岡山放送局

2009年3月10日 19時13分更新

灯台など海保が最後の見まわり


海の安全を守るため、海上保安庁が岡山と香川の瀬戸内海で行っていた灯台やブイの定期的な点検が来月から民間に委託されることになり、10日、最後の見まわりが行われました。

海上保安庁では、電波を使った新たなシステムで船の運航を監視する人材を確保するため、これまで行っていた灯台やブイの定期点検を民間に委託することになり、岡山県玉野市にある玉野海上保安部でも来月から委託が行われます。

10日は、灯台見回り船「せとひかり」が最後の見回りのため午前9時に宇野港を出港し、香川県の直島との間を通る船の安全を守るために設けられているブイに向かいました。

海上保安官はブイに乗り移ると点検をはじめ、時折、風でブイが揺れる中、夜、光で位置を知らせるための電球が点滅するかどうかや、電源となる太陽電池のパネルが汚れていないかなどを、慣れた様子で点検していました。

長年、灯台の点検に携わった玉野海上保安部の那須伸次次長は「明治時代から脈々と受け継がれてきた、ブイや標識の管理が民間委託されることに寂しさを感じますが、時代の変化を受け止めないといけないと思います。」と話していました。