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【次代への一歩】エイベックス・グループHD アーティストの生き方発信 (1/3ページ)
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エイベックス・グループ・ホールディングス(AGHD)は、CDの店頭売り上げで国内トップ。音楽制作・販売会社全体のCD店頭売り上げに占める2008年のシェアは、前年より0.7ポイント増え、16.1%となった。
東京都町田市のマンションの1室でレコード輸入販売としてスタートして約20年。トップに上り詰めた同社の強さはどこにあるのか。同業のユニバーサルミュージックの小池一彦社長兼COO(最高執行責任者)は「エイベックスの怖さは、ヒットを出したときの売上高のけたの大きさ。ブームという社会現象にまでする力を常に持っている」と舌を巻く。
14人編成に生まれ変わり
市場調査会社のエス・アイ・ピー(東京都港区)によると、08年のアーティスト別CD店頭売上高の1位はEXILEの151億円。ベスト盤「EXILE BALLAD BEST」(08年12月発売、推定売上高100万枚)などがヒットした。また、2位に安室奈美恵(60億円)、4位に浜崎あゆみ(50億円)、8位に倖田來未(32億円)と、上位に同社のアーティストが名を連ねる。好調の要因を松浦勝人社長はこう説明する。
「秘訣(ひけつ)は、歌も売るが、歌以外も売ること。アーティストのビジネスはまずキャラクターを引き出し、ブランド力を高めることが大切。それには、アーティストの人間性はもちろん、彼らの苦労も含めた生き方を発信すること。嫌われる可能性もあるが、賛否があって初めてアーティストになる」
事実、EXILEも01年のデビュー当初は見た目の怖さで敬遠されたが、彼らのきまじめさや苦労をテレビ番組などを通して伝えていったところ、一気に注目を集めた。アーティスト別CD売り上げの1位になっても手を緩めない。今月1日、新メンバー7人を加えた14人編成の新生EXILEを発表した。