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記者村上力社会 在留許可を求める比国籍カルデロン一家の父強制収容 17日に一家全員強制送還か 在留許可を求めている比国籍のカルデロン・アラン・クルズ氏とその家族は、2月27日に東京入管に出頭した際、入管職員らに3月9日まで退去するよう命ぜられていた。一家の両親は9日に入管に出頭し、父アラン氏は強制収容となった。弁護士によれば、今週中に途比の意思表明をしなければ、妻サラ氏も中学生であるノリコさんも、16日までに強制収容し、その翌日に一家全員を強制送還するという。(村上力)(2009/03/10) 社会 「拉致と国防」でシンポジウム 家族会事務局長・増元氏、特定失踪者調査会代表・荒木氏ら 田母神氏も参加し「ぶん殴る姿勢示せ」 北朝鮮の国家機関により行われた日本人拉致。この問題は、残念ながら未だに解決を見ないままである。その一方で日本社会に「北朝鮮バッシング」等々、無用な一大センセーションを巻き起こし、日本社会のありかたをゆがめてしまった。現代の「右傾化」や歴史への無自覚につながるものがそこにはみえる。その問題の中心的な存在であり、日本政府の「拉致問題」対策および対北朝鮮政策に関する重要なロビー団体に「北朝鮮による拉致被害者家族連絡会(以下、家族会)」がある。その家族会の事務局長・増元照明氏、植民地支配および侵略戦争を全面的肯定する論を立てた元航空幕僚長・田母神俊雄氏、「特定失踪者調査会」代表・荒木和博氏が一堂に会し、28日に名古屋でシンポジウムが開催された。それは拉致被害者“救出運動”が新たな局面に向け動き出しているとことを参加者に印象付けるものとなった。(村上力)(2009/03/03) 社会 入管「次は全員収容する」 国連人権理事会が日本政府に情報提供を要請 強制退去を命ぜられているカルデロン一家は、27日に東京入管に出頭した。幸いにも家族の収容は無かった。この日司法記者クラブで会見を行った一家と弁護士からは、国際社会の明確な関与があるが、それを無視するような動きを日本政府が見せていることが明らかにされた。(村上力)(2009/02/28) 社会 カルデロン一家と弁護士が会見、今日出頭日、「最後まで一家3人の在留を求める」 強制退去処分を受け、在留特別許可を求めているカルデロン・アラン・クルズ氏とその家族と支援者が、26日、司法記者クラブ内で記者会見を行った。前回の仮放免期日である2月13日に、一家の在留を認めないとの認識を森英介法務大臣は示したが、一家もその支援者も在留も求める姿勢を貫いている。(村上力)(2009/02/27) 社会 “市民の顔した右翼の時代” の到来か、市民団体化する右派勢力 よく晴れた土曜の正午、まだ若干肌寒い渋谷を歩く。町を歩いていると、インターネットではびこる心無い言説、息の詰まるような感覚を忘れることができる。現在ネット媒体であるベリタも、スイッチを切れば終わってしまう儚いものだった。ところでふと目を上げてみると、宮下公園付近に警察車両が赤灯を回して停車しているではないか。物々しい雰囲気だ。どうやら市民団体のデモが行われるらしい。ところが、そこに集まった市民の主張は“竹島の韓国からの奪還”と、“竹島を韓国領だと主張する『不逞朝鮮人』を日本から叩き出す”というものであった。市民の顔した、右翼の時代。それが到来したようである。(村上力)(2009/02/23) 社会 「日本から叩き出す」と気勢 「在日特権許さない市民の会」ら入管前でカルデロン一家を狙い抗議行動 日本からの強制退去を命ぜられているカルデロン一家の出頭日は、2月13日の金曜日だった。この日の朝、森法相が会見をし、一家の在留を認めないという判断を下した。同日、カルデロン一家が出頭する品川の東京入国管理局前に、一家を「犯罪者」として「日本から叩き出す」ことを目的とする団体が集まっていた。一家と支援者と待ち伏せ、直接抗議を行おうというのだ(村上力)(2009/02/14) 社会 日本政府は人道的判断を 在日フィリピン人一家の在留特別許可を求め、嘆願書署名を呼びかけ 十三歳の少女を含むカルデロン・アラン・クルズ一家に対して、入管をはじめとする日本の司法制度が強制退去を迫っている。日本で生まれ、日本で安定した生活を送っていたカルデロン・ノリコさん(13)やその家族に対しての強制退去は、一家の生活を破綻させ、幼い少女の心に傷を負わせることになるだろう。また日本語しか話すことができない彼女が“母国”とされるフィリピンで生活することは言うまでもなく困難である。そういった諸事情を無視しての強制退去は非人道的と言わざるをえない。本稿の最後に、この一家の在留特別許可を求める嘆願書を記載した。署名はメールでも受け付けている。是非署名をお願いしたい。(村上力)(2009/02/07) 社会 「戦争も辞さず」と力む参加者も 杉並区後援の家族会幹部講演会で 先月下旬、北朝鮮による拉致被害者家族会の元幹部・蓮池透氏が都内で講演し、拉致問題の解決が難航していることに苛立ちを示し、「圧力」一辺倒の政府の姿勢を批判した。日本政府は「対話と圧力」を掲げるものの、実質的にほとんど「圧力」のみとなり、「対話」の兆しはまったく見えていない。その一方で、排外主義的な右派グループが拉致問題を振りかざして、在日コリアンに対する差別を声高に叫び、正当化する動きが広まっている。「救う会」もさらなる「圧力」を主張し北朝鮮バッシングにまで発展している。家族会代表の飯塚繁雄氏の長男である家族会事務局次長の飯塚耕一郎氏(32)が、1月31日、都内で講演した。飯塚氏も「圧力」を主張。会場からは「戦争も辞さず」と力む発言が飛び出し、拍手を浴びるなど拉致問題があらぬ方向へ暴走していることをうかがわせた。(村上力)(2009/02/05) 社会 対北朝鮮政策の人質として在日朝鮮人に加えられる“制裁” 沈黙する日本の市民社会とメディア 日本政府の対北朝鮮政策は「圧力」のみに傾斜、関係は悪くなる一方で、いわゆる拉致問題の解決を逆に難しくしている。昨年の10月に日本政府は北朝鮮に対する制裁の4月までの延長を決定したが、六者協議でも日本は孤立を深める一方である。その手詰まり感の中で、日本政府が新たに“制裁”の対象としているものがある。それは在日朝鮮人だ。昨年の新宿商工会、東京都商工会への強制捜査に見るように、その捜査の異常性は明らかである。それらをもう一度再確認してみよう。(村上力)(2009/02/04) 社会 「品格ある帝国主義日本」を説く佐藤優氏 右派論客に混じり「昭和維新再考」シンポジウム 日刊ベリタのリンク記事でも、いわゆる「佐藤優現象」若しくは佐藤氏に対する批判が繰り広げられている。昨年の暮れから行われていたイスラエルによるパレスチナ・ガザ地区に対する空爆・地上侵攻の際も、佐藤氏はイスラエルを擁護し続けている。他方でも、佐藤氏は在日朝鮮人に対する不当な人権弾圧の正当化や、北朝鮮に対しての武力行使を是とする発言をぶちまけているという。その佐藤氏が、1月24日に都内で行われた「『昭和維新運動』再考」と題するシンポジウムに出席した。このシンポジウムは保守系論客を連座させたものであり、それらを前にしての佐藤氏の発言はいかに(村上力)(2009/01/27) 社会 不況に乗じて勢力拡大を狙う日本の排外主義集団 “在日特権を許さない市民の会” 今、世界的な恐慌が市民の生活を脅かしている。100年に一度などといわれたり、1929年に起こった世界恐慌以来といわれたりもする。「歴史は繰り返される」という言い方がある。はたして歴史は繰り返されるのだろうか。1929年の場合、イタリアやドイツと並び日本で排外主義が吹き荒れ、ファシズムが台頭、侵略戦争に突入する。では今は。現在の恐慌を機に勢力拡大を狙う組織がある。“日本最大の保守系市民団体”を自称する「在日特権を許さない市民の会」だ。「在日特権を許さないこと…極めて単純ですが、これが会の設立目的です」という。一体この団体はいかなるものか。(村上力)(2009/01/12) 二極化社会を問う 経団連御手洗会長、“切った”労働者からの公開質問状受け取りを拒否 「派遣村」村民ら新年賀詞会場を”訪問” 財界の中核的な経済団体である日本経団連は1月6日、四ツ谷のホテルニューオータニにて他2団体と「新年賀詞交歓会」を開いた。同日午後、5日に閉幕した「年越し派遣村」村民と労働組合・ユニオン関係者らは、経団連会長・御手洗氏に対してキャノンなど大企業が率先して行っている“派遣切り”非正規労働者の職場からの排除に関する公開質問状を携えて申し入れを行った。しかし経団連側は受け取りを拒否、この問題で当事者と話し合う姿勢を最後まで見せなかった。(村上力記者)(2009/01/07) 二極化社会を問う 「派遣村」撤収 国会へデモ、御手洗経団連会長には公開質問 31日から日比谷公園で失業者や野宿者の支援を行ってきた派遣村は、5日に撤収した。実行委員会と村民はこの日、区役所への生活保護申請、国会への請願デモ、国会議員との話し合いなどをこなした。最終的に入村者は5日の時点で499人となった。うち内日比谷公園内テントや厚生労働省の講堂に宿泊した村民は489名。230人がFAXで生活保護を申請。3班に分かれて千代田区役所に手続きを行った。「派遣村」村民は東京都や厚生労働省が手配した都内4箇所の「緊急避難所」に向かったが、ここも12日で打ち切られる。(村上力記者)(2009/01/06) 二極化社会を問う 「派遣村」に押され、厚労省、都内4箇所を12日まで開放 国と企業の責任を問い、「派遣村」と村民の闘いは続く 日比谷公園に設置された「年越し派遣村」も、今日5日に撤収となる。それまでに残された時間は僅かとなり、実行委員および約500人の村民らはそれ以後の行き場の確保に不安を募らせていた。実行委員らは、3日に5日以降の対策を要請する要望書を提出している。 (2009/01/05) 二極化社会を問う 厚労省講堂を開放させた「派遣村」 「この後」に不安を募らせる村民 「派遣村」は、2日の午前中に厚労省講堂(中央合同庁舎5号館別館2階)の開放に成功し、講堂には村民の自由な出入りが可能となった。同日講堂に宿泊した村民はおよそ250名。「暖かかったです。村民の殆どが移動したけど、いびきも気にならないくらい、ぐっすり眠れた。」とその日講堂に宿泊した村民は話す。同時に、派遣村が終わる5日からどうするか、村民の不安は高まっている。派遣村実行委員会も、今後のフォーローアップ、宿泊所の確保を国、行政に要求していくいとしている。派遣村で労働相談・生活相談の対応に追われている首都圏青年ユニオンの河添誠書記長は、「このままでは1月5日に200人近くの生活保護申請が必要な状況です」と述べている。(村上力記者)(2009/01/03) 二極化社会を問う 「派遣村」 厚生労働省に対しての緊急申し入れ 厚労省は講堂を開放 年越し派遣村実行委員会は2日、現地の日比谷公園の目の前の厚生労働省に対して緊急申し入れ書を提出した。申し入れに応え、厚生労働省は5日朝まで、厚生労働省の講堂を宿泊のために開放する。以下、申し入れ書の全文である。(村上力記者)(2009/01/02) 二極化社会を問う 村民急増 テントと医療スタッフが足らない 「派遣村」活動レポート 1月2日、日比谷公園の派遣村で「緊急記者会見」が開かれた。テントは増設したものの、入村者の急増に、もはや派遣村では対応しきれない状況になり、実行委員は行政の対応を要請した。12月31日の時点で入村者は139名、加えて1月1日には114名が入村し、この時点で村民の合計は253名。内223名が宿泊した。夜中零時を過ぎても入村希望者が訪れ、ボランティアスタッフは夜通し働いている。(村上力記者)(2009/01/02) 二極化社会を問う 東京の“企業難民”キャンプ、「年越し派遣村」の第一夜 炊き出し、宿泊、そろって銭湯へ 2008年の大晦日、気温は5度前後。今年は例年より寒いという。東京、日本の中枢に値する千代田区霞ヶ関に、突如“難民キャンプ”が出現した。日比谷公園につくられた『年越し派遣村』である。今年は製造業を中心に非正規、派遣の「削減」が行われた。「削減」された人々の多くは住まいも失う。文字通り“企業難民”を支援するために、この「村」は設置された。(村上力記者)(2009/01/01) イスラエル/パレスチナ イスラエルのガザ虐殺に抗議 市民有志、NGOがイスラエル大使館前で行動 NGOらは外務省にも要請 イスラエル軍によるパレスチナ・ガザ地区の住民に対する殺戮が続いている。死者、負傷者は刻一刻と増加しているようだ。そのようなイスラエルの暴虐に対して、12月30日午後、駐日イスラエル大使館前にて、市民有志、NGOらが抗議行動に出た。なおNGOらは30日午後2時に、外務大臣に対しても要請書を提出した。(村上力記者)(2008/12/31) 二極化社会を問う 『年越し派遣村』12月31日、日比谷公園で開村 失業者や野宿者への支援 非情な大企業への「教育活動」も 未曾有の大恐慌が吹き荒れ、非正規労働者を中心に大規模な「削減」が行われている年末の日本。政府はなんら有効な手立てを打つことができていない。このままではリストラを強行した企業によって社宅や寮などから追い出された人々が、厳寒の路上で過ごすことになる。12月31日、日比谷野外音楽堂前にて、労働組合、市民団体、弁護士らにより「年越し派遣村」開村される。奇しくもここは厚生労働省前である。12月29日、同じ場所で「年越し派遣村」実行委員らによる記者会見が催された。(村上力)(2008/12/30) 田母神講演会に行ってみた 会場には軍歌が流れ、全員が国歌斉唱 拍手拍手で熱狂する老若男女 元航空幕僚長、田母神俊雄をご存知の方は多いだろう。航空幕僚長でありながら、過去の侵略を正当化する論文を発表して問題にされた。田母神氏はその数日後に退官した。それからというもの「言論の自由」や「民主主義国なら言論で勝負」などと言い放ち、度々メディアに登場している。12月25日、都内でその田母神氏を招いて講演会が催された。「国防問題研究所」という団体が主催、共催には「三島由紀夫研究会」、会場では「NPO法人 日本保守主義研究会」という団体の学生たちが、受付・案内などの作業に追われていた。(村上力)(2008/12/29) 社会 止まぬ在日朝鮮人に対する人権侵害 11・27強制捜査の当事者、立会人の証言 すでに朝鮮新報などで報じられているが、去る11月の27日、上野の朝鮮商工会館付近は300人以上の機動隊が押し寄せた。“税理士法違反容疑”で同施設に対して警察による強制捜査が行われたのだ。世界人権宣言が採択され、今年で60周年。それにあわせて行われた在日朝鮮人・人権セミナー主催「世界人権宣言60周年記念集会 悪化する日本の人種差別」という集まりに、11月27日の強制捜査を受けた商工会職員、捜査に立ち会った弁護士などが参加し、一連の捜査の異常性とその後の状況について報告した。(村上力)(2008/12/14) アフガニスタンの今(下) 市民の犠牲者は増える一方 国際社会はアフガニスタンの人々の主体性を認めよ アフガニスタンからNGOの代表らを招いて開かれた国際シンポジウムで、現地NGO代表は、人々の不安と不信は高まるばかりだと述べた。ではその背後にどういう現実があるのか、ノルウェー難民評議会(NRC)のムルナガン氏がアフガニスタンの現状について報告、そのあと同シンポジウムを主催した日本国際ボランティアセンターの谷山博史氏らをまじえ、アフガニスタンに平和を取り戻すために、国際社会は何が出来るかをめぐって討論が行われた。(村上力)(2008/12/12) アフガニスタンの今(上) 国際社会と政府に高まる人びとの不信 国際協力NGO、JVCがシンポジウム アフガニスタンが「対テロ戦争」の主戦場として再び浮上してきた。いま現地は膨大な数の外国軍の投入にもかかわらず治安は悪化の一途をたどリ、カルザイ政権は苦境に立っている。「対テロ戦争」を主導したアメリカでは、大統領選で政権交代が決まり、勝利したバラク・オバマ氏は、イラクからの撤退と引き換えにアフガニスタンへの兵力の増強を示唆。日本では「新テロ特措法」のインド洋における給油活動の継続にこだわり、自衛隊のアフガニスタンへの派兵さえ取りざたされる状況にある。そういった状況の中、11月28日、都内で国際協力NGOの日本国際ボランティアセンター(以下、JVC)が、アフガニスタンのNGO代表などを招き、「アフガニスタンに国際社会はどう関わるべきか〜戦火の中で破壊される人々の暮らしの再建のために〜」と銘打つシンポジウムを開いた。「とにかく現地の状況を知ってもらい、アフガニスタンの人がなにを必要としているかを考え、その中での日本の役割を考えることを意図して開催した」と、谷山博史JVC代表は、シンポジウム開催のねらいを語っている。(村上力)(2008/12/10) 海賊も環境保護運動も“海の安保”で取り締まれ! 外務省主催の国際シンポジウム「海上の安全保障と漁業」で出てきた自衛隊派兵容認論 今、海上自衛隊のインド洋での給油支援が是非を問われている。その論争の中で今注目されているのが、ソマリア沖、マラッカ海峡などで多発する海賊行為だ。これは貿易立国日本にとって根幹を揺るがす問題であるとされている。他方、環境保護団体によって日本の捕鯨船は妨害行為を受けていると現実もある。そういった状況を背景に、「海上の安全保障」なる概念を正面に掲げた国際シンポジウム「海上の安全保障と漁業」が12月1日、外務省の主催で東京都内で開催された。共催は比較法文化学会、後援に海上保安庁、水産庁、(社)自然資源保全協会、(財)日本鯨類研究所、海洋政策研究財団などがずらりと顔を並べ、まさに官・産・学の揃い踏みともいえる集まりで、「海賊には軍隊」「反捕鯨団体はテロ」という発言も飛び出し、まるで自衛隊海外派兵を地ならしする狙いさえ感じられた。(村上力)(2008/12/06) 政府と企業が一体で売り込む“農薬練りこみ”蚊帳 「発ガンや脳の発達を阻害する」と市民団体は反対 日本政府が、アフリカへの援助で力を入れているものに「長残効型蚊帳=オリセットネット」がある。これは蚊帳の繊維に殺虫剤「ペルメトリン」を練りこんだもので、マラリヤ対策に抜群の効果があるとされている。この蚊帳は2005年の第5回アフリカ連合首脳会議で小泉前首相が2007年までにアフリカに1000万張り配布すると公約し、外相など閣僚のアフリカ諸国の訪問の際や、アフリカや援助に関するいくつかの公的な文章などでも度々紹介されている。いわゆる“官民連携”援助の代表的なものだ。しかし、この蚊帳の配布に対しては、いくつかのNGOや市民団体が「農薬蚊帳の配布は危険であり税金の無駄」であるとして反対の声を上げている。そのNGOのひとつ「SUPA=西アフリカの人達を支援する会(以下SUPA)」の話を聞いた。(村上力)(2008/11/25) イスラエル/パレスチナ 失業、貧困の拡大、食料不足 イスラエル抑圧下のパレスチナの現状をNGOスタッフが報告 イスラエルの抑圧のもとでパレスチナの人びとがどのような生活を送っているかについては、、日本ではほとんど報道されない。パレスチナで医療や子どもたちの栄養改善、難民支援などの活動を行っている国際協力NGO、日本国際ボランティアセンター(以下、JVC)の現場スタッフとして2007年からパレスチナで活動する福田直美さんが、今月一時帰国して報告会を開いた。そこで報告されたのは、イスラエルによって経済も人や物資の移動もきびしく制限され、食料の高騰、経済停滞による失業や貧困、妊婦の搬送さえイスラエル軍の銃剣でさえぎられる状況だった。以下、福田さんの報告を紹介する。(村上力)(2008/11/15) 社会 国会議員からも警察権力の暴走を懸念する声が 「麻生邸拝見リアリティツアーの警察による強権的な逮捕を検証する!」院内集会もたれる 11月13日、衆議院議員会館で「麻生邸拝見リアリティツアーの警察による強権的な逮捕を検証する!」と題して院内集会が開かれた。集会では、作家の雨宮処凛さん、国民新党代表代行の亀井静香議員や新党大地代表の鈴木宗男議員はじめ、逮捕された3人のうちの2名、フリーター全般労働組合などの多くの関係者、報道陣が40名ほど参加した。集会では逮捕された2人が、そのときの状況を報告、それを受けて二人の国会議員から警察権力の暴走と懸念する発言があった。また若者を使い捨てにする今の雇用のあり方をどう規制するのかについても提起があった。(村上力)(2008/11/14) 労働問題 労働運動はいま何ができるのか! 「安心して働きたい!11・9東京の集い」で労働現場、学者、ジャーナリストをまじえ討論 金融危機の広がりのなかで経済が失速、働くものの環境がいっそう悪化している。「名ばかり管理職」「日雇い派遣」などの非正規の労働者の労働問題が広がり、さらには正規労働者さえ働く条件の劣化が急速に進んでいる中で、いま労働運動は何ができるのか、が問われている。11月9日、東京パートネットワークが主催し、全労連会館にて「安心して働きたい!11・9東京のつどい」が開かれた。労働現場、研究者、ジャーナリストらが問題を提起、労働運動と労働組合がやらなければならない課題をめぐり、活発な討論が行われた。(村上力)(2008/11/12) 社会 麻生邸見学ツアー逮捕者も出席、11・6に抗議と問題提起の集まりを開く 麻生邸見学ツアーで3人が渋谷の歩道で逮捕された事件に対する抗議の集会が11月6日に都内で開かれた。3人は、12日間の拘留の後11月6日に釈放された。集会には逮捕された3名が駆けつけ、逮捕時の事、取調べのことなどの報告を述べた。3人についてはまだ起訴される可能性が無くなったわけではなく、救援連絡本部は、今後も不起訴にしていくための活動を続けていく。(村上力)(2008/11/09) 二極化社会を問う 人間らしいくらしを! 反貧困運動のうねりを示した10・19反貧困世直しイッキ 10月19日、東京・新宿区の明治公園で「反貧困世直しイッキ!大集会」が開かれた。この集会は、広がる一方の貧困に抗して、人びとが垣根を超えてつながり、世直しに立ち上がろうとおこなわれたもので、非正規労働者が結集するユニオンの運動、野宿者運動、多重債務問題や住宅困窮者、シングルマザーの運動など現代の貧困の只中にいる人や運動者2000人が集まり、人間として尊厳をもって生きることを求めて声を上げた。この集会はこれまで消費者運動、労働運動、社会保障運動の枠を超えた連帯を目指し全国を巡ってきた「反貧困キャラバン」のゴール到着を告げるものでもあった。(村上力)(2008/10/22) |
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