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2009年3月10日(火) 19:20 |
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胃がん診断に「酢」を利用した新技術
日本人に多い胃ガン。内視鏡を使った胃がんの診断に「酢」を利用した新しい技術です。どこまでがガンなのか、色の違いによってはっきりとわかり、がんの切除のときに取り残しが減っています。
岡山大学で行われている胃がんの手術です。 早期の胃がんは内視鏡を使って切除することができます。 カメラで確認しながらがんの組織を切っていきますが、どこまでがガンなのか目でみてなかなかわかりません。 これまでは染色液を使って胃の壁にできたガンの凹凸を際立たせ、ガンの範囲を見分けていました。 しかし、これではがんの境目がはっきりとはわからず、取り残しの恐れがありました。 そこで岡山大学が考えたのが、酢=酢酸です。 ふだん食卓で使っている酢をかなり薄めた程度の酢酸を染色液とまぜ、内視鏡から胃の中に注入します。 すると、正常な組織だけに色がつき、ガンの組織には色がつかず、がんが浮かび上がって見えます。 胃に酢を加えると胃酸と勘違いして、胃を守るために正常な組織からは粘液がでます。 ガンになった部分からは粘液がでません。 そこに染色液を加えると染色液が粘液と結びつき、がん以外の部分だけに色がつきます。 岡山大学で、切除した細胞を病理検査した結果、ガンを覆うようにきれいに取り除いているということです。 岡山大学では、酢をまぜた染色液を製品化して世界中で使われる技術になってほしいと期待しています。
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