今年に入って延岡署管内での飲酒運転による検挙者数が増加している。2月末現在で21件(昨年同期比13件)で、特に昨年はゼロだった当て逃げによる逮捕者が5人を数えるなど、顕著な特徴が見られる。
飲酒運転については07年9月施行の改正道交法により懲役、罰金ともに厳罰化された。県内の検挙者数は、5年前の04年が1759人だったのに対し、07年が676人、08年が563人と漸次減少傾向にあるが、同管内ではこの2カ月に限っては逆行した現象が起こっている。
市では飲酒運転の撲滅を目指そうと、交通安全対策本部などが中心となって「ハンドルキーパー」(仲間内で飲酒しない人を決めて、自宅まで仲間を送っていく人)のステッカーなどを市内の飲食店に配り、注意喚起を促している。
馬原俊治副署長は「厳罰化2年目で、ドライバーに気の緩みがあるのかもしれない。車があるなら、飲む前に飲食店や代行者に鍵を預けるなどして自己防衛に努めてほしい」と話している。【甲斐喜雄】
毎日新聞 2009年3月7日 地方版