■ 伊達赤十字病院が来月から分娩再開、地元でお産可能に
【2009年3月13日(金)朝刊】


 伊達赤十字病院(伊達市末永町、前田喜晴院長)は4月22日から、約1年ぶりに分娩(ぶんべん)を開始する。経産婦を対象に、市内の小児科医院と連携しながら出産とその後の診察に対応。地元でのお産が可能となり、若い女性からは安心感が広がっている。一方、医師不足により今月27日の外来診療を最後に小児科が休診する。

 同院によると、昨年4月の小児科常勤医の引き揚げに伴い分娩を中止し、妊婦健診のみ取り組んできた。地元で産みたい―という若い夫婦からの要望が強いことから、対策を検討。愛光会インター通り小児科(市内松ケ枝町)の新田温英院長にお産後の協力を依頼し、承諾を受けたことから再開する運びとなった。新田院長が週2回ほど来院し、新生児の診察に対応する方向だ。

 さらに4月1日から、函館市内の総合病院勤務の産科医が伊達赤十字病院勤務に決まり、新体制での分娩再スタートとなる。

 出産の対象は比較的リスクが少ない経産婦とし、年間で100―150件を見込んでいる。前田院長は「この1年間、住民に大変迷惑をかけた。再開できてうれしく思っている」と話す。市内梅本町の女性(25)は「地元で出産できることとなりうれしい。病院が近く安心だ」と笑顔を見せた。

 大学の出張医で平日、診療を行ってきた小児科の外来は、医局の医師不足により出張を打ち切られ、30日から休診する。昨年の常勤医不在により、患者数は1日10人前後にまで減少しているが、「何とか再開したい」と対策を検討している。従来通り、夜間や休日の救急は対応する。
(小林正律)

 
 


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