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拉致:金賢姫元死刑囚、きょう田口さん家族と対面

 1987年に起きた大韓航空機爆破事件の実行犯・金賢姫(キム・ヒョンヒ)元死刑囚(47)が11日、久々に公の場に姿を現す。

 金元死刑囚は同日午前11時、北朝鮮で日本語を教わったとされる日本人女性・田口八重子さん(北朝鮮名:李恩恵〈イ・ウネ〉)の家族と釜山で面会後、共同記者会見を行う予定だ。金元死刑囚は大韓航空機爆破事件で死刑判決を受けたが、90年に特赦された。その後、97年に結婚、最近はメディアとのインタビューに応じたが、正式に公の場に姿を見せるのは91年の記者会見以来18年ぶりとなる。

 金元死刑囚が長年の沈黙を破ったのは、日本側の取り組みが大きい。日本では、金元死刑囚と田口八重子さんの家族との面会が、北朝鮮による日本人拉致被害者問題の真相究明に重要な役割を果たすとして、外務省が直接、韓国政府に協力を要請した。

 北朝鮮は78年に行方不明になった田口八重子さん(当時22歳)の拉致を認めながらも、2002年9月の日朝首脳会談時に、「田口さんは86年に交通事故で死亡した。墓は貯水池の堤防が決壊したため、発見できない」と主張した。

大韓航空機爆破事件の実行犯・金賢姫元死刑囚(47)と、日本語を教えたとされる日本人拉致被害者・田口八重子さんの兄・飯塚繁雄さん(70)=写真手前=、田口さんの長男・耕一郎さん(32)(写真奥)。10日に釜山入りした。/キム・ヨンウ記者
  ところが、金元死刑囚は先日行われたメディアとのインタビューで「田口さんは87年にも日本語を教えていた。まだ生きているだろう」と語っている。今回の面会は、今後、韓日が北朝鮮に対し拉致被害者の人権問題を提起する際、「共同の切り札」として使われる可能性もある。

 また、一部で「ねつ造疑惑」が取りざたされている大韓航空機爆破事件について、「唯一の証人」である金元死刑囚が、今回の会見で疑惑に終止符を打てるかどうかも注目される。

 11日の面会のため、田口さんの兄・飯塚繁雄さん(70)と田口さんの長男・耕一郎さん(32)は10日午後、釜山・金海空港に到着した。入国ゲートにはNHKや毎日新聞など日本のメディアを含め国内外の記者約50人が集まり、熱い取材合戦を繰り広げた。

イム・ミンヒョク記者

釜山=クォン・ギョンフン記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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