2009年03月11日(水)
搬送ミス、患者死亡 甲府地区消防本部 病院間違え到着遅れ
甲府地区消防本部西消防署敷島出張所の救急隊が、山梨大付属病院(中央市下河東)に運ぶはずの男性患者(60)を誤って県立中央病院(甲府市富士見1丁目)に一時搬送し、山梨大病院への到着が遅れていたことが10日、分かった。県立中央病院に到着して初めてミスに気付き、山梨大病院に搬送し直したが、病院で男性の死亡が確認された。ミスで病院への到着が10分以上遅れたとみられる。同本部によると、隊員間で搬送先の情報のやりとりを怠ったことが原因。同本部は男性の家族に謝罪するとともに、同本部内に検証委員会を設けて男性の死因と搬送ミスの因果関係を調べている。
甲府地区消防本部によると、7日午後8時ごろ、男性の家族から119番通報があり、同12分に南消防署昭和出張所の救急車が甲府市南西部の男性宅に到着。救急隊員は男性が心肺停止状態であることを確認したため、救急救命士がいる西消防署敷島出張所に出動を要請。男性のかかりつけ病院の山梨大病院が搬送受け入れを了解したことから、同47分に敷島出張所の救急車が男性を乗せて自宅を出発した。
しかし、運転手の40代の男性消防司令補は山梨大病院に向かわず、救急車は同57分に県立中央病院に到着した。救急隊長を務める40代の男性消防司令補が救急車の外に出て初めて搬送ミスに気付き、運転手に山梨大病院に急行するよう指示。県立中央病院に男性の収容を求める打診はしなかった。
救急車は同9時10分に山梨大病院に着いたが医師の診断で男性の死亡が確認された。
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