【むかわ】交渉決裂 無医診療所の危機に

 山口憲造むかわ町長は11日、穂別診療所の医師全員が3月末まで退職する問題で、医療法人財団・夕張希望の杜に医師の派遣を要請していたが、交渉がまとまらず断念する方針を明らかにした。町長は「年度内には常勤体制を整えたい」と話している。
 11日の町議会地域医療の充実・確保に関する調査特別委員会(非公開)の後、記者会見した。議会側にも異論はなかった。財団にも町の考え方を伝えた。
 山口町長は「地域皆さまの協力を頂きながら、コンビニ受診の解消など、直接の要因は解決してきた」と強調し、「交渉では運営の在り方をめぐり時間を要したが、考え方に大きな隔たりがあった。残念だが断念せざるを得ない」と述べた。
 町長によると、町は派遣期間の長期契約を求めたものの、財団は3カ月間の自動継続契約を主張し、診療所の人事権でも意見の対立があった、と説明した。「(財団側の)一方的な契約に委ねることはできない」とも。
 これで4月以降の医師確保は白紙に戻った。町長は「一両日中には苫小牧医師会にも要請しに行く。あらゆる機関の協力を得ながら、緊急措置を講じていきたい」と強調、鵡川地区で公設民営で運営する鵡川厚生病院で患者の受け入れや、医師の派遣協力など連携も検討する。地域住民の不安を解消するため、地域の説明会も企画していくという。
 同診療所では3月末までに、3人の医師全員が退職する。
 

養護学校を、山なみ分校に 市が提案

 苫小牧市教委は、啓北中学校山なみ分校に、養護学校設置を道教委に提案していることを明らかにした。自立支援の社会復帰を視野に入れた新たな養護学校の設置を道教委も検討しており、「苫小牧は一貫教育が可能」としている
 10日の市議会予算特別委で、山田真久教育長が説明した。特別支援教育の自立支援の視点から、改めて苫小牧市内への養護学校の設置を今年度2度、道教委に要望したとし、「具体的に山なみ分校を提案した。他の自治体の設置要望は、高等養護学校が多い。苫小牧は義務教育過程の設置をお願いしている」と答弁した。施設整備の道負担が軽減されることも念頭に、山なみ分校を初めて具体的に提示し、要望したことを明らかにした。
 山なみ分校は1972年4月創立。校舎の老朽化などから93年4月に現在地に移転改築した。校地面積1万2158平方メートル。校舎は鉄筋コンクリート2階建て1660平方メートル。知的、自閉症・情緒障害の4学級が設置され、22人が通学している。
 

【白老】北海道栄高アスリート10人が全国大会へ
 北海道栄高校の柔道部員6人とアーチェリー部員4人が、全国大会に出場する。10人は10日に白老町役場を訪れ、飴谷長蔵町長に、大会に向けての抱負を述べた。
 柔道部は、第31回全国高校柔道選手権大会(20日、東京・日本武道館)に、南北海道代表として初出場する。佐藤誠也主将ら2年生5人と1年生1人。1月の道予選で準優勝した。
 町長との懇談で佐藤主将は「頑張ってきます」とあいさつ。先鋒を務める1年生の千田聖也君は「自分の力を出し切って全国に通じる戦いを繰り広げたい」と力強く語った。飴谷町長は「栄高魂を発揮して頑張って」とエールを送った。
 アーチェリー部は、2008年度JOCジュニアオリンピックカップ第27回全国高校アーチェリー選抜大会(26―28日、静岡・つま恋多目的広場特設会場)に、秋季道大会で優勝した1年生の藤江優希君と、上位入賞の布施健太君(2年)、岸塚祥矢君(2年)鈴木彩夏さん(2年)が挑戦する。
 久野圭太教諭は「選抜大会は世界大会にもつながることから、1人でも多く勝ち残れるといい。勝利を報告できるように選手の力を信じて頑張りたいムを意気込みを語った。
 

風邪用心! 学級閉鎖相次ぐ

 苫小牧市内の小中学校で、風邪が猛威を振るい、学級・学年閉鎖が急増している。市教委によると、休日明けの9、10日に5校、27学級が閉鎖になった。苫小牧保健所は「寒暖の差が大きかったことが要因の一つ」と話し、着衣の調整や手洗い、うがいの励行を呼び掛けている。
 11日も拓勇小、若草小、苫小牧東中、啓明中、凌雲中の一部学級が閉鎖中だ。うち拓勇小1年、若草小6年、苫小牧東中1年、凌雲中2年は学年そっくり休みにした。
 子供たちの症状は、38度以上の高熱やせき、のどの痛み。インフルエンザと診断された児童生徒もいる。
 ただ、たかやなぎ小児科の高柳直己院長は「現在はインフルエンザB型の軽い流行期。今後は卒業や学期末で登校する機会も減ることから、感染はさほど広がらないのでは」と話している。
 

「定額給付金振り込みます」苫小牧で不審電話

 苫小牧市内の女性宅に10日、定額給付金に関する不審な電話があった。連絡を受けた市は、注意を呼び掛けている。
 市定額給付金室によると、女性の自宅に「定額給付金を振り込みます」と、偽りの電話があった。不審に思った女性は、すぐ電話を切って市に連絡した。市は3月下旬に申請書を郵送し、4月中旬以降の支給開始を予定している。3月中の振り込みはない。
 「定額給付金について、市から市民に電話で問い合わせることはない。個人情報などを聞かれても答えないようにしてほしい」と定額給付金室。
 苫小牧署と市消費者センターによると、11日までに、給付金詐欺の被害は確認されていない。ただ、5日には旭川市で市職員を名乗る男女2人組が、「身分証明書のコピーを取ってもらえれば、給付金の交付手続きを代行する」と持ち掛ける事例もある。
 苫小牧署などは「不審な電話があったらすぐに相談してほしい」と呼び掛けている。給付金に関する問い合わせは市定額給付金室 電話0144(84)4051。
 

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