2009年3月12日21時12分
酒気帯び運転で検挙され、懲戒免職処分を受けた三重県の元男性職員(51)が、県に処分の取り消しを求めた訴訟の判決が12日、津地裁であった。堀内照美裁判長は「本件酒気帯び運転は悪質性が低く、懲戒免職処分はあまりに過酷」と男性の訴えを認め、処分の取り消しを命じた。
訴えていたのは、三重県志摩市にある県立志摩病院の元運営調整部次長兼医事課長。
判決によると、男性は07年7月6日夜、休暇中の旅行先でビールと焼酎の水割りを飲み、7日朝に車を運転。警察官が飲酒検知したところ、呼気1リットルあたり0.2ミリグラムのアルコールが検出された。男性は検挙直後に上司に報告し、同10月に懲戒免職処分を受けた。
堀内裁判長は、ほかの自治体では酒気帯び運転では免職以外の処分にしているところがあると指摘したうえで、「悪質性や危険性を一切考慮せず、酒気帯び運転をした一事をもって常に免職処分にすることが社会観念上妥当とは認められない」と述べた。
また、男性が交通事故を起こしていないことにも触れ、「懲戒には該当するが(免職)処分は社会通念上著しく妥当性を欠き、裁量権の乱用と評価すべきで処分は違法」と結論づけた。
三重県は06年10月、酒気帯び運転はすべて免職にするよう交通事故などの懲戒処分の基準を変更。県によると、酒気帯び運転を原則懲戒免職としている都道府県は13府県あるという。
県病院事業庁の田中正道庁長は「判決書をよく読んで、今後の対応を検討します」とのコメントを出した。(中島嘉克)