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どうなる民主党本部引っ越し案 各党本部賃料はいくら?

 民主党内で党本部の移転案が浮上している。次期衆院選で勝って与党になった場合、現在入居しているビルでは狭すぎるというのが理由だ。ただ巨額献金事件で小沢一郎代表の公設第一秘書が逮捕され、追い風も失速気味。政権交代が実現できなければ、引っ越しも幻に終わりそうだ。

 民主党は国会近くの民間ビルの6フロアを間借りしている。延べ床面積は計約1000平方メートルで、自民党本部の10分の1以下。駐車場も狭い。与党になれば自治体関係者の陳情や、官僚、外国要人らの来訪が激増するのは必至。党内では「現状ではとても対応しきれない」との見方が強い。2005年の「郵政選挙」の前には国会周辺の物件を具体的に検討したが、惨敗で立ち消えになった。

 その民主党が国会論戦でしばしばターゲットにしてきたのが、自民党本部の「国有地問題」だ。国会近くのビルは地上9階、地下1階で、敷地は約3300平方メートル、延べ床面積は約1万3600平方メートル。黒塗りの車が頻繁に出入りし、年末の予算編成や税制改正のシーズンには省庁や業界の関係者が廊下にあふれる。

 敷地は国が所有するため、年間約7000万円の賃借料を支払っているが、約1億3000万円とされる民主党本部の賃借料と比べれば格安。鳩山由紀夫幹事長は1月、通常国会の代表質問で「自民党が真剣に改革に取り組むなら、まず国有地を返還して身を切る姿勢を示すべきだ」と迫った。

 しかし鳩山氏の発言は、思わぬところから反発を招いた。自民党と同様、社民党も国有地に党本部を構えているからだ。

 本部ビルは地上7階、地下1階で、最高裁判所や国立国会図書館に囲まれた一等地。賃借料は年間約3000万円で、このほか建物の委託管理料として財団法人「社会文化会館」に年間約9000万円を支払っている。

 旧社会党時代は衆参両院で200人を超えたこともある所属議員は、いまや12人。他党からは「民主党と党本部を交換したら」と皮肉まじりの声も聞かれるだけに、社民党幹部は「政権交代に向けて選挙協力を強めている時期に言わなくても」(幹部)と不満を漏らした。

 自民、社民両党の党本部は、いずれも東京オリンピックの道路拡張計画で立ち退きを迫られ、現在の国有地に移転した経緯があり、55年体制の名残ともいえそうだ。

 このほか共産党は05年、東京・千駄ケ谷に党本部ビルを新築。地上11階、地下1階と、地上8階、地下2階の2つの棟からなり、延べ床面積は約1万6000平方メートルと自民党本部を上回る。公明党は新宿に党本部ビルを構え、国民新党は国会近くのビルの一フロアを賃借している。

[ 2009年03月09日 09:44 ]

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