雑誌記事超高層ビルが老朽化したらどうやって解体するの?R253月11日(水) 12時 0分配信 / エンターテインメント - エンタメ総合「日本でもようやく高さ30〜60m程度の高層建築が解体され始めていますが、100m以上の超高層建築物の解体事例はいまだありません。今ある工法のなかでは、最上部から建物をダイヤモンド付着のワイヤーで部分的に切断し、地上に降ろして壊す“ブロック解体工法”が適しています。ダイナマイトを使った“発破工法”は、地震対策のために構造が頑強な日本の建築物には効果がありません。ビルといっても千差万別。個別の構造形式に対応した工法を選ぶわけです」(顧問・青山謙一さん) そんななかで、安全で環境にもやさしいと注目を集めているのが、昨年鹿島建設の自社ビル解体で初めて行われた“カットアンドダウン工法”というもの。建物をジャッキで持ち上げて、だるま落としのように下層から順次解体するのだという。 「地上20階・17階のビル2棟でこの工法を実施したところ、音やホコリなど周辺環境への影響は圧倒的に軽減されました。ただ、高層になればなるほど下で支えるジャッキの耐久力が重要になるので、どこまでの高さ(=重さ)に対応できるのか難しいところです。高層建築の法定耐用年数は40〜50年ほどですが、下から壊すと丸ごと解体することになり、長く使うという意味では最良の工法とは言えない部分もあります。というのも、海外では上層部を壊して下層階への負担を軽くし、補強にもつなげるといった“再建方法”も行われてますから」(所長・山口善弘さん) 日本の超高層ビル第1号といわれる、霞が関ビルは築40年でもまだ健在。時が経てば、より良い解体方法も生まれてくる。でも、壊さずに耐用年数を長くする技術も進化するといいですね。 (R25編集部) ※コラムの内容は、フリーマガジンR25から一部抜粋したものです 【関連記事・情報】 ・ デジカメの「顔認識」ってどんなしくみなのかな? (2009.02.12) ・ 空高くそびえる超高層ビルどうやって解体するの? (2007.11.15) ・ 超々高層ビルは高さ何mまで建てられる? (2007.09.13) |
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