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SEにも「名ばかり管理職」 会社に残業代命じる判決

2009年3月9日19時41分

 職務上の権限を十分に持っていないのに「管理監督者」とされ、残業代が支払われなかったのは不当だとして、ソフトウエア会社の社員3人が未払い残業代の支払いなどを求めた訴訟で、東京地裁は9日、原告の訴えをおおむね認め、会社側に3年半分の残業代など計4500万円の支払いを命じる判決を下した。

 判決によると、3人はシステムエンジニアで、90〜93年に管理職の課長代理に昇格。基本給の30%相当の特励手当が支払われる代わりに、残業代は出なくなった。3人は月平均18〜62時間の残業を行ったと認定された。

 判決では、「原告らは、部下の人事考課や昇給を決める権限を持っていない。プロジェクトチームの構成員を決定する権限すらなく、(管理監督者の定義である)経営者と一体的な立場にあるとは到底いえない」とした。

 原告側代理人は「今回の判決で、名ばかり管理職がホワイトカラーでも蔓延(まんえん)している実態があらためて確認された意義は大きい」としている。

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