２００８年度に授業料減免を受けた県立高校生が０９年１月末時点で４９３７人に上り、減免総額が５億２６００万円となったことが９日、県教委のまとめで分かった。年度別の人数、金額とも過去最多で５億円を超えたのは初めて。県教委は「厳しい経済状況を背景に０９年度もさらに増える」とみている。

　昨年秋以降の景気悪化を受け、年度途中で各校に問い合わせた。減免を受けた生徒は０７年度より２４３人増え、全生徒に占める割合（減免率）は０・６ポイント増の９・８％。金額は３４００万円増えた。１９９８年度と比べ、人数は２・８倍、金額は３・１倍となった＝グラフ。

　県立高校の年間授業料は、１、２年生で全日制が１１万８８００円、定時制３万２４００円。減免は、生活保護を受けるなど低所得世帯や、保護者が失業したり経営する会社が倒産した場合が対象で、申請があった月以降の授業料を免除する。県教委高校教育課は「経済的な理由で学ぶ機会が奪われないよう、制度を周知したい」としている。

　一方、県内の私立高校で０８年度に入学金や授業料の減免を受けた生徒は、県によると、０７年度より２８人多い１２２３人。県の負担額は１７０万円増えて１億６９７０万円だった。