「一人でトスカまで行く」
私は正に真剣そのものだった。
流れてくる鼻水も拭く余裕などなく、耳にはヘッドホンをして音楽を流し、余計な音からシャットダウンしていた。
乗り換えるたびに「次は千歳烏山」とか「次は千歳船橋」とかブツブツ言いながら行動していないと、不安から胸が押し潰されそうだった。
最後のバスに乗り込むと、終点まで乗っていられるので、安心してDSを取り出した。
これも三種の仁義。
最初からアスペの会に参加するのは、1年ぶりくらいのことなので、何時から始まるのか把握していなかった。
1:00頃、トスカに着いたら、まだ準備中だった。
Kさんに「一番乗りよ」と言われたが、バスの中でDSをやっていたら、酔ってしまったので、ベットで寝ながらDSをやっていた。
ベットが陰の位置になるので「ゆこたんが来たんですけど、いなくなってしまって・・・大丈夫でしょうか?」という声が何回か聞こえたので、誰だよ!!ここにいるって!!と思った。
ミーティングが始まる2:00まで、持参した折り紙をやったり、Kさんとお話をしたりして過ごしていた。
段々人が集まってきて、居辛くなって来たので、入り口付近に移動したとき・・・やってしまった・・・おもらし・・・。
なんか変だなぁ、とは感じていたんだけど、出始めてしまうとフリーズした。
床がビショビショになっていて、自分ではどうしようも出来無くなっていた。
完全に固まっていると、Hさんが「ゆこたんは今が大変な時だから・・・あら!大変じゃない!!こっちへ行きましょう」と言って、トイレへ連れて行ってくれた。
父兄代表のHさんは、介護福祉士の免許があるらしく、私のおむつの交換もてきぱきとこなし、「Kさんが今は来れないのよネェ」と言って、全部やってくれた。
スリッパもソックスも濡れてしまったので、しばらく裸足でいた。
どこからともなく「ゆこたん、お漏らししたのー?」という声が聞こえてきたけど、そんな声にも鈍感になってしまうほど、思考能力がなくなっていた。
イスに座らされて、完全にフリーズしていると、Kさんが来た。
「どうしましたか。何を助けてもらいたいですか」と言っているけど、全く口が利けない。
後でこの私の状態をKさんは「ちびまるこちゃんの、顔に縦線が入ってる状態だったわよ。真っ青な顔して固まって、縦線だわ〜〜と思った」と言っていた。
なかなか解凍しない私にKさんは、なんとしても私の口から説明させようとしているのが伺えた。
震える口調で「おしっこ漏らしちゃった・・・」と言うと
「そうか。じゃあ、着替えようか。Hさんがやってくれたの。良かったね。ゆこたんは、おもらししてしまって今日はもうダメだ、最悪だ、と思っているかもしれないけど、こんなのなーんでもないことなのよ。出てしまったおしっこを元に戻すわけに行かないし、出ちゃったもんはもうしょうがないの。でもね、ゆこたんがこれから学んで行かなくてはならないことは、こういうピンチの時に、人にどう手助けを求めるかなのよ。おもらしなんていいんだけど、おもらししてしまって、真っ青な顔して、ワーって暴れだしたり、バタンって倒れちゃったり、息が出来なくなったり、そういうのはNGなの。Iくんを見てた?”僕は今日は怒ってます!!”って言いながら、どうなることかと思ってたら”この道を通れば僕は収まります”って言って、何度も繰り返して通ってたよね。それはもう上級編なんだけど、それって凄くない?自分でパニックを抑えてるんだよ。迷惑かけてないんだよ。すごいねぇ。でもゆこたんは、まずは、どうやってSOSを求めるか、だよね。Hさんに助けてもらったのは素晴しいことです。だからこれからどうやって、自分を落ち着かせるかにかかってるんだよ。これからミーティングが始まります。出ますか?出ませんか?」と聞かれて、甘えちゃいけない、と思い「出ます」と言ったら「よし!!」と言って、隣の部屋に連れて行ってくれた。
総合司会であるKさんは、ミーティングの間、ずっと手を繋いでいてくれた。
ミーティングが終わると、「これから私はみんなの様子を見て回らなければならないから、少しだけ席を外します。折り紙をして待っていて下さい」と言われたので、素直に従った。
戻ってくると、2人だけの時間を作ってくれた。
Kさんご愛用の家のネコの写真を、笑いを交えながら見せてくれていると、自然と自分から言葉が出て、笑いも出て、冗談も出て、もうKさんがいなくてもいられるようになった。
途中熱くなって、水道の隙間に挟まっていると、Kさんが来て「どうしたの?」と言われて「熱いよー熱いよー」と言うと
「熱いから冷やしてるのか。よくそんなとこ入れるわねぇ。出てきなさい。そういう時はね、洋服を1枚脱ぐのよ」と教えられた。
私は、コートは脱いでいいのは知っていたけど、セーターは脱いだらいけないと思っていた。
「それで寒くなったら、また着るのよ」となんだか冗談のような会話をしてしまった。
でも私は超マジメです。
女の子たちとはしゃいだり、Kさんの家庭の話をしたりして笑い、おやつの時にはスタッフのKさんとみんなで、おやつが喉に詰まるんじゃないかと思うくらい大笑いしながら食べ、KさんにK先生へのお手紙に「ちょっとハイになりすぎていて、この後疲れが出たり、反動が起きないか心配です」とまで書かれてしまった。
最後の最後まで残っていて、はしゃいでいるだけで、掃除もせず、真っ暗にされるまで残って、順調に帰ろうとしていた。
Kさんにも「今日は学んだことがあったね。どうして今、落ち着いていると思う?それは、アスペの会に通って、色々生活面で学んだり、沢山のことに手を出さないで、緩やかな生活をしているからだよ」と言われた。
おもらしはしてしまったけど、メンバーさんに大きな苦情を受けたわけではないし、その後の立ち直りが素晴しいと言われて、順調に帰るつもりで、友達3人でトスカを出ると、私は一つのことが思い浮かんだ。
「濡れたソックスを受け取っていない」
わー!!とだけ叫んで、友達に何も話さずにトスカの中へ駆け込んで行ってしまった。
事情が説明できなかったから。
2階でスタッフミーティングをしているのを知っていたから、2階へまっしぐらに走って行き「すいません!すいません!」と叫んだけど、誰も気付いてくれない様子。
お話中に勝手にドアを開けてはいけないと思い、ミーティングが終わるまで待つことにした。
ネコのようにしゃがんで、まんまるくなっていると、誰かが慌ててかけて来た気配がした。
どんどんどん!!!「すいません!!大変です!ゆこたんが、急に走り出して、居なくなってしまいました!!!」
スタッフ一同「えーーーー!!!!」と出てくると、私は顔を上げてボー然としていた。
「いた!!!!」
ちょっとした騒ぎになってしまった。
私は「開けちゃいけないと思って」と言うと「そうかそうか。そういう時はね」
と言って、「すいません」とドアをちょっとだけ開ける練習をした。
「今日は2つも練習したね」とKさん。
友達は私を探して帰りが遅くなってしまい、家に電話をしていた。
Kさんに「私が悪いの?」と聞くと「違うよ」と言って、その友達の親にも「別に悪いことをしたわけではありませんから、怒らないであげてください」と話していた。
ちょっとまずかったかなぁ、と思いながら、ちゃんと自力で帰ろうと思った。
千歳烏山行きのバスが2つ止まっていて、どっちに乗っていいのか分からず困ってしまったけど、人の多いほうに乗ってみた。
頭がグルグルして気持ち悪かったけど、なんとか帰れた。
私は正に真剣そのものだった。
流れてくる鼻水も拭く余裕などなく、耳にはヘッドホンをして音楽を流し、余計な音からシャットダウンしていた。
乗り換えるたびに「次は千歳烏山」とか「次は千歳船橋」とかブツブツ言いながら行動していないと、不安から胸が押し潰されそうだった。
最後のバスに乗り込むと、終点まで乗っていられるので、安心してDSを取り出した。
これも三種の仁義。
最初からアスペの会に参加するのは、1年ぶりくらいのことなので、何時から始まるのか把握していなかった。
1:00頃、トスカに着いたら、まだ準備中だった。
Kさんに「一番乗りよ」と言われたが、バスの中でDSをやっていたら、酔ってしまったので、ベットで寝ながらDSをやっていた。
ベットが陰の位置になるので「ゆこたんが来たんですけど、いなくなってしまって・・・大丈夫でしょうか?」という声が何回か聞こえたので、誰だよ!!ここにいるって!!と思った。
ミーティングが始まる2:00まで、持参した折り紙をやったり、Kさんとお話をしたりして過ごしていた。
段々人が集まってきて、居辛くなって来たので、入り口付近に移動したとき・・・やってしまった・・・おもらし・・・。
なんか変だなぁ、とは感じていたんだけど、出始めてしまうとフリーズした。
床がビショビショになっていて、自分ではどうしようも出来無くなっていた。
完全に固まっていると、Hさんが「ゆこたんは今が大変な時だから・・・あら!大変じゃない!!こっちへ行きましょう」と言って、トイレへ連れて行ってくれた。
父兄代表のHさんは、介護福祉士の免許があるらしく、私のおむつの交換もてきぱきとこなし、「Kさんが今は来れないのよネェ」と言って、全部やってくれた。
スリッパもソックスも濡れてしまったので、しばらく裸足でいた。
どこからともなく「ゆこたん、お漏らししたのー?」という声が聞こえてきたけど、そんな声にも鈍感になってしまうほど、思考能力がなくなっていた。
イスに座らされて、完全にフリーズしていると、Kさんが来た。
「どうしましたか。何を助けてもらいたいですか」と言っているけど、全く口が利けない。
後でこの私の状態をKさんは「ちびまるこちゃんの、顔に縦線が入ってる状態だったわよ。真っ青な顔して固まって、縦線だわ〜〜と思った」と言っていた。
なかなか解凍しない私にKさんは、なんとしても私の口から説明させようとしているのが伺えた。
震える口調で「おしっこ漏らしちゃった・・・」と言うと
「そうか。じゃあ、着替えようか。Hさんがやってくれたの。良かったね。ゆこたんは、おもらししてしまって今日はもうダメだ、最悪だ、と思っているかもしれないけど、こんなのなーんでもないことなのよ。出てしまったおしっこを元に戻すわけに行かないし、出ちゃったもんはもうしょうがないの。でもね、ゆこたんがこれから学んで行かなくてはならないことは、こういうピンチの時に、人にどう手助けを求めるかなのよ。おもらしなんていいんだけど、おもらししてしまって、真っ青な顔して、ワーって暴れだしたり、バタンって倒れちゃったり、息が出来なくなったり、そういうのはNGなの。Iくんを見てた?”僕は今日は怒ってます!!”って言いながら、どうなることかと思ってたら”この道を通れば僕は収まります”って言って、何度も繰り返して通ってたよね。それはもう上級編なんだけど、それって凄くない?自分でパニックを抑えてるんだよ。迷惑かけてないんだよ。すごいねぇ。でもゆこたんは、まずは、どうやってSOSを求めるか、だよね。Hさんに助けてもらったのは素晴しいことです。だからこれからどうやって、自分を落ち着かせるかにかかってるんだよ。これからミーティングが始まります。出ますか?出ませんか?」と聞かれて、甘えちゃいけない、と思い「出ます」と言ったら「よし!!」と言って、隣の部屋に連れて行ってくれた。
総合司会であるKさんは、ミーティングの間、ずっと手を繋いでいてくれた。
ミーティングが終わると、「これから私はみんなの様子を見て回らなければならないから、少しだけ席を外します。折り紙をして待っていて下さい」と言われたので、素直に従った。
戻ってくると、2人だけの時間を作ってくれた。
Kさんご愛用の家のネコの写真を、笑いを交えながら見せてくれていると、自然と自分から言葉が出て、笑いも出て、冗談も出て、もうKさんがいなくてもいられるようになった。
途中熱くなって、水道の隙間に挟まっていると、Kさんが来て「どうしたの?」と言われて「熱いよー熱いよー」と言うと
「熱いから冷やしてるのか。よくそんなとこ入れるわねぇ。出てきなさい。そういう時はね、洋服を1枚脱ぐのよ」と教えられた。
私は、コートは脱いでいいのは知っていたけど、セーターは脱いだらいけないと思っていた。
「それで寒くなったら、また着るのよ」となんだか冗談のような会話をしてしまった。
でも私は超マジメです。
女の子たちとはしゃいだり、Kさんの家庭の話をしたりして笑い、おやつの時にはスタッフのKさんとみんなで、おやつが喉に詰まるんじゃないかと思うくらい大笑いしながら食べ、KさんにK先生へのお手紙に「ちょっとハイになりすぎていて、この後疲れが出たり、反動が起きないか心配です」とまで書かれてしまった。
最後の最後まで残っていて、はしゃいでいるだけで、掃除もせず、真っ暗にされるまで残って、順調に帰ろうとしていた。
Kさんにも「今日は学んだことがあったね。どうして今、落ち着いていると思う?それは、アスペの会に通って、色々生活面で学んだり、沢山のことに手を出さないで、緩やかな生活をしているからだよ」と言われた。
おもらしはしてしまったけど、メンバーさんに大きな苦情を受けたわけではないし、その後の立ち直りが素晴しいと言われて、順調に帰るつもりで、友達3人でトスカを出ると、私は一つのことが思い浮かんだ。
「濡れたソックスを受け取っていない」
わー!!とだけ叫んで、友達に何も話さずにトスカの中へ駆け込んで行ってしまった。
事情が説明できなかったから。
2階でスタッフミーティングをしているのを知っていたから、2階へまっしぐらに走って行き「すいません!すいません!」と叫んだけど、誰も気付いてくれない様子。
お話中に勝手にドアを開けてはいけないと思い、ミーティングが終わるまで待つことにした。
ネコのようにしゃがんで、まんまるくなっていると、誰かが慌ててかけて来た気配がした。
どんどんどん!!!「すいません!!大変です!ゆこたんが、急に走り出して、居なくなってしまいました!!!」
スタッフ一同「えーーーー!!!!」と出てくると、私は顔を上げてボー然としていた。
「いた!!!!」
ちょっとした騒ぎになってしまった。
私は「開けちゃいけないと思って」と言うと「そうかそうか。そういう時はね」
と言って、「すいません」とドアをちょっとだけ開ける練習をした。
「今日は2つも練習したね」とKさん。
友達は私を探して帰りが遅くなってしまい、家に電話をしていた。
Kさんに「私が悪いの?」と聞くと「違うよ」と言って、その友達の親にも「別に悪いことをしたわけではありませんから、怒らないであげてください」と話していた。
ちょっとまずかったかなぁ、と思いながら、ちゃんと自力で帰ろうと思った。
千歳烏山行きのバスが2つ止まっていて、どっちに乗っていいのか分からず困ってしまったけど、人の多いほうに乗ってみた。
頭がグルグルして気持ち悪かったけど、なんとか帰れた。
僕はいつ参加できるのかなと思っているのだけど、今のところ三月かな????
今日も温泉に行ってきて今は帰りの電車の中でこれを書いています、どうでも良いけど車両が古すぎていつも豪華なイメージが一気に崩れ去りました・・・。
マキコさん、もしかしてあなたは小野さん?
けいじさんの正体は?
毎日戦略の本を読んでます。
明智小五郎が好きです。毎日戦略の本を読んでます。
初めて知った。
面白い会話してますね。
ぶじこれきにんさん、はい、私も掃除しないでおしゃべりしてる人なんですけど、終わると反省会みたいなのしているみたいですね。