全国的に医師不足が深刻化する中、臨床研修医を確保するため県内6病院の合同説明会が7日、福井市の県済生会病院で開かれた。県内外大学の医学部学生21人が参加。各病院の研修医らが施設概要や研修プログラムの特長をアピールした。
臨床研修は、医師国家試験合格者に2年間義務づけられている。研修先の病院は、学生と病院双方の希望を基にしたマッチング方式で決定。昨年のマッチング結果による県内病院の来年度採用予定者は、学生の都会志向などから、募集人員の6割にとどまっている。
説明会は医師の県内定着につなげようと県が年2回開催。臨床研修医療機関に指定されている福井大附属、県済生会、県立、福井赤十字、市立敦賀、公立小浜の六病院が研修態勢や待遇などを紹介した。
病院ごとにブースを設けた個別相談では、研修医ら担当者が「一般的な症例を数多く体験できる」「診療科間の風通しが良い」などとアピール。今秋にマッチングを控える学生たちは、各病院の条件を比較しようと熱心に質問していた。
福井大医学部五年の嶋田通明さん(24)=勝山市=は「全般的な基礎力を身に付けられるような地元の病院を選びたい。生の声を聞いて参考になった」と話していた。