冷凍食品最大手のニチレイフーズは今夏をメドに、中国産冷凍野菜の輸入量を、昨秋発生した冷凍インゲン中毒問題前の年約3万トンに引き上げる。問題発覚後、中国からの調達は約25%減っていたが、消費不振で国産より割安な中国産の需要が回復し始めていることに対応する。冷食最大手が中国産の輸入拡大に動くことで、他社にも追随の動きが広がりそうだ。
ニチレイフーズは2008年10月の問題発生前は中国から年約3万トンの冷凍野菜を輸入し、うち問題の製品を納入した煙台北海食品(山東省)の製品が最多の約7000トンを占めていた。煙台北海食品は対日輸出を停止しており、ほかにも食の安全を揺るがす事件、事故が相次いだため、中国からの輸入量は年2万3000トンまで落ち込んでいた。(19:04)