染五郎長男が６月初舞台

　歌舞伎俳優・市川染五郎（３６）の長男・藤間齋（いつき）くん（３）が、６月の歌舞伎座公演で４代目松本金太郎を名乗り初舞台を踏むことが１１日、発表された。

　「松本金太郎」の名跡は、祖父・幸四郎が１９４６年に２代目として、父・染五郎が７９年に３代目として初舞台を踏んだ名前。齋くんは０７年６月の歌舞伎座「侠客春雨傘」で「高麗屋齋吉」役で初お目見え。当時は祖父の松本幸四郎（６６）に手を引かれ舞台に上がった。初舞台の演目は新作の舞踊が予定されているという。

　幸四郎は「初お目見えのとき祖父として歌舞伎役者の入り口に手を引いて連れていってやりましたので、今回はその扉を開けてやり、いよいよ役者の道の第一歩を踏み出す孫の小さな背中をポンと一つ押してやる心境です」とコメント。「お客様のお力で、ひとかどの役者になれますよう、祖父として今はただただ、祈るような気持ちでいっぱいです」と率直な心情を明かしている。「４代目金太郎」の初舞台で、１０年５月の建て替えに向けての歌舞伎座さよなら公演が更に盛り上がりそうだ。