逢いたい。
瞳に逢いたい。
なぜか知らないけど、逢いたい。
でもどうしてあんなに奢りたくなるんだろう。
僕は人には奢らない主義だったのに。
瞳に特別な感情があるわけではないのに、いつも一緒にどうしても飲みたくなる。
居心地がいいだけなのかな。
瞳、来ないとか言ってるけど今日僕休みなんだよ。
また僕が行ったら、悲しませちゃうのかな。
でも元気になってほしいんだよね。
昨日のあの態度も気になるし。
気にしちゃいけないんだけどさ。
瞳にどう思われてもいいから、僕は瞳と一緒に居たいんだ、どうしても。
こんな気持ち、初めてかもしれない。
これまでダンス一本だったはずなのに。
昨日は瞳が帰ってから本当は、店どころじゃなかった。
瞳がいるからがんばれそうな気がした。
だから、今日は瞳を迎えに行きたかった。
瞳だって本当は、日常から離れたい時間があるかもしれないのに。
だから、どうしても誘い出したい。
そう思って僕は一心に瞳の家に向かって車を走らせたんだ。