一緒のテーブルでテレビ越しに応援する韓国人ファンと日本人ファン=東京都新宿区の「ガムザコル」
第2回WBC1次ラウンド・日本対韓国戦が行われた7日、日本最大級のコリアンタウン、東京・新大久保の韓国料理店「ガムザコル」は韓国のコールド負けが決まった瞬間、奇妙な静けさに包まれた。
同店は、オーナーが巨人のイ・スンヨプ選手の友人であることから、WBC第1回大会では韓国代表全員が大会前に集結し、決起集会を開いた日本での“韓国野球の聖地”。この日も、大型テレビを設置した店内で、日韓の客約100人が韓国料理に舌鼓を打ちながら熱心に観戦した。
しかし、韓国ファンは試合終了を待たずに席を立つ人が続出。韓国・ソウル在住のヨン・ホンヒョンさん(27)は、試合を見るために恋人と来日したが、チケットが手に入らず、やむなく同店で応援。さらに母国投手陣がめった打ちという“Wパンチ”にヤケ酒。六回、城島のダメ押し本塁打が出ると「もう見てられない」と店を出た。
一方、日韓交流サークルで知り合ったという日本人4人、韓国人7人の11人組は、両国の得点が入るたびに乾杯で盛り上がった。「どっちの国も好きなので」と友好ムードながら「勝った方がごちそうしよう」とシビアな“戦い”も。試合途中までは「韓国が絶対勝つ」と息巻いていた都内在住の会社員、カン・セフンさん(27)は「韓国が負けたのは日本を油断させる作戦。アメリカでは勝つ」と笑顔で語った。