民主追及で漆間氏名公表に転換 当初発言はオフレコ条件西松建設の巨額献金事件が自民党議員に波及しないとの漆間巌官房副長官の発言は、5日夕、首相官邸で行われた報道各社との懇談形式の取材でなされた。懇談取材は実名を出さないオフレコを条件としていたため、共同通信など各社は「政府高官」や「政府筋」の発言として報道した。 政権が主導する「国策捜査」をうかがわせるような発言に小沢一郎代表の秘書が逮捕された民主党をはじめ野党が猛反発。漆間氏は6日夜、再びオフレコで「一般論として違法性を認識していたことを立証するのは難しいと説明した。自民党に捜査が及ばないとは言っていない」と記者団に釈明した。 政府側は発言者を公表しない考えだった。しかし、民主党が麻生太郎首相も出席する参院予算委員会で追及する構えを見せ、長期化が予想されたため「いつまでも『知りません』では済まない」(河村建夫官房長官)と判断し、方針転換した。 首相官邸では、漆間氏のほか松本純、鴻池祥肇両副長官は、定期的に報道各社の懇談取材に応じている。各社はより深く政権運営や政策決定の背景や真相を知ることができる場合はオフレコ形式を受け入れ、「政府高官」「政府筋」などの形で内容や事実関係を報道している。 共同通信社は7日、発言の重大性を踏まえ、漆間氏に名前の公表を求めたが「報道各社間で決めたオフレコの約束に従ってほしい」として了承しなかった。漆間氏は警察庁長官を務め北朝鮮による日本人拉致事件の捜査を指揮した。 【共同通信】
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