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「人工衛星」迎撃に先手 北のカード無力化へ (2/3ページ)
垂直に発射後、ミサイルは45度の角度で上昇させるが、衛星は角度が低いという違いもある。ただ、ミサイルが日本に飛来するのは発射から約10分で、ミサイルか衛星か見極めるのは困難だ。このため、MDでの迎撃手続きを定めた自衛隊法の規定は、衛星とミサイルを区別せずに迎撃できるよう「幅」を持たせている。
平時での対処
《落下により、人命または財産に重大な被害が生じると認められる物体であって、航空機以外のもの》
17年7月、同法に新設した「弾道ミサイル等に対する破壊措置」では迎撃対象をそう明示している。「弾道ミサイル等」に人工衛星も含まれるわけだ。
破壊措置は、閣議決定などが必要な「防衛出動」を発令する時間的余裕のない場合でも、迅速に対応できるよう整備した。相手国と交戦状態にある「有事」でのMD対処は防衛出動、それ以外の「平時」での対処は破壊措置となる。
テポドン1号のころと違い、日本は法整備を終え、迎撃手段も導入した。「北朝鮮は宇宙開発を隠れみのにしたミサイル発射で日本を揺さぶるのは無意味と認識すべきだ」(自衛隊幹部)