2009年3月9日0時3分
世論調査で民主党の小沢代表の辞任を促す声が過半数となり、同党内でも辞任は避けられないとの見方が強まってきた。小沢氏は現時点の辞任を否定しているが、「小沢おろし」の激化を懸念する党内では自発的辞任を求める声が広がっており、進退を判断する時期が焦点となってきた。
民主党の鳩山由紀夫幹事長は8日、NHKの報道番組で「進退問題が浮上しないだろうと言い切るつもりもない。新たな事実が判明すれば、新たな展開になる」と指摘し、現時点では執行部として小沢氏の説明を信じて支えるが、捜査の展開次第では進退に影響するとの見方を示した。
地元に戻った議員からは辞任論が噴き出している。小沢氏に近い議員でさえ「有権者の声は『一刻も早く代表を辞めさせるべきだ』が多い。もたないということになるんじゃないか」と危機感をあらわにしている。
党内の関心は進退判断の時期に集まっている。小沢氏が「現段階で進退については考えていない。いずれきちんと結論が出てからのことだ」と語り、捜査状況を見ながら判断する考えを示したためだ。
今月下旬に秘書が起訴された場合や、別の容疑につながる新事実が発覚した場合に判断するなど、党内では複数の見方が出ている。秘書が起訴されても小沢氏が代表のまま法廷闘争に突入すれば、民主党の印象がさらに悪化しかねないと懸念する声もある。