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FictionJunction YUUKA初の本格的ライブ「Premium Live 2007」が開催！　アニメ新番組主題歌やニューアルバムの新曲も披露［東京・Shubuya-O-EAST］

梶浦由記さんとYUUKAさんのサウンドユニット、FictionJunction YUUKAのプレミアムライブが2月15日、東京・Shubuya-O-EASTで行なわれた。2005年11月以来となるライブであり、バンドを率いての本格的なライブは初めての試みとなる。FJYのこれまでの楽曲からセレクトした14曲を熱唱。さらに新番組TVアニメーション『エル・カザド』のED曲「romanesque」や、今夏にリリース予定の2ndアルバムに収録予定の新曲「ピアノ」も披露した。

ファーストアルバム「Destination」リリース直後の東京・ヴィーナスフォートでのミニライブを行なって以来、公の場でライブ演奏をする機会を待っていたFJY。昨年11月発売された「荒野流転」の購入者抽選形式でプレミアムライブの開催が決まった時、YUUKAさんは「今から何を歌おうか、考えてるんです」とうれしそうに語っていた。2月8日に行なわれた大阪公演と合わせて高倍率の抽選となったが、当選した約1,000人のファンがFJYのライブアクトを目撃するために集まった。

場内が暗転すると、重低音が響くドラムビートに、ストリングスの音が激しくかき鳴らすイントロと共にYUUKAさんが登場。黒い衣装を装い、引き締まった表情で1曲目の「aikoi」を歌った。梶浦さんの華麗なキーボードプレーとコーラスワークとYUUKAさんの伸びやかでパワフルなボーカルに、1曲目から会場のグルーヴ感が一気に上がった。
2曲目もスピード感のある「Silly-Go-Round」。イントロで凛とした表情が崩れ、うれしそうな表情になったYUUKAさんは「みんな、こんばんは～!　FJYです!　今日はめいっぱい楽しもうね！」と息を弾ませながら叫ぶと大きな歓声が沸き起こった。
アップテンポの激しい2曲を続けた後、あらためて自己紹介。YUUKAさんが「FJYのYUUKAです！」と言うと、すかさず梶浦さんが「FJYのFictionJunctionです」。場内から笑いが起こる。そして梶浦さんは「こんなにたくさんの方にライブを見ていただけてうれしいです」と感謝の言葉を述べると、「あっという間だったね、というライブになると思うので最初から楽しんでくださいね」とYUUKAさん。
YUUKAさんが「一番最初のシングルで、FJYがどんな音楽をやっているのかがわかりやすく表れている曲を歌います」と紹介した「瞳の欠片」と、次の「nostalgia」はせつない曲でありながらスケール感のある楽曲。しなやかに舞うYUUKAさん。今回はレコーディングにも関わっているミュージシャンがギター、ベース、ストリングス、ドラムで参加しているためにより生で厚い演奏でFJYの音楽を引き立たせていた。

次のMCでは「nostalgia」のPV撮影が意図していなかった深い霧に包まれて、「みんな、どこにいるの～と無人島状態だった」（YUUKAさん）、「そのおかげで素敵なPVになったのでよかった。逆に『荒野流転』の時は雲ひとつない晴天になって、『荒野流転』なのにこんなに晴れるなんてっ！って。スモークなどでいい雰囲気になってるけど、よく見たらわかります（笑）」（梶浦さん）というPVにまつわるエピソードを語ってくれた。
「荒野流転」を歌った後、梶浦さんの口から『エル・カザド』のEDテーマ「romanesque」をFJYが担当することと、リリース日が4月18日という発表があると場内から大きな拍手が。続けて「お知らせのみであとはシングルを聴いてください……というわけにもいかないと思うので……」と言うと一際拍手が大きくなった。「romanesque」はスペインのフラメンコを連想させるような情熱的な曲。YUUKAさんもステージ上を舞う踊り子のように歌った。

続いてしっとりとした「誰もいない場所」を歌い終わると「日も近いことだし、バレンタインデーネタでも話そうと言ってたんだけど、その前に『誰もいない場所』って寂しいよね。もっとハッピーな曲を持ってきておくんだった」という梶浦さんが言うと会場は大爆笑。「でもFJYだし。そういう曲は……」とYUUKAさんが返すと更に笑いが起きた。それぞれバレンタインデーの思い出を話し始め、YUUKAさんは「小学校の頃、道具箱にこっそり入れたり……これ、ちょっと怖い？（笑）」、梶浦さんは「私はあげた数よりもらった数のほうが多いです。小・中学校つながった学校で合唱部の部長をやっていたんですけど、下級生の女の子からもらったり……。あとは人にあげるのによく付き合わされるタイプで」と言うと、「私も同級生だったら頼んでたかも。実際、私も梶浦さんみたいな人に頼んだし……。道具箱にチョコを忍ばせるまで人が来ないか、友達に見てもらった」というYUUKAさん。一斉に「かわいい！」の声。そこで「『私も男子校に忍び込んで隠しておきたいから来て』と言われたけどさすがに行かなかった」と梶浦さんが明かすと笑いが。梶浦さんとYUUKAさんのコンビのMCは音楽と違った意味で素晴らしい。
「みんな、まだまだ元気が有り余っていると思いますがどうですか？」とYUUKAさんが問いかけると歓声が上がる。「FJYの曲の中でも盛り上がる曲を選びました。みんな、行くよ！」。後半戦はハードなロックサウンドの「destination」から「I’m here」、「nowhere」とパワフルなナンバーで畳み込む。

YUUKAさんが「次で最後の曲です。早いよね」と言うと「エ～ッ」の大合唱。でも「今日最後の曲であり、始まりの曲でもある『暁の車』です」と梶浦さんが曲紹介すると「おお～」という声が起きた。「FJYが始まった曲で、レコーディングの時にはまだ名前もなくて」（梶浦さん）、「それがまさかこんなに続くなんて思ってもいなかったです」（YUUKAさん）、「この曲がなければFJYもなかった、思い出の曲なのでこの曲を聴いてほしかったんです」（梶浦さん）。最初は梶浦さんのピアノの音とYUUKAさんの声のみで１コーラス歌い上げた後、バンドの演奏も加わった。待ち望んでいたファンが多かった曲だけあり、目を閉じて聴く人、頭でリズムをとる人、それぞれのスタイルでただ静かに歌声と演奏に耳を傾けていた。

たくさんのアンコールの声と拍手で「みんな、アンコールありがとう」とステージに呼び戻された二人は日頃からFJYのサウンドを支えるバンドメンバーを紹介した。歌うのは「『暁の車』の姉妹曲……のような」（梶浦さん）「焔の扉」。レコーディングに多数参加しているというメンバーの息も合った演奏はさすが。アンコールのラストは「あまりにも季節はずれだけど、今夜は永遠に忘れられない聖なる夜になる」（梶浦さん）という想いを込めた「聖夜」。YUUKAさんにとっても「『暁の車』の3年前に私が出演したミュージカルで梶浦さんが音楽を担当されて、その時にこの曲を歌っているんです。アルバムを出す時にも改めて入れたいとお願いした曲です」という思い入れが深い曲だった。感謝のメッセージを込めた曲で、ライブで最後にお届けする曲にふさわしいと二人で決めた曲を歌い上げた。「聖夜」を歌い終わった後、FJYの二人はステージ上に残った。そして梶浦さんから「夏にセカンドアルバムを出します」と発表された。2005年11月のファーストアルバム『Destination』以来いうことでこの報告は大きなプレゼントとなった。「『暁の車』を録っていた時はまさかアルバムが出せるなんて思っていなくて。それが『Destination』を出し、今回、セカンドアルバムを出せるのは皆さんのおかげです。シングルになるか、わからない曲からここまで聴いてくれた皆さん、本当にありがとう」と梶浦さんが感謝の言葉を表わすと、YUUKAさんも「ありがとう」と一緒に頭を下げた。「これからもみんなが応援したくなるような音楽をやり続けなきゃいけないなと思いながら作っています」（梶浦さん）、「また『こんなアルバムできたよ』とお届けできるように今、頑張ってます」（YUUKAさん）という言葉を聞いて、期待感が高まる中でここで早くもこのアルバムに収録予定の「ピアノ」を、梶浦さんのピアノとYUUKAさんの歌のみで披露した。梶浦さんの作るせつない詞とメロディを、YUUKAさんがせつせつと情感たっぷりに歌うFJYらしい1曲で、聖なる夜の特別なライブは幕を下ろした。
梶浦さんのサウンドワークとYUUKAさんのボーカルが織り成す変幻自在のFJYの楽曲はバンド演奏でのライブで更にブラッシュアップされた気がした。梶浦さんが曲を作り、YUUKAさんが歌い、リスナーの耳に届いた後もその曲達は歌うたびに進化を続けている。それを今回のライブで実感させてくれた。

FJYとファンにとって思い出に残るライブだったが、FJYのヒストリー上ではこのライブは2007年の飛躍への序章でもある。これから4月18日発売のニューシングル、そして夏発売予定のニューアルバム……とまだまだFJYの快進撃は続く。

Live■2007.2.15　「Premium Live 2007」SET LIST［東京・Shubuya-O-EAST］

1.aikoi
2.Silly-Go-Round
3.瞳の欠片
4.nostalgia
5.荒野流転
6.romanesque
7.誰もいない場所
8.destination
9.I’m here
10.nowhere
11.暁の車
ENCORE
12.焔の扉
13.聖夜
14.ピアノ

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更新日：2007/03/01