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【次代への一歩】エイベックス・グループHD アーティストの生き方発信 (2/3ページ)
このニュースのトピックス:邦楽
精神年齢と肉体年齢
1990年代後半に大ブレークした安室奈美恵も復活した。CDのヒットに加え、日用品メーカーP&Gのヘアケア商品「ヴィダルサスーン」のテレビCMで米映画「プラダを着た悪魔」などで知られる世界的スタイリスト、パトリシア・フィールドらとコラボレーションし、斬新さを披露している。
「以前の日本は、今の安室のように30代のアイドルなんて考えられなかった。だが、当社はマドンナやジャネット・ジャクソンらが長年活躍している米国市場をみて、日本の女性アーティストにも同じ時代がくるとみていた」と松浦社長。そして、同社が戦略上重要視しているのが精神年齢と肉体年齢だという。
「もう実年齢はどうでもいい。大切なのは生き方でしょう。事実、安室は爆発的ヒットがでなかった10年間、安室を嫌いだという声を聞いたことがなかった」
エス・アイ・ピーの調査によると、08年のCD店頭売り上げシェアで国内首位のエイベックスは、ほぼ邦楽だけで売り上げを伸ばしている。
シェア13.9%で同率2位のソニー・ミュージックエンタテインメント(前年比1.1ポイント減)とユニバーサルミュージック(同0.3ポイント増)は、邦楽アーティストに加え、セリーヌ・ディオンやマライア・キャリーら世界的アーティストを抱えながらもエイベックスに追いつかない。業界関係者は「エイベックスはアーティスト数、企業の歴史、旧譜カタログ数が多い他社を20年で一気に抜いた」と驚きを隠さない。