言葉の通り、とても気心の知れたミュージシャンばかりだったそうです。だから最初から最後までずっと和やかな雰囲気のままで仕事が進んだみたいですよ。そんなやわらかい空気の中で生まれた大島さんの新しい音楽、一体どんな曲たちなんでしょう?ドラマの放映が待ち遠しいですね。

大島さんのお話では、今回の音楽はいつもに増してメロディを大切に書かれたようですし、サントラとしてリリースの予定もあるそうなので、そちらも楽しみですね。

右の写真は、最後のピアノソロになった時の、リハーサルの合間に撮らせてもらったものだそうです。いつも厳しい状況の中でマメに写真を撮って来てくれるおっちゃんですが、やはり人が大勢いる時はフラッシュをオンにしての撮影は難しいそうなんです。でもこれは、人が少なくなってからということで、しっかりフラッシュを使って撮影したそうです。

大島さんの掲示板レスによると、この撮影の瞬間が、コントロールルームのモニターで大島さんの姿を見ていたテレビ局のプロデューサーさんや監督さんに大ウケだったとか?

録音の終盤ということで、きっととてもお疲れだったでしょうのに、相変わらず大島さんの笑顔はステキですよね♪
 


この日のおっちゃんは、この録音が済んだあとに赤坂の某所で別の仕事をして、また、この港区麻布台のスタジオに戻ってくるという、最近にしては珍しく忙しい1日だったそうです。私とおっちゃんの間では「今日は3軒ハシゴかあ」なんて言ってるのですが、とにかくどうもお疲れさまでした<(_ _)>

066 お江戸でござる(前田俊明)

2003年9月23日。おっちゃんは前田俊明さんのレコーディングのために、ビクターの青山スタジオに行きました。「七色なみだ」という歌だったようですが、実はこれは薄謝協会の「お江戸でござる」のテーマ曲なのだそうです。歌い手さんは、演歌歌手の林あさみさん。

このところのおっちゃんは、朝ドラの劇伴や金曜時代劇のテーマを立て続けにやったし、今回も薄謝協会のお仕事ということで、何やら縁が深いですね。もう「薄謝協会」なんて言えないかも?

さて、「
お江戸でござる」のテーマには数原晋さんのトランペットをフィーチャーした藤野浩一さんの曲があるそうなのですが、おっちゃん曰く「あれの代わりではなくて、たぶん挿入歌みたいなんとちゃうかな?」ですって。曲想は、あのコメディ番組にふさわしい、明るい感じの歌だったようです。

065 若草 恵さん・歌もの2発

2003年9月22日。都心部からはちょっと離れた…でも、おっちゃんちからはけっこう近い、世田谷区の西の端にある「クレッセント」というスタジオに行ったそうです。この日のお題は若草恵さんのレコーディングで、歌ものが2曲でした。1曲目「見沼のほとり」は弦(小池ストリングス)とリコーダーで、2曲目「愛しいゼフィランサス」は弦と木管でのダビングでした。

おっちゃんは「見沼って、何となく馴染みのない曲名やけど、新しくできた‘さいたま市’に‘見沼区’ってのがあるから、その御当地ソングかなあ」なんて言ってましたが、真相はどうなんでしょうね。

また、おっちゃんは「ゼフィランサスってのが初耳だったんで、スタジオの皆で‘花の名前か何かかな〜?’って言い合ったんよ。で、検索してみたら、案の定ヒガンバナ科の花で、ときどき見かける花だった」なんてことも言ってました。ちなみに、ゼフィランサスに関するページはこちらです→
ゼフィランサス

「見沼のほとり」の方は、前奏と後奏にリコーダーのソロがあって、なかなか良い感じなのだそうですが、市場に出回る版なのかどうか分からないんだそうです。ああ、どうぞ出回ってくれぇ〜と願う、編集長なのでした。

064 春ふたたび(丸山和範)

2003年9月20日。この日のおっちゃんは、最近はあまり行く機会のなかった銀座の「音響ハウス」というスタジオに行ったそうです。で、少し早めに着いて1階のレストランで食事していたら、突然グラグラっと地震が来て、おっちゃんはとても焦ったそうです。

何故かって?それはですね、1階のレストランということで、おっちゃん自身はすぐに外へ飛び出せるところでいたものの、大事な大事な楽器たちを8階のスタジオに置いてきてたからなんですよ。揺れている間、「もしこれが大地震だったら、楽器と泣き分かれになるのかなあ」とか「楽器を取りに8階まで上がって、逃げ遅れて楽器と心中かなあ」とか、いろいろと考えちゃったそうです。楽器を本当に愛してるんですねえ。だから、あんな音色が出せるのかも?ちなみに、8階のスタジオはかなり揺れたらしいですよ。のちのニュースでは、関東は震度4って報じられてましたっけ?


さて、お仕事の方ですが、表題の通り「春ふたたび」というドラマの劇伴で、音楽は丸山和範さん。どうやら、特番みたいですね。いわゆる溜め録りではなくてフィルムスコアリングなので、時間合わせが厳しいために、指揮者としてクラリネット奏者の板倉康明さんがいらしてたそうです。板倉さんは丸山さんのお仕事の時によく棒を振ってらっしゃるそうですが(同級生だか1年違いだかなんだそうです)、とても手際よく運んでくれるので、仕事はかなりスムーズにいったんですって。

左の写真で、こちらを向いてらっしゃるのが板倉さんです。

フルートの他に、パンパイプが2曲とリコーダー(アルト)が2曲あったそうです。おっちゃんがプロダクションの人に聞いてみてくれたところ、どうやら介護関係のドラマのようですね。なので、音楽も緩やかで暖かい感じのする曲が多かったみたいです。


編成は弦(篠崎正嗣さんのグループ・64221)・ピアノ(美野春樹さん)・ギター(松宮幹彦さん)・笛・パーカッション(大石まりえさん)。休憩中の雑談で、板倉さんは1960年生まれで美野さんが1950年生まれ…つまり、1940年生まれのおっちゃんと10年ずつ違うんだね〜なんて話が出てたそうです。

このドラマ、残念ながら放送局も放送日時も分からないのです。もし、何か情報をお持ちの方がいらっしゃいましたら、ぜひお知らせくださいね♪

063 実写版・セーラームーン(大島ミチル)

2003年9月13日。おっちゃんは、大島ミチルさんとのお仕事のために、赤坂のコロンビアに行きました。この日のお仕事は小さい女の子たちに大人気のテレビアニメ「セーラームーン」の実写版とのことでした。セーラームーンの公式サイト&実写版の詳しい情報については→セーラームーンチャンネル

このセーラームーンに関しては、テレビアニメ版は有沢孝紀さんが、ミュージカルは小坂明子さんがやっていらっしゃいます。このたび大島さんが手がけられた実写版は、今秋10月4日(土)からTBS系列で、朝の7時30分〜8時00分の枠でオンエアされるそうです。週末の朝早い時間からの放映ということですが、ここは肩凝りと闘いながら50曲も書き上げた大島さんのためにも、頑張って早起きして見ましょうね♪

ここで、おっちゃん曰く「実写版ってことは、当然ながら可愛い女の子がいっぱい出るんよなあ。ちょっと見てみたいかも〜♪」ですと。おっちゃん…まあ、それもいいけど、まずは自分がやった音楽に耳を傾けてくだされ〜。

おっちゃんたち木管セクションが入ったのは16時からだったそうなのですが、その前にブラス関係などがやっていたそうです。なので、全部で50曲もあった中、おっちゃんがやったのは30曲足らずだったみたいですね。

ブラスの部分は聴いていないので分からないそうなんですが、後半は、弦(マサさんのグループ)・ピアノ・ハープ(朝川朋之さん)・クラシックパーカッションに木管3人という編成からも想像できる通り、ソフトで軽い感じの曲が中心だったみたいですよ。スタジオに集まっていたメンバーは少しづつ減っていくようになっていたようで、最後はフルートとピアノの曲と、ピアノソロで終わったそうです。


録音はとても快調に進行していたそうなのですが、途中で何度かハードディスクのトラブルがあって、中断してしまったそうです。結局、最後の部分は、従来のテープに切り替えたようでした。

ハードディスクレコーディングは、便利な面が多いらしいのですが、まだ慣れていないこともあって、ときどきトラぶるケースもあるそうです。そんなことで、けっこう待ち時間もあったようですが、それでも予定よりはかなり早めに終わったみたいです。

休憩時間に、ヴァイオリンの篠崎正嗣さんやオーボエの石橋雅一さんたちが、携帯で写真を撮りまくってたそうなので、それに便乗してデジカメで大島さんの写真を撮らせてもらったそうです。

どうです?見事なショットでしょ〜?大島さんのステキなお人柄が画面いっぱいに溢れてますよね?ちなみに、指揮台に腰かけていらっしゃるとこだそうです。

おっちゃん&大島さん、お疲れさまでした<(_ _)>

062 豆満江哀歌(竜崎孝路)

2003年9月11日。この日は、市谷の自衛隊の近くにある、サウンド・バレーというスタジオへ行ったそうです。竜崎孝路さんのお仕事で、事前に「韓国の笛を使ってみたい」との連絡があったようです

おっちゃんの手元にある韓国の笛は「
大琴(テグム)」という大型の笛と、ケーナによく似た笛しかなく、キーや音程の関係でとても仕事では使えそうにないので、取りあえず色々と持って行ったそうです。

上の文からリンクしているページも参考にしていただけたらと思うのですが、「大琴」というのは尺八くらいの太さがある横笛で、大きな歌口、大きな共鳴孔のある楽器なんだそうです。おっちゃんはもちろんちゃんと吹けるのですが、孔の配置が西洋音階とは全く異なるので、洋楽の楽器との合奏はかなり難しいのではないかということです。

で、結局、前に大島ミチルさんの「熱烈的中華飯店」の時に試作したけどキーが合わなくて使えなかった、中国風の共鳴孔付きの笛を使うことになったそうです。この中国風の笛については、「おっちゃんの仕事場探検1」にある「熱烈的中華飯店」のレポートか、おっちゃんちの笛のページにある「
明笛」のページを参考にしてください。

こんなやりとりがあった中で録音された曲のタイトルは「豆満江哀歌」というもので、ちょっと「アリラン」に似た感じの、3拍子の歌だったそうです。どっぷりと韓国調というのではなく、何となく韓国調という雰囲気になったのが良かったみたいで、とても満足してくれたんですって。
 
歌い手さんは「暁恵(あかつきめぐみ)さん」という可愛い女の子で、録音が終わったあとに「笛を見せてほしい」なんて言って、ブースまで来てたそうです。おっちゃんの思いっきり緩んだ顔が目に浮かんでくるようですね。
 
ところで、「大琴」と書いて実は「笛」というのが不思議なのですが、やっぱり何か由来があるのでしょうね。どなたか知りませんか?

…と、ここまでは録音直後に書いたリポートだったのですが、その後の情報によると「豆満江哀歌」は「哀しき豆満江」とタイトルを変えて発売され、暁さんの歌声とアリラン風のメロディ、そしておっちゃんの笛の音とともに、多くの人に愛されてるようです。

061 kinki kids(編曲:佐藤泰将)

2003年8月31日。この日はビクターの青山スタジオに行き、木管8人(フルート・オーボエ・クラリネット・ファゴット各2名ずつ)とホルン4人でのダビングでした。今回のお仕事は、事前に「やり易いメンバーを紹介してくれ」と言われていたみたいで、一応おっちゃんは何人かの名前をあげて連絡しておいたそうです。なので、当日はほぼ希望通りのメンバーが集まっていたそうですよ。

おっちゃんは仕事の内容は聞かずに行ったそうなのですが(←大体いつもそんな感じかも(^^ゞ)、何と、kinki kidsの新曲だったみたいです。と言っても、スキャット状態の仮歌が入っているだけで、まだ歌詞ができていないとのことでした。できあがった曲に歌詞を付けるというプロセスになっているようで、当然ながらまだタイトルも決まってなかったみたいです。こういう、曲が先行するという曲の作り方もけっこうあるんですね。いや、今はこっちら主流なのかしらん?

おっちゃんからは「アレンジは佐藤泰将さんで、曲は堂本…何とかさんやて。」との報告をいただきましたが、kinki kidsって、どっちも堂本さんなんですよねえ…どうしましょ?まあ、CDリリースと共に明らかになるのを待つとしましょうか♪

…と、ここまでは、録音直後にアップしたリポートでした。その後、10月半ばに、おっちゃんの手元に完成したCDが届いたそうで、アルバムのタイトルは「24/7(twenty−four sevenと読むそうです)」となってたそうです。これは、堂本光一・剛の年齢が24歳で、7枚目のアルバムということから付けられたらしいですね。

ダビングした次の日…つまり9月1日にボーカルのレコーディングがあって、そのときに曲のタイトルも「消えない悲しみ、消せない記憶」と決まったらしいです。アルバムでは6番目に収録されてて、ダビング時には謎(?)だった作曲は、堂本光一さんの方だったようです。

060 金曜時代劇・転がしお銀(若草 恵)

2003年8月30日。若草恵さんの録音で、港区麻布台のサウンドシティというスタジオに行ったそうです。サウンドシティと言えば、このリポート内ではもうお馴染みのスタジオ名ですね?

この日は薄謝協会で9月現在オンエア中の「金曜時代劇・蝉しぐれ(こちらにはケーナで参加)」の次のテーマソングだったみたいですよ。その曲には「転がしお銀」という仮題が付いてたそうですが、仮題ということは、オンエア時には変わってるかもしれませんね。歌は坂本冬美さん。

録音は、弦セクション(小池ストリングス)と篠笛だけのダビングで、笛は歌の中で2声、エンディングで1声だけ出てくるようですが、なかなか効果的な使い方だったみたいです。スタジオに平尾昌晃さんもいらしてたそうです。おっちゃん曰く「確認はしてないけど、たぶん作曲は平尾さんなんだろうなあ」ですと。

この「転がしお銀〜父娘あだ討ち江戸日記〜(仮題)」は内舘牧子さんの脚本で、田中美里さん・武田真治さんが主演するようです。共演者には、池内淳子さん・伊東四朗さん・伊藤貴明さん・小泉孝太郎さん・片桐はいりさん・舞の海さん・井岡弘樹さんのお名前が見られました。放送開始は、2003年10月10日で、長屋を舞台にした人情喜劇みたいです。ぜひ、チェックしてくださいね♪

059 銀河鉄道物語(青木 望)

2003年8月28日。赤坂のコロンビアの1スタで、青木望さんのレコーディングだったようです。青木さんは、最近でこそあまり録音の回数は多くないみたいですが、以前は「銀河鉄道999」を始めとするアニメの劇伴から歌モノまで幅広く手がけていらっしゃる、とても有名なアレンジャーさんであり、作曲家さんなんだそうです。元・弦楽器奏者ということもあって、ストリングの扱い方には定評があるみたいですよ。青木さんの主な作品情報は→こちら

この日の録音は「銀河鉄道物語」で、あの松本零士さんの画歴50周年を記念しての作品だそうです。公式サイトによると、BSフジで10月から放映されるみたいですが、残念ながら私もおっちゃんも見ることは出来ないんですね。でも、そのうちに普通のチャンネルで見えるようになるかもしれないですね。

編成は、リズム隊(ドラム・ベース・ギター・ピアノ)の他に、フル編成の弦とブラスとホルン、そして木管は、フルート2本にオーボエ・クラリネット・ハープ(朝川朋之さん)・シンセサイザーという、かなり大きい編成だったんですって。

ここで、おっちゃんからの率直な感想を1つ…「最近のアニメの劇伴として特筆したいのは、シンセは入っているけど打ち込みは皆無だったって事かな?アコースティック楽器にとことん精通してらっしゃる青木さんのオーケストレーションだから、耳にも優しく響くサウンドになってると思うよ。もしサントラが出たら、かなり楽しめるんじゃないかなあ?」ですと。

確かに、最近のアニメの劇伴で打ち込みが皆無ってのは、本当に珍しいことかも?でも、悲しいかな…我が家では見えないんですよねぇ。何を隠そう、うちは衛星放送さえ見えないんですよ。どうにかならんのか、私の住んでる地域のケーブルテレビの料金システムは?

で、笛のパートとしては、ブラスが入っているフル編成の部分では、フルートとピッコロがメインだったようです。そして後半の小編成になってからは、アルトフルートやリコーダー(アルト・テナー)が多かったみたいですね。

おまけに1曲だけですが、ティンホイッスルのソロ(ア・カペラ)まであったみたいですよ。これは、番組中に登場する、とあるキャラクターがティンホイッスルを吹くシーンがあるそうで、そこで使われるようです。この時に「作画の参考にするから、写真を撮らせてくれ」と言われたそうで、吹いているところや楽器の写真を、何枚も撮られたそうです。けっこう絵にもこだわってるみたいで、放映が楽しみですね♪

全て生楽器でまかなっている関係で、曲数もとても多く、最終的には6時間ちょっと掛かってしまったようで、おっちゃんからは「久々にたっぷり仕事したな〜」との声が聞かれました。この番組を見られた方、見ることができないおっちゃんや私のために、ぜひ感想などを聞かせてくださいね〜♪

058 NHK朝の連続テレビドラマ「てるてる家族」(宮川 泰)

2003年8月2日。おっちゃんは、日本薄謝協会に出かけていきました。本日のお題は、10月から始まる「てるてる家族」という朝の連続ドラマの録音で、作曲はあの「宇宙戦艦ヤマト」でお馴染みの宮川泰さんでした。

この日の録音は、最近としては非常に稀な、とてものんびりとした録音だったようです。というのも、フルートのパートは最初からず〜っとお休みで、何とM−18からしか無かったんだそうです。それまで延々と約2時間、おっちゃんは何もすることがなかったんですって。そういや、仕事中であるハズの時間に「ヒマじゃ〜っ!」ってなメールが来てたような…。

本来の 拘束時間は午後3時から6時までの3時間だったそうですが、譜面の変更や直し、写譜ミスの訂正など色々とあって、結局は6時間以上の大延長戦になってしまったようです。

編成はドラム・ベース・ピアノ・ギターのリズム隊に、シンセ・ヴァイオリン(篠崎正嗣さんのソロ)・クラリネット(1人でサックスと持ち替え)・フルート・パーカッションでした。この翌日、トランペットをダビングで入れるというお話だったみたいですが、おっちゃんは「最近の朝ドラとしては、こんなモノだろうな」なんて言ってました。

音楽の感じから想像すると、いかにも大阪って感じの、コミックタッチのドラマっぽい雰囲気がしたんですって。まあ、全体的には、宮川さんらしいジャズっぽい感じの曲が多かったらしいですけどね。あ、この「てるてる家族」は、9月29日にスタートするそうです。詳しくは、このリポートの上の方にあるリンクから、公式サイトを見てくださいね。どうぞ、
お見逃しなく♪

ところで、ちょっと録音リポートからは脱線しますが…この日のスタジオの前に、当日のスケジュールを書いたホワイトボードが置いてあって、そこに「BK 朝ドラ」と書かれていたそうです。そんなにお若くはない某ミュージシャンの方がこれを見て、「BKって何?」と聞いてきたので、おっちゃんはビックリしたそうな。この方は、どうやらBSか何かの書き間違いかと思ったみたいです。

さて、この「BK」ってのは、実は放送局のコールサイン「JOBK」の略なんですって。でも最近は、特にテレビでは、放送の開始か終了の時くらいしかコールサインのアナウンスをしなくなってしまったので、あまり馴染みがなくなってしまったんでしょうね。何を隠そう、私も知りませんでした(^^ゞ

で、この「BK 朝ドラ」というのは、業界的には「NHK大阪中央放送局製作の朝の連続ドラマ」という風に読めるんだそうです。ちなみに、東京はJOAK、名古屋はJOCKなんですって。おっちゃんは「多分、‘JO*K’の‘*’の部分を、主だったところからアルファベット順に付けていったんだろうな〜」なんて言ってました。ちなみに、JA・JD〜JSで始まるのは、日本の無線局に割り当てられたコールサインなんだそうですよ。

余談ついでですが…おっちゃんたちがやってるアマチュア無線局のコールサインは、例えば「JA1***」の「1」のように3文字目が数字になっていて、これが日本国内の地域を表しているんだそうです。1:関東、2:中部東海、3:関西、4:中国、5:四国、6:九州(沖縄)、7:東北、8:北海道、9:北陸、0:信越、という風になってるそうです。

おっちゃんの趣味のアマチュア無線とおっちゃんのお仕事場である薄謝協会、何のつながりもないようですが、実はしっかりと通ずるものがあるんですねえ。世の中、何にでも挑戦して、色々と見聞を広めるのは大事なことだなあなんて思いました。

057 まっすぐにいこう。(大島ミチル)

2003年8月1日。おっちゃんは、朝の10時に港区麻布台のスタジオに行きました。午前中の仕事は久しぶりだったので覚悟はしてたものの、いつにない朝の大渋滞に巻き込まれてしまったみたいです。3時間近く前(…ってことは、朝の7時すぎ?)に家を出たのに、5分ほど遅刻してしまったそうな。幸いにも、誰かに迷惑がかかるという事はなかったみたいですが、いつもすごい時間の余裕を見て行動してるおっちゃんには、この遅刻は少しショックだったのかも?でも、某オーボエ奏者さんは、さらに10分くらい遅れて来たらしいので、全体的に道路が混雑していたんでしょうね。

この日は大島ミチルさんのお仕事で、「まっすぐにいこう。」というアニメ(関西・読売テレビ系列)の劇伴だったみたいです。放送日程は、関西は8月18日〜21日まで4日連続(午前10時55分から放送開始)、関東は9月1日から8・17・22日の4週連続(深夜25時33分から放送開始)で放送されるみたいですよ。

取材のカメラなんかも入っていたみたいで、おっちゃんもちょこっと質問してみたんですと。すると、和田薫さんが音楽を担当してる「犬夜叉」や「金田一少年の事件簿」を作っているのと同じグループなんですって。これは全くの偶然でしょうが、「犬」が主人公の、心温まる系のアニメみたいですよ。


音楽は、おっちゃんの聴いた感じでは、ホームドラマかなと思うくらいにほのぼのとしてて、明るく、そして軽い雰囲気のものが多かったそうです。そんな感じなので、編成にもブラスは入ってなく、弦(マサさんのグループ・44221?で後半はカルテット)と木管3人、それにパーカッション・アコーディオン・ハープ(朝川朋之さん)・ピアノと、ソフトな感じでまとめられてたそうです。

休憩時間に、大島さんが副調でインタビューを受けていらっしゃった時に、おっちゃんも便乗して横から写真を撮らせてもらったそうです。う〜ん、ちょっとシャッターチャンスがズレたかな?残念ながら、目を閉じてらっしゃいますね。でも、大島さんの素敵さに変わりはありません。

今回は、取りあえず4回分だけ放送するようですが、反響次第では、更に続く事になるかも?というお話だったそうです。これは是非とも皆で見て、長く続けてもらわないといけませんね〜♪

副調でインタビュー中の大島ミチルさん

ところで、この録音の最中に、おっちゃんはオーボエの石橋雅一さんと、携帯のカメラで写真を撮り合ったり、その写真をメールで送り合ったりしてたそうです。いやはや…男2人で、しかも狭いブースの中で、何やってんでしょ(^^ゞ その写真を私の携帯にも送ってもらったのですが、なかなかイイ感じですよ。でも、どうにもパソコンでは見えなくて…また、何とかなったら、こちらでアップしますね。

さて、ここで大事なお話が…何と、今回の録音分に関しては、完全なフィルムスコアリングなんだそうです。つまり、映画音楽のように、画面やアクションにピッタリと音楽を合わせてるんだそうですよ。これだけでも、随分と映像からの訴える力というのが違ってきますよね?

おっちゃんも「本来は、全てがこうでなければいけないんだよなあ。昔は皆、そうだったし…。でも、最近は予算の関係で、いわゆる溜め録り方式がほとんどなんよなあ。特にテレビの場合はね。画面の動きにピッタリ合わせた劇伴の面白さを、是非よく見て(聴いて)ほしいなあ」って言ってました。

これは私も同感ですね。もっともっと劇伴の陰の苦労や素晴らしさを知ってほしいと思います。そのために、こうやって色んな方のご協力をいただいて、リポートをまとめさせていただいてるのですから。

最後にもう1つ大事なお知らせが…この「まっすぐにいこう。」のDVDが、12月3日発売されるようです。BGMサントラは、DVDの初回限定同梱特典となるようですよ。これは是非、予約して初回版をゲットしましょうね♪


056 おーい、ニッポン・福岡篇(若草 恵)

2003年7月28日。この日のおっちゃんは若草恵さんの仕事で、都内麻布台のスタジオに行ったそうです。若草恵さんと言えば「ヒカルの碁」や「六神合体ゴッドマーズ」、今春には「映画・パーマン」など、アニメやドラマの劇伴も多く手がけてらっしゃる方ですよね?でも、おっちゃんは「若草さんは、歌もののアレンジの方がメインなのかなあ」なんて思ったりしてるんですって。

若草さんのアレンジする演歌の魅力は、「演歌なんだけど、一味違ったシャレたポップス風」というところなんだそうです。でも、この日は珍しく、いわゆる「ド演歌調」の曲だったみたいですね。とは言っても、演奏しているミュージシャンは、若草さんのレギュラーメンバー(?)である、弦(小池弘之さんのグループ)やリズム隊という、全くと言っていいほど演歌系の方々ではなかったんですって。おっちゃんが「強いて云えば、演歌の仕事にもよく出入りしているのは、わしくらいだったかな?」なんて言ってるくらいですから…。

で、そう言った方々による「ド演歌調」だったので、 やはり普通の演歌とはちょっと違うニュアンスになってたそうです。その微妙なニュアンスの違いが、その曲の大きな持ち味になるのではないかという気がしますが、どうなんでしょ?

おっと、肝心の番組名が、こんな末筆になってしまいました。薄謝協会のBSで「おーい、ニッポン」という番組があるのですが、その番組テーマだったらしいです。サブタイトルに「福岡篇」とある通り、各県別にテーマが作られてるんじゃないでしょうかね?うちは映らないんで、よく分からないのですが…。あ、若草さんも「他のバージョン(県)もやった」なんて、おっしゃってたそうですよ。

歌は男女のデュエットだったみたいですが、お名前は例によって(!)聞き漏らしてしまったそうです。おっちゃんは「多分、新人かな?」なんて言ってましたが…はてさて。

055 Last Exile(Dolce Triade)

2003年7月10日。おっちゃんは、青山のKIMのスタジオに出かけて行きました。KIMというのは、「美しの里」のコンサートや、6月に東京フォーラムで行われた「国際ガス会議」のコンサートなんかを始め、様々なレコーディングやコンサートの企画・製作などを手掛けている会社で、自社に小さなスタジオも持っているのだそうです。

この日は4月にやった「Last Exile」の2度目の録音でした。本当は24日あたりにやりたかったらしいところを、おっちゃんの都合で無理にこの日にしてもらったそうなのです。つまりそれは、おっちゃんの代役を出来る人がいないってことですよね?おっちゃんが「唯一無比」の存在だと謳われるのが、こういうところからもうかがい知れると思います。とにかくそんな事情で、本当は弦なんかを先に入れるはずだったのが、この日の音源には打ち込みの音しか入っていなくて、少し寂しい感じがしたそうです。おっちゃんは「まあ、あとでやる人達も、いつもやっている気心の知れた連中やから、何とかなるやろ♪」なんて笑い飛ばしてました(^^ゞ

この日は、最終回に使われる予定の音楽も含まれている事もあり、かなり勇壮な感じの曲が何曲かあったそうです。フルートやピッコロの他にエスニックな感じの曲ではケーナを使ったとか。

で、おっちゃんは何と、前回やった分のCDをいただいてきちゃったそうなんです(いいな〜♪)。うちの掲示板にも書いてくれてましたが、「これが我ながらなかなか面白い仕上がりになってて、お勧めかな〜という気がするよ。CDのケースも普通とはちょっと変った造りで、シャレてるし…」なんて言ってました。こちら Last Exile のサイトで少し試聴できますので、覗いてみて下さいね。私はここで試聴して、今CDが欲しくてたまらないです。

ところで、この「Last Exile」の音楽を担当してる「Dolce Triade」の「Triade」って、どんな意味か知ってますか?実はド・ミ・ソなんかの「3和音」って意味なんだそうです。その名の通り、このDolce Triadeというユニットは、黒石ひとみさん、藤原麻紀さん、山本由紀さんという3人の女性で結成されてるんですね。それぞれのステキな持ち味が仲良く交わり合って1つの和音となり、すばらしいお仕事をされてるのが、よく分かりますよね?

さて、この日は録音が済んだ後に、先日の「国際ガス会議」のコンサートのビデオを見せてもらったそうです。記録用ではなく、会場の大型スクリーンに映した分の録画なので、普通の実況録画とはちょっと違ったそうですが、なかなか面白かったんですって。再編集したのをもらえるかも知れないので、楽しみ待ってるおっちゃんなのでした。

054 ヤン・チェン(若草 恵)

2003年7月1日。この日のおっちゃんは、若草恵さんのレコーディングで、キングレコードの関口台スタジオに行きました。歌い手さんはヤン・チェンさんという女性で、お名前からも分かる通り、中国の方です。でも、10年以上も日本にいるとのことで日本語はペラペラ、所属は何とあの吉本興行なのだそうです。…と言っても、お笑い系というわけではないのですが、ときどき大阪弁が出たりしてたそうです。

曲は、中国でリリースされたもののカバーと言うか、リメイクみたいな感じだったようです。「中国調のメロディを、若草さんのポップテイストなアレンジでくるんだような…」なんて話してましたが、一体どんな感じの仕上がりだったんでしょうね?

その歌の中間部はほぼ普通の音域なのですが、エンディングで突然オクターブくらい上がって、おっちゃんはビックリしたそうです。上のHまで、軽々と出てたんですって。しかも、いわゆる中国的な発声ではなくて、わりと自然な声だったそうですよ。クラシックの訓練も受けていたとのことですが、それにしても上のHを軽々とってのは、すごいなあ〜。

おっちゃんが参加した曲は2曲のうちの「チベット高原」という曲で、オケを録ったあとにダビングで、イントロ部分に篠笛を入れたそうです。本当は「ケーナで…」というお話だったみたいですが、音域の関係で、篠笛でやったそうです。
 
その日のスタジオには、篠崎正嗣さんが二胡を持って来てたそうなので、どちらかの曲に入れたんでしょうね。

053 おかあさんといっしょ・ファミリーコンサート用(福田和哥子)

2003年6月29日。お馴染みの薄謝協会で、「おかあさんといっしょ」の音楽録りがありました。今回のは、夏休みのイベント用(全国各地を回るファミリーコンサート)っぽい内容だったそうです。作曲は福田和哥子さん。この福田さんの「哥」という字がなかなかパソコンで出ないそうなんですが、私はおっちゃんからもらったレポートを貼りつけるだけなんで、ラクなもんです。そう言えば、「福田和禾子」さんって表記のサイトも結構あるんですが、そのせいかなあ?

この日はリズム隊とブラス、それにシンセとフルートを先に録って、弦を後でダビングするというスケジュールの様でした。このNHKの506というスタジオはかなり広いそうなんですが、別に録った方がやりやすいという面もあるみたいですね。

そんなワケで、いつもは弦セクションが入る広いブースに、おっちゃんたった1人でやってたんだそうです。写真を見ると何だかポツンとして心細くなりそうですが、そんなことないのかなあ?あ、楽器はほとんどがピッコロだったんですって。

奥に見えているのはブラスセクションで、右端にはなかなかユニークな頭の人も見えてますね。福田さんは、残念ながら影になって写ってないようです。

052 NHK金曜時代劇・蝉しぐれ(若草 恵)

2003年6月27日。この日の3軒目の仕事は、若草恵さんによる「金曜時代劇」のテーマソングのレコーディングでした。今回のお仕事は、最初のオーダーは2時間、つまり2曲分の時間だったのですが、実際は1曲だけだったみたいです。ただし、その1曲を2サイズ録ったそうですが…。

さて、2サイズの内訳はと言いますと…そのテーマソングを、テレビサイズ(実際に番組で使用されるもので、ほぼワンコーラス)と、フルコーラスの2種類だったようです。これを2曲分と換算し、時間も余裕をみて2時間でオーダーしたみたいですね。

ティンホイッスル、もしくはケーナというオーダーが出ていたそうですが、キーや音域の関係で結局はケーナでやったそうです。

 


モニター、確かに赤っぽいですねぇ

テレビサイズの方はほんの3声くらいしか出てこないそうなんですが、フルサイズの方は間奏にケーナのソロがあるんですって。女性の歌い手さんだったみたいですが、お名前は聞き忘れてしまったそうな。そんなおっちゃんからは「ドラマのタイトルは確か‘蝉しぐれ’で、歌のタイトルは‘もしも’だったと思うなあ」との報告をいただきました。

また、「全く指揮者の見えないブース(というか元は多分物置)だったんで、写真の右側にあるモニターの画面を見ながらやったんやけど、これがまた何とも旧式の液晶のモニターでなあ。赤っぽい妙な画面で、早い動きやと画面が流れてしまうってな代物だった。まあ、この手の曲はほとんど棒を見なくても出来るんで、大丈夫だったんやけど…」とのお話も聞けました。ほとんど棒を見なくても大丈夫?ひえぇ〜何度も練習しまくってる曲ならともかく、ほとんど初見の曲でしょうに…おっちゃん、さすがです。

051 JASRAC音楽事業コンサート

2003年6月20日〜22日。岐阜県岐阜市・土岐市・大垣市の3市で、コンサートの仕事があったそうです。おっちゃんは「岐阜県に行くなんて滅多にないことだし、土岐市なんかは恐らく始めてじゃないかな?」なんて言ってました。
岐阜市から土岐市にバスで移動する際には、趣味の無線でしかつながった事のない、美濃加茂市や可児市、各務原市なんかを通過したそうです。無線でつながったことのある市を実際に通るって、また特別な思いがあったりするんでしょうね。あ、岐阜市では、遠目でほんのチラっとですが、長良川の「鵜飼い」も見えたりしたそうですよ。

さて、今回はJASRAC(日本音楽著作権協会)関連の仕事で、親しみやすいコンサートを通じて、子供達にスタジオミュージシャンの仕事ぶりや、著作権の重要さを分かってもらおうというような主旨の催しだったそうです。演奏した曲は、クラシックの名曲から、ジャズ、アニメメドレーまで、かなりバラエティに富んでたそうですよ。

プログラムは、以下の通りです。



「フィガロの結婚」を演奏中(3日目・大垣市にて)

写真にカーソルを重ねてみてね。
2日目・土岐市での様子が見えます。
フィガロの結婚序曲(モーツァルト)
チャルダッシュ(ヴィクトリオ・モンティ)
白鳥(サン・サーンス)
インタープレイ(フランク・コーデル)

星に願いを
アメイジング・グレイス→ワン・ノート・サンバ
A whole new world(映画アラジンより)

著作権の話
トロルのなみだ〜演奏と朗読〜(音楽・美野春樹

アニメメドレー
リベルタンゴ(ピアソラ作曲・美野春樹編曲)

勿忘草をあなたに(江口浩司)
大きな古時計


モーツァルトの「フィガロの結婚」は、少なくとも40人くらいのオケでやるものなんだそうです。それをたった10人での演奏なので、1人ひとりの負担が重くなって大変だったんですって。ジャズ・ベーシストの斎藤クジラさんの健闘が特筆されるんだとか。

コーデルの「インタープレイ」というのは、木管五重奏のオリジナル曲で、最初にフルートがしばらくアカペラでソロを吹き、次にクラリネットがソロを吹き、フルートとデュエットになって、更にそのあとオーボエが出てトリオ、ファゴットが加わってカルテット、最後にホルンが加わって五重奏になるというユニークな構成の曲なんだそうです。

で、今回はそれぞれが楽器を吹きながら出てくるという演出になってたんですって。つまりそれは、誰もいないステージに、まずおっちゃんが吹きながら登場するってことですよね?生で聴けなかった(見えなかった)のが、何とも口惜しいです。



「インタープレイ」のフルートソロのシーン


順に出てきて、5人そろったところ
当然、ソロの部分は暗譜になるので、暗譜が苦手な人はかなり苦労していたらしいです。また、楽器によっては、歩きながらの演奏ってのが難しいのもあるようで、そちらでも苦労されてた方がいたそうですよ。

作曲者のコーデルは、ハリウッドで映画音楽や劇伴なんかを書いて活躍している人だそうです。残念ながら、日本では未公開の作品が多いみたいですけどね。

演奏の途中で、個別のインタビューなんかもあったそうです。おっちゃんには「スタジオでは、どんな楽器を吹いてるのですか?」という質問があったそうなので、フルートやピッコロ、それにオカリナやケーナやリコーダーのことも話してあげたそうです。

また、「この人は、実はこのメロディを吹いてる人なのですよ〜」という紹介のもとに、ケーナで「もののけ姫」のテーマを吹いたそうです。会場からは「おおぉ〜」という、どよめきが起きていたとか?私も、おっちゃんの生ケーナを聴いてみたかったです(>_<)ヽ

おっちゃんの次はオーボエの石橋雅一さんだったそうで、石橋さんは「魔女の宅急便」のメインテーマや、「津軽海峡冬景色」のイントロなんかを吹いたそうです。いや〜これも聴いてみたかったなあ。


「もののけ姫」の1フレーズを演奏中

第1部の最後は、↑のプログラムにある「星に願いを」を始めとするディズニー音楽やゴスペルなんかを、ジャズシンガーの清水秀子さんフィーチャーで演奏されたそうです。斎藤クジラさんの、ベースのアドリブソロに合わせて口笛を吹くという絶妙な演奏テクニックも聴き物だったんですって。

第2部の最初は、今回のコンサートのメインテーマである著作権に関する説明があったそうで、会場の皆さんも一生懸命に聞き入ってたそうです。


続いては、「劇伴を生で聴こう」というコーナーだそうで、「トロルのなみだ(リン・ストッケ作:やまのうちきよこ訳)」のお話を朗読しながら、この日のために美野さんが作曲したという本邦初演の音楽を演奏したそうです。

朗読と生演奏をリアルタイムで聴ける機会なんて、滅多にないですよね?…いや、私なんて、一生ないかも。聴けた方、本当に羨ましいですねぇ。

指揮は、クラリネットを始めサックスやフルートなどでも活躍してらっしゃる佐野さん。あ、左の写真は、皆さんジーパンなどの私服姿ですね。どうやら、リハの時のものみたいです。


続いては、「世界に誇れる日本の文化」ということで、アニメメドレーの演奏だったそうです。「アンパンマン」や「ゲゲゲの鬼太郎」、「となりのトトロ」に「ひょっこりひょうたん島」など、子供達がよく知ってる曲ばかりで、会場からは大きな歌声が聴こえてきたそうです。本当に、楽しいコンサートだったんでしょうね。

「リベルタンゴ」は、アストル・ピアソラの名曲を美野春樹さんがアレンジされたもので、もとはピアノと木管五重奏だったそうですが、今回は弦も加わったバージョンだったみたいです。アンサンブルが難しくて、とてもスリリングな曲だったそうですよ。今回は美野さんが来れなかったらしいのですが、これはまた違った仕上がりで、なかなか面白かったそうです。


「勿忘草をあなたに」は、JASRACの委員でもある江口浩司さんの作曲された名曲で、今回はこの曲を江口さんご自身の指揮で演奏したそうです。

会場からは、今度は年輩の方々の口ずさむ声が聴こえてきたそうです。

最後は、去年の大ヒット曲「大きな古時計」をオリジナルからジャズ風・ポップス風にまで色々にアレンジした曲で、幕引きとなったようです。


江口浩司さんの指揮で「勿忘草をあなたに」



3日目・大垣市での本番直前ショット
舞台裏エピソードとして、2日目の土岐市の会場は、ちょうど会場のエアコンを修理している時期に当たってしまったのだそうで、全員上着なし・ワイシャツ腕まくり姿でのステージだったようです(今リポート最初の写真にカーソルを重ねてみてね)。客席の方では、何台もの扇風機を回してたとか…。幸い、暑さはそれほどではなかったみたいで、おっちゃんからは安堵の感想をいただきました。

また、最終日の大垣市の市民会館は、「エアコンの音がちょっと大きいので、始まるまでは入れておいて、演奏が始まったら切る」というような話だったそうですが、実際にはそれほど邪魔ではなかったようで、「ずっと入れておこう」という話になったみたいですね。でも、おっちゃんからは「そのわりには、本番の時は暑かったんよ。やっぱり切ってたのかなあ?」なんて声が聞かれました。

温度調節はともかく、 音響的には、最後の大垣の会場が1番良かったように感じたそうです。何はともあれ、お疲れさまでした。

050 木曜ミステリー(大島ミチル)

2003年6月17日。大島ミチルさんとのお仕事で、都内千代田区の一口坂スタジオに行ったそうです。この日の出し物は、7月から始まるテレビ朝日系列の「木曜ミステリー」で、「京都地検の女」という番組だそうです。番組の性質上サスペンスっぽい音楽もあったようですが、どちらかと言えば、ごくせんやショムニ系の音楽を感じさせるような明るい曲調のものが多かったようでした。一体、どんなストーリーが展開されるんでしょうね?

編成は64221の弦にフルート、クラリネット、トランペットにトロンボーン、それにピアノとパーカッションがそれぞれ1人ずつだったようです。

あ、この「64221」と言うのは、弦楽器の編成を表す数字だそうで、ファーストヴァイオリン6人、セカンドが4人、ヴィオラとチェロが2人、コントラバスが1人という意味なんだそうです。

弦とピアノをバックに、トランペットとトロンボーンがアドリブを繰り広げる曲なんかもあって、なかなか面白かったそうです。これは必見(必聴)ですよ〜。

右の写真にカーソルを合わせると、ステキな大島さんの姿が、さらに鮮明に…っ!


画面左で、こちらを向いてるのが大島さん


お隣りにいらしたクラリネットさん
さて、誰でしょう〜?

真ん中の大きなスペースに弦がいて、それ以外は、周りを取り囲むように作られているブースに入ってたそうです。おっちゃんの隣りはクラリネットさんだったみたいです。

おっちゃんのブースからは、指揮者…つまり大島さんがちょっと見難いアングルだったので、モニターのディスプレイが置かれてたようです。でも、おっちゃんは勝手にセッティングを変えて、生で見るようにしてたんですって。

あんなステキな大島さんの姿をモニター越しに見るのと生で見るのでは、随分と気持ちの入り方が違ってくるんじゃないかしらん?


大島さんの公式サイトによると、何と34曲も録ったようですね。かなり慌しい録音だったようですが、オンエアではそんなことは微塵も感じさせない豊かな音楽で、私たちを魅了してくれることでしょう。楽しみですね♪

049 FMラジオドラマ「唐木屋一件の事」(桑原研朗)

2003年6月14日。この日の2軒目の仕事は、日本薄謝協会(別名NHK)でした。FMで放送される「唐木屋一件の事」というタイトルのラジオドラマで、音楽は桑原研朗(よしろう)さんでした。関係者の方に聞いたところ、一般公募したシナリオなんだそうです。

桑原研朗さんは、放送局がまだ内幸町にあったころから、協会を中心に膨大な仕事の実績を残していらっしゃる方なんですよ。


編成は、弦のカルテットにフルート、ハーモニカ、アコースティックギター、そしてピアノという感じだったそうですが、ピアノにはチェンバロとの持ち替え(?)があったんですって。

最近は、チェンパロの音色はシンセで片付けてしまう事が多い中で、生のチェンバロが入ってたそうです。
 
おっちゃんも「他のスタジオだと、本格的なチェンバロを入れるにはかなりのレンタル料がかかるだろうけど、こうやって自前の楽器が使えるのは、さすが薄謝協会だなあ」なんて言ってました。

おっちゃんのパートは、リコーダーとアルトフルートがあって、アルトフルートの出番が多かったみたいです。


フランス製のチェンバロらしいです
よく見ると、運搬用の台に乗ったままですね

以前は何処のスタジオにも時計が掛けられていたみたいですが、今ではこの協会だけになってしまったそうです。

昔はこの薄謝協会に来ると、どのスタジオに行っても時報にぴったりの標準時間の時計が動いているので、妙に感心したんだそうですよ。

6畳間くらいの小さなブースにも、立派な時計が掛かっているのは、ナレーションやアナウンスをする人が参考にする為なのかしらん?


このアングルだと、良く分かりませんが、この真っ黒なのはアルトフルートです。

この日は大活躍だったアルトフルート君、総銀製なのでかなり重いんだそうです。

オーバーホール(分解掃除)して綺麗にしたいらしいのですが、スペアの楽器がないので、この状態が続きそうなんですと。


使ったリコーダーはソプラノ。イギリスのドルメッチュ製で、おっちゃんのHPに載っているのと同じ楽器です。

「こういう折りたたみ式の、いわゆるパイプ椅子を使っているスタジオは、ここだけちゃうかな?」って、おっちゃんは言ってました。

このタイプの椅子は、ちょっと身動きしてもノイズが出やすいので、ほとんど使われる事がなくなってしまったそうですよ。
 

048 学校用音楽教材の録音

2003年6月4日。赤坂のコロンビアのスタジオで、学校音楽教育用の教材の録音が行われました。教材というのは、音楽の教科書に載っている合奏の楽譜を音にするとこんな風になるんだよ、というサンプルみたいなものです。小学校では、授業中にNHK教育テレビでやってる番組を見せることも多いようですが、中学校ともなると、この模範演奏を聴かせてくれる機会も多いのではないでしょうか?

この教材のお仕事って、他のお仕事とは一味違った気苦労があるようです。というのも、教科書という性質上、かなりの正確さを要求されるんですって。それこそ、あとで子供達が演奏するものなので譜面自体は易しいものが多いらしいのですが、毎年ほぼ同じメンバーでやっているベテランのミュージシャンさんたちも、この仕事はとても緊張するんだそうです。

もう少し詳しく説明すると、息継ぎは必ず(V)マークの付いているところでしなければいけない、とかね。以前は、画一的に…例えば2小節ごとにとか決まっていて、テンポや拍子と関係なく、何が何でも2小節ごとに付いてるなんてこともあったようです。さすがに最近はそんなことはなくなったようですけどね。

でも、おっちゃんたちの場合は(V)マークごとに息を吸っていると、逆に息が余って苦しくなったりするんだそうです。だから、息を吸わないで、間だけ空けるなんてことをやったりするんだとか。そのほか、ルバート(rubato:一楽句中のテンポを自由に加減して演奏すること)やポルタメント(portamento:1つの音から他の音へ音程を運ぶ時、音階的にではなく滑らかに運ぶこと。ずり上げる・ずり下げるって感じ)は以っての外ですし、以前はビブラート(vibrato:音の高さの微々たる震えで、トレモロとは別)も一切禁止だったそうです。

楽器の編成も教科書と全く同じなので、鍵盤ハーモニカとピアノ、打楽器(3人)にシンセサイザー、それにおっちゃんはリコーダーでの参加(一部ダビング)だったそうです。今回のは小学校用の教材だったそうなので、当然ながらソプラノリコーダーだけの参加となりました。

そんなこんなで、普通とはちょっと違った神経を使わなければいけないので、ここんとこハードスケジュールで寝不足だったおっちゃんにはちときつかったようなのですが、何とか無事に終わったそうです。

後日おっちゃんからは「あの手のCDが学校教育の現場で、どの程度、どんな風に聴かれているのか分からんけど、活用してくれてると嬉しいなあ。音楽の時間もかなり圧迫されているみたいやし、どうなんやろ?」なんてコメントもいただきました。

学校も週休2日制となり、どうしても主要科目の時間を確保することに重点を置かれてしまうんですよね。少ない時間を有効に使い、少しでも多くの素晴らしい演奏を聴かせてもらって、豊かな心を育んでいってほしいものです。

そうそう、教材の録音というのにも色々あって、この日やったのは教科書に載っている楽譜を音にするという感じのものでしたが、これに対して鑑賞用教材というのもあって、こちらはわりと伸び伸びと普段の感じでできるそうです。

047 WOLF'S RAIN(菅野よう子)

2003年6月3日。午後10時、東京タワーの真横にある、その名もタワーサイドスタジオというところでのお仕事でした。仕事が始まる前に撮ったというライトアップされたステキな東京タワーが、この日のおっちゃんちの掲示板にアップされてました。
 
さて、お仕事の内容ですが…菅野よう子さんの録音で、以前から何度かやっている「WOLF'S RAIN」という深夜帯のアニメでした。おっちゃんのパートの録音前に、ベース・ドラム・パーカッション・ギターに時折、菅野さんのピアノという感じで録ってたそうなんですが、これが押しに押したんですって。で、待つこと2時間弱、本来の終了時刻近くになって、ようやくおっちゃんの出番となったそうです。 

この日に使ったのは、リコーダー(ソプラノ・ソプラニーノ・アルト)とフルート、それにアルトフルートなどだったそうです。その中で、エスニックな感じのちょっと早いテンポのリコーダーの曲があったそうですが、音域が足りなくて部分的に別録りしたんですって。

他には、アルトフルートとフルートがオクターブ違いで、緩やかなテンポの幻想的なフレーズを掛け合うといった曲があったそうです。あとで色々と編集するとのことだったようですが、「けっこう面白い仕上がりになるんちゃうかな?」なんて、おっちゃんからのコメントをいただきました。確かに、幻想的でオクターブ違いの掛け合いって聞いただけで、色んなイメージが膨らんできますもんね。機会があれば、ぜひ聴いてみたいです♪
 
今回の録音で時間が押した原因の1つは、原則としてクリックを使っていないのでダビングがやり難いのと、音を出して様子をみながら音楽を作って行く感じのやり方なので、どうしても時間がかかってしまったんじゃないかってことが考えられるようです。
 
この日に来ていたメンバーはいつも菅野さんとやっておられる方なのですが、普段スタジオで会う人達とはちょっと違っていたようで、おっちゃんが名前を知っていたのは、CDのブックレットで何度かお見かけしたことがあるという、バカボン鈴木さんだけでした。 
 
結局、仕事が終わったのは夜中の2時すぎ、帰宅は3時過ぎ、寝たのは4時を少し回ってたというハードな1日になったそうです。どうも、お疲れさまでした。

046 劇場用ポケモン・七夜の願い星ジラーチ(宮崎慎二)

2003年6月1日。港区麻布台のサウンド・シティというスタジオで、ポケモンの録音がありました。↓の5月15日には多田彰文さんでポケモンをやったのですが、あれは同時上映される短編の分で、今回が本編だったそうです。
 
音楽はいつもの宮崎慎二さんで、指揮は配島さんでした。ポケモンにはもう既に1つのスタイルみたいなものが出来あがりつつあるようにも思いますが、今回も「宮崎さん絶好調!」という感じで、小気味のよい音楽が目白押しだったそうですよ。

この夏に上映される分は、前売り券にテレビゲーム大好きっ子たちにはたまらない特典があったとかで、今までの何倍もの数のチケットが売れてるそうです。少しでも多くの子供たちが、ストーリーだけでなく、ストーリーの盛り上がりに重要なサポートしてくれてる音楽や、おっちゃんの笛の音に親しんでくれたらいいなあ。
 
この日はクリックも問題なく、かなりの曲数があったわりには進行はスムーズだったそうです。スタジオでは「この前よりもずっと大きい音でクリックを聴いてるのに漏れないなんて…結局、この前のクリック漏れは何だったんだろうね」といった話に花が咲いてたようです。とにかく、色んな要素の積み重ねの上でやっているので、その中のどれがほんの少しトラブっても、全体の進行に影響してしまうということを改めて痛感した、おっちゃんなのでした。

045 国際ガス会議・セレモニー用音楽(黒石ひとみ)

2003年6月1日。この日のおっちゃんは「国際ガス会議」という、戦前…1930年代から続いているという国際的なガスの会議があって、そのオープニングセレモニーのようなところでの生演奏のお仕事でした。皇太子殿下から何とか大臣まで出席されたということなので、かなり重要な会議だったんでしょうね。↓のレポートにもありますが、5月14日にそのイベント用の音楽を録音したのですが、そのあとで急遽、生演奏もやるという話になったそうです。

今回のお仕事の事務所が「美しの里(滋賀県)」のコンサートと同じところだったということもあって、美しの里でやった曲目の中から数曲を演奏したそうです。私の知る限り、この「美しの里」というアルバムの中の曲は、とても優しくて温かい…まるで春のやわらかな日差しのような穏やかさを感じる曲ばかりです。きっと、会場にいらした方たちも、とても和やかな雰囲気の中で、ステキな交流が深められたことでしょうね。

おっちゃんは東京フォーラムには前に一度だけ何かで来たことがあるそうなんですが、今回はその時とは別のホールだったらしく、何と5000人ほどが収容できるという、でっかいホールだったそうです。

この日の会の進行としては、まず開会式みたいなのがあって、その会の偉い方たちや何とか大臣、皇太子殿下などのご挨拶があり、それに続いておっちゃんたちによる演奏コーナーがあって、その後はミュージカル仕立てのショーのようなものや、色々と出し物が続いたみたいで、かなり贅沢なセレモニーになっていたそうです。

おっちゃんにとって、仕事としては簡単なものだったそうなのですが、会場全体のカラーが何となくフレンドリーでなくて、気疲れしちゃったんですって。えらく広い上に分かりにくく、やたらと配置されてるガードマンが、何を聞いても分からなかったり、見当違いを教えられたりで全く要領を得ず、随分と無駄足を踏まされてしまったそうです。おっちゃん、どうもお疲れさまでした♪

044 劇場用アニメ・ぼくの孫悟空(浜口史郎)

2003年5月30日。ビクター青山スタジオで、「ぼくの孫悟空」という映画の録音がありました。手塚プロの映画で、今ちょっとした話題になっているのだそうです。どうやら、7月に公開されるようですね。

音楽は「クレヨンしんちゃん」や「ワンピース」でお馴染みの浜口史郎さん。指揮者は、この手の録音には珍しく熊谷弘さんだったそうです。熊谷さんという方は、どちらかといえばクラシック方面の指揮者なんだそうですが、スタジオでも大編成のオケの時などは活躍していらっしゃるそうです。エンジニアさんは、「犬夜叉」でお馴染みの「やまちゃん」こと山田さんだったそうです。
 
この日の録音は、実はあんまりスムーズに行かなかったんですって。原因の1つは、何故か「クリックが漏れる」とかで、何度も録り直しになったことみたいです。この「クリック」というのは、アニメの音楽の場合など、映像に音楽をピッタリ合わせる為に、コンピュータなどを使って予め入れておくメトロノームの様なカウントのことだそうです。

プレイヤーさんたちはイヤフォンやヘッドフォンでそのクリックを聴きながら演奏するそうですが、時々そのクリック音がイヤフォンから漏れてしまうことがあるんですって。特に、静かな音楽の時に漏れることが多いので、エンジニアさんの方で音楽の強弱に合わせてクリック音を調整したりもするそうなのですが、この日はいくら絞っても漏れてしまって、かなり手間取ってしまったんだそうです。
 
おっちゃんは、この「ぼくの孫悟空」というアニメの映像を、チラッとだけですが見ることができたそうです。なかなか可愛い孫悟空だったそうですよん。こちらが公式サイト→ぼくの孫悟空ですが、確かに可愛いくて、誰もが親しみやすい絵ですね。浜口さんの音楽もバラエティーに富んでて、子供から大人まで色んな方が楽しめる映画になりそうな感じだったそうです。


話題作だというだけあって、取材のカメラも入っていたそうなので、それにまぎれておっちゃんも写真を撮ってくれてました。

左側のピンクっぽいシャツを着てらっしゃるのが浜口さんで、右側が熊谷さんです。熊谷さんはマイクでお顔が隠れてしまってますね(^-^;)

手前に写っているのはベテランのバイオリン奏者さんだそうで、この日のスタジオでおっちゃんより年が上だったのは、この方だけだったんですって。

043 モニター越しに見る越部信義さん

2003年5月24日。千代田区番町のスタジオで、越部信義さんのレコーディングがありました。 

越部さんは、日本人ならほとんどの人が知っている、「おもちゃのチャチャチャ」を作曲された方ですね。おっちゃんにとって越部さんは、薄謝協会の「おかあさんといっしょ」という番組で20年以上もお世話になった方なんだそうです。
 
この日は篠笛でしたが、何か子供用の音頭風の曲だったそうです(題名を忘れてしまったそうな(^^;ゞ)。ブースに隔離されていたので、こんな感じのモニターの画面を見ながらのお仕事でした。

042 火曜サスペンス劇場・屋形船の女(川村栄二)


写真中央の柱の右側が中谷さん
2003年5月23日。前日に引き続き、この日も火サスの録音でした。タイトルは「屋形船の女」だそうで、音楽は川村栄二さん

今回はフルートの出番がわずか3曲ととても少なかった上に、笛の出番を先に録ってくれたそうで、予定時間の半分もしない内に終わってしまったんですって。前日の収録とは、すごい違いですね。

編成は弦(今回はマサさんのグループによるダブルカルテット)とシンセ(シンセは、いつも川村さんと仕事をやってらっしゃる今泉さん)、それにピアノとフルートで、指揮はこの日も中谷さんだったそうです。

火サスって、随分と前に音楽録りをやってるので、このリポートをアップしたのを忘れたころに放送されるんですよね。うっかり見落としてしまうことのないよう、こちら火曜サスペンス劇場のサイトでマメにチェックしてないといけませんね。皆さんも、放送日に気付かれたら、ぜひご一報くださいね♪

041 火曜サスペンス劇場・緊急救命病院(糸川玲子)

2003年5月22日。この日は、お馴染み「火サス」の録音でした。タイトルは「緊急救命病院」だったかな?何となく、シリーズ物のような気も…。音楽は、これまた火サスではお馴染みの糸川玲子さんだったそうです。

今回はかなり音楽が多かったらしく、最終的には40分くらい予定をオーバーしてしまったようですね。どうも、お疲れさまでした。

おっちゃんの出番は、30数曲あった中で10曲くらいだったみたいですね。楽器は、サスペンスものには欠かせない(?)低音が魅力のアルトフルートが多かったそうですが、フルートやケーナなんかも使ったそうです。

番組の終わり近くに、フルートのソロが流れるはずなんだそうですよ。こりゃ、犯人が分かってしまったからって、チャンネルを変えてはいけませんね♪

真剣な表情のおっちゃんもイイね♪

編成は弦(若い方たちによるダブルカルテット)とシンセ2人(そのうち1人は糸川さん)、ピアノにソプラノサックスにフルートだったそうです。指揮は、2つ下のリポートでも話題になった中谷勝昭さんでした。


040 日本酒CM・千福(白石哲也)

2003年5月20日。随分と久しぶりに、CMのお仕事が入ったそうです。おっちゃんがスタジオの仕事を始めたころは、仕事の9割はCMだったらしいので、おっちゃんからも「変われば変わるもんやなあ」との声が聞かれました。

この日は日本酒のCMで、「千福」という銘柄の広島のお酒だったんですって。「センプク一杯、いかがです〜♪」というキャッチコピーに聞き覚えはないですか?私はこれを聞いて「あ、あれかぁ〜!」って感じだったんですけど…。
おっちゃんから数字譜を送ってもらったんで、読める方は是非、歌ってみてくださいね。


1 ♭776 55|66665 0 |
   −−  −− −−−−

セン プクいっぱい いかがです


この曲の作詞はサトーハチローさん、作曲はいずみたくさんだったそうで、おっちゃんは「昭和30年代と違うかなあ。かなり古いハズじゃ。」なんて言ってました。で、今回はこの曲のリメイクで、アレンジは元・ダークダックスのバンドのキーボード兼アレンジャーもやっていた白石哲也さんだったそうです。

リメイクといっても元のイメージを大切にされたようで、ちょっと古い感じのエイトビートだったそうです。編成はリズム隊のほかにフルートとクラリネット、それにアルトサックスと弦で、最近のCMとしては、破格の編成と言えるかもしれないですね。

録音は、フリータイム(時間制限の無い普通の曲の様な形)、60秒、30秒、20秒、15秒、5秒というパターンを録ったそうです。最近はこういう風にキッチリと時間を合わせるCMは少ないらしいので、おっちゃんは何だか懐かしい気分になったそうですよ。そう言えば、今は誰か歌手の曲のサビの部分だけを使ったり、時間に合わせてフェイドアウトさせたりってパターンばっかりですよね?

おっちゃんは今日の仕事で何が嬉しかったって、ミュージシャン全員に720ml瓶の吟醸酒を用意してくれた事だったんですって。さすが、お酒が大好きなおっちゃんらしいコメントですよね?さらに、清酒入りの洗顔石鹸なんてのも一緒に入っていたそうです。う〜ん、どんなのだろう?使ってみたい気も…(^^;ゞ

昔はCMの仕事をした後に当該の商品をくれる事がよくあったそうなんですが、最近はCMの仕事自体が少ない上に、こういうケースは全く無かったので、本当に嬉しかったみたいです。「ちょーラッキー♪」なんてコメントまでいただきました。よかったね、おっちゃん(^o^)


039 劇場用ウルトラマンコスモスVSウルトラマンジャスティス(矢野立美)

2003年5月16日。赤坂のコロンビアレコードの1スタで、矢野立美さんの録音がありました。矢野さんというと「ウルトラマンコスモス」ですが、この日は「ウルトラマンコスモスVSウルトラマンジャスティス」という長いタイトルが付いてたそうです。夏に公開される映画のようですね。

ウルトラマンって、おっちゃんの息子さんたちや私が子供の頃に見ていた「ウルトラマン」「ウルトラセブン」あたりから延々ずっと続いているわけですから、すごい長寿シリーズといえますよね。

今回は、ブラス(トランペット3人、トロンボーン4人、ホルン3人)のメンバーが特に充実していた事もあって、とても重厚なサウンドがしていたそうです。特撮ファンの皆さんは、今からドキドキかな〜?
 
小池さんのストリンググループに、フルート2人とオーボエ1人(石橋雅一さん)、おっちゃんの持ち替え楽器は、ピッコロとアルトフルートで、ブラスと一緒にピッコロも高音でかなり目立っているようですo(^o^)o

録音は、ベースになる打ち込みに、弦、木管、金管、パーカッションをダビングするという、最近のアニメ系(今回のは特撮ですが)の劇伴では多いパターンで、指揮者は中谷勝昭さんだったそうです。

うちの掲示板に来てくれてる「ともともさん」の話によると、この中谷さんも、スタジオでは大ベテランの指揮者さんなんだそうです。「アルプスの少女ハイジ」や「ナウシカ」、「ルパン三世」なんかも、この中谷さんの指揮なんですって。おっちゃんとも、ずいぶん色んなお仕事をしてきてるんじゃないかなあ?その辺りのお話も、また聞いてみますね。

さて、この「ウルトラマンコスモスVSウルトラマンジャスティス」という 映画の公開日やサントラの発売日など、詳しい情報をお持ちの方は、ぜひお知らせくださいね♪


038 劇場用ポケモン・おどるポケモンひみつ基地(多田彰文)

2003年5月15日。この日の2本目(↓にも書いたように、おっちゃんとの間では、『今日の2軒目は…』とか『今日はハシゴやね〜』なんて言ってました(^^;ゞ)は、同じく「イマジン」の多田彰文さんの音楽録りでした。この日の出し物は「ポケモン」なのですが、こちらはこの夏公開される映画と合わせて上映される、短編の方の音楽だそうです。

音楽もわりと短いパターンが多かったそうなのですが、4分音符が180とかの猛烈にテンポが速い曲が多くて、けっこう大変だったんですって。でも、曲数はそれほど多くはなかったので、こちらも余裕で終わったみたいです。

ポケモン本編の音楽は後日また録音があるそうなので、おっちゃんも楽しみにしてるみたいです。もちろん、私たちも劇場で聴けるのが楽しみなところですね♪

なお、本編の音楽は、いつものように宮崎慎二さんが担当されるそうです。

↓の「サクラ大戦OVA-3」の時は、ストリングスは篠崎マサさんのグループだったのですが、こちらは佐藤のゆりさんのグループだったそうです。作曲家によって、弦セクションにも色々と好みがあるのは興味深いところですね。

037 サクラ大戦・OVA−3(田中公平)

2003年5月15日。この日の1本目(おっちゃんと私の間では、1軒目と言う(^^;ゞ)は、田中公平さんの音楽録りがありました。今回はお馴染みの「サクラ大戦」ですが、テレビ版や劇場版ではなく、OVA−3という作品のための音楽だったようです。

生オケの入る曲はそんなに多くなかった上に、いつも通り手際が良いので、時間的には楽々と終わったようですが、中身はなかなか密度の高い、とても充実したお仕事だったんですって。

この日の録音の中に、公平さん独特の、ちょっとエキゾチックでテンポの速い曲があって、そこで弦セクション(マサさんのグループ)を目いっぱい鳴らせてたんですって。これは楽しみですね〜。ところで、おっちゃんが目立ってる曲はないのかしらん?続報が入り次第、更新しますね♪

036 国際ガス会議・セレモニー用音楽(黒石ひとみ)


おっちゃんと黒石ひとみさん

2003年5月14日。黒石ひとみさんとのお仕事で、南青山のスタジオに行きました。5月の末頃に東京フォーラムで開催される、とある国際会議の会場に流れる音楽だそうです。 

富田勲さんの「青い地球は誰のもの(←これって曲名?)」という歌を、いくつかのバージョン(オケバージョンとリコーダーメロディーバージョンなど)で録ったのと、何故か北島三郎さんの「祭り」という歌を、篠笛メロディーで録ったそうです。

この「祭り」をバックに、日本各地のお神輿やなんかが実際のステージで繰り広げられたり、映写されたりするのだそうですよ。

 

この国際会議というのは、なんと1930年頃から3年ごとに世界各地で開催されている、とても歴史のある催しらしくて、皇太子殿下も御臨席になるとの事です。

関係者ではないので会議に出席することもできず、これらの音楽を聴けないのが残念なところです。このHPをご覧の方の中に、この会議に出席される方はいらっしゃらないかしらん?

ところで、余談になりますが…↓の和田さんのお仕事の時の写真と今回の写真、おっちゃんの表情に随分と差があるような気がしませんか?いやまあ、日にちが違うので疲れ具合も違うのでしょうが、それだけではないような気もする私なのであります(^-^;)


035 CDドラマ・あの晴れた青空(和田 薫)

2003年5月12日。この日のおっちゃんは和田薫さんの録音で、赤坂のコロンビアレコードに行きました。といっても、コロンビアの仕事ではなくて、いわゆる貸しスタジオです。

今までの和田さんの仕事は必ず早稲田のアバコだったのですが、このところ行く度に場所が違うんだそうです。あちこちのスタジオを試しているみたいですね。おっちゃんは、ついいつもの調子で、早稲田の方に行きそうになったんですって。趣味の無線に没頭しながら運転してると、気が付いたら「あれれ〜?」なんてことになってるかもしれませんね。

さて録音の内容ですが、以前から何度もやっている角川のCDドラマシリーズ「あの、晴れた青空(ごとうしのぶ作)」の総集編みたいなものだそうです。○枚組…とかのアルバムになるらしいですよ。こういうケースだと、普通は前に録った音源を使いまわしてしまうことが多いそうなのですが、こうしてちゃんと録り直してくれるのは、劇伴ファンとしては嬉しいことですよね♪



左端で指揮をしてるのが和田さんです

写真左は和田さんで、右はエンジニアの山田さん。「フラッシュが使えなくて手ぶれ気味になってしもた」とのことですが、スタジオの照明のままの方が、臨場感があってイイかも♪

全部で32曲。編成の都合で、かなり早く上がってしまった人もいたそうですが、午後1時に始まって最終的には予定の7時近くまで掛かっていたようです。おっちゃんたち木管楽器さんは6時頃に終わったので、余裕で帰れたそうですよ。

でも、ロビーで撮ったおっちゃんの写真。やっぱり少し、お疲れ気味かな?大変なお仕事の合間での写真撮影&リポート、ほんとにありがとうございました。

ちなみに編成は、弦15人に木管が4人、ホルン、ハープ、ピアノ、ギター、パーカッションが1人ずつという感じで、トランペットやトロンボーンは無く、音楽もソフトで穏やかな曲が多かったみたいです。

 

034 火曜サスペンス劇場・刑事鬼貫八郎15(吉川清之)

2003年4月22日。「火サス」こと「火曜サスペンス劇場」の録音でした。作曲は吉川清之さん。まだお若い方で、おっちゃんは「吉川さんにお会いするのは初めてだったと思うなあ」なんて言ってました。

今回の録音で使われた楽器は、フルートとバスフルート。最初のオーダーでは、アルトフルートと言われていたのらしいのですが、当日になってからバスフルートに変更との連絡があったようです。この連絡が来た時は、おっちゃんは既に出かけていて別の仕事(↓のレポートにある、津島さんとのお仕事ですね)をやっていたそうなんですが、車には積んでいたので事無きを得たそうです。

編成は比較的小さく、弦のカルテット(マサさんのグループ)に、ピアノとソプラノサックスとフルートだったようですね。作曲された吉川さんはバスフルートを使った事が無く、早い動きは難しいと思われたみたいで、とても簡単な譜面だったんですって。

バスフルートは音が小さいので、他の楽器とは隔離される事が多いらしく、この日も右の写真のようなブースに入れられてたそうです。

番組タイトルは「刑事・鬼貫八郎15」だそうです。これ、シリーズもののようですが、どう読むんでしょうね?放映日は、例によって聞くのを忘れてしまったそうですので、火サスのサイトでチェックしててくださいね♪

033 舞台・木曽路の華(津島利章)

2003年4月22日。この日の最初の仕事は津島利章さんで、舞台の音楽でした。劇場の名前をうっかり聞き漏らしてしまったそうですが、公演場所は名古屋だそうです。タイトルは「木曽路の華」で、「叱られて」というサブタイトルも付いているそうです。

おっちゃんからは「そう云えば、劇伴の中にも『木曾節』と『叱られて』を暗示する様なメロディが出てきてたなあ。」とのコメントもいただきました。

最後の方は時間が無くなって、ぶっつけ本番に近い感じになってしまって、おっちゃんたちプレイヤーの方々も緊張したんだそうですが、ミキサーさんの方はもっと大変だったようですね。最近は演劇の音楽も予算が厳しくて、なかなか充分な時間が取れないんだそうですよ。

こちらの舞台を観に行かれた方がいらっしゃいましたら、ぜひ感想などお寄せくださいね♪


032 Last Exile(Dolce Triade)

2003年4月19日。「KIM」と云うスタジオで、黒石ひとみさんを中心とした「Dolce Triade」という、3人の女性作曲家ユニットとのお仕事でした。この黒石ひとみさんは、昨年(2002年)に「美しの里」というアルバムで色々とお世話になった方です。

さて、今回の作品は「Last Exile」 というアニメで、実はもうオンエアーされている番組なんですって(月曜日25時半よりテレビ東京系にて放映)。おっちゃんは現場で少し映像も見せてもらった上に、その数日後には実際の放送も見たんですって。CGを使っていて、なかなか丁寧な作りのアニメだったそうですよ。

打ち込みがメインの音楽らしいのですが、物足りなさを感じて生楽器を入れる事にしたんだそうです。これは私たち、生楽器の音で作られた劇伴を愛する者には、とても嬉しいことですよね。で、この日に録音したのは主にサントラ・アルバム用だったみたいですが、出来れば既に放映されているテレビ版の方も差し替えていきたいってなお話があったようです。こりゃ、要チェックですね♪

黒石さんたちの方からは「北ヨーロッパの民族音楽系の音色が欲しい」との要望があったそうで、この日はティン・ホィッスルがメインとなり、音域の足りないところはリコーダーでカバーしたそうです。これ、別に大したことないように思われるかもしれませんが、単に足りない音域をカバーするだけではなくて、リコーダーをティンホィッスルの音色に似せて吹くっていう素晴らしい裏ワザ(?)が使われたんだと思いますよ。

他には、フルートとピッコロも使ったんですって。予定されてた分が一通り終わったあとに、「是非パンパイプの音を聴かせて欲しい」という要望が出てきたそうで、先にティンホィッスルでやった曲の別トラックを、パンパイプでやってみたんですって。

わりと順次進行が多い(跳躍が少ない)フレーズだったので、パンパイプでも何とか出来たそうなんですが、最後に「譜面と関係なくやって欲しい」という事になり、ほとんどアドリブでパンパイプを入れたんですって。ところが、これが意外と好評だったらしくて、もしかすると最後にやったアドリブの部分が採用になるかもしれないんですと。こういったアドリブにこそ、奏者の底力を感じられるんですよね?アルバムのリリース、ますます楽しみになってきましたよ〜♪

ちなみに、エンディングも黒石さんが作曲され、何と、歌は黒石さん御自身だそうですよ。


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