一番に目に飛び込んでくるのが、滝に打たれる2人の女性の姿。写真が撮影されたのは真冬の1月ですが、手を合わせて懸命に行を積んでいます。山深い寺院のように見えるかもしれませんが、東京23区内です。撮影は昭和38(1963)年。さて、ここはどこでしょう。
答えはBの世田谷区です。滝は、等々力(とどろき)渓谷にある等々力不動尊(満願寺別院)の「不動の滝」です。赤い灯ろうが加わっている程度で、45年後の今も、様子はほとんど変わっていません。等々力渓谷は、区内を流れる谷沢川が多摩川と合流する手前の約1キロの間にあります。都会とは思えないほど多くの草木が茂っていて、まるで別天地ですが、渓谷を一歩出ると幹線道路を車がビュンビュンと行き交っていて、一気に現実に引き戻されます。
コメント
10年ほど前まで等々力に住んでいました。不動尊は散歩圏内でしたのですぐにわかりました。今と比べると滝の水量が少し多い気がします。春は桜、夏は夏祭り、正月は初詣。都会にいる事を忘れさせてくれました。そういえば監督時代の長嶋監督が朝早くお参りされていたのに出会った事もありました。