 このブログにこんなテーマは似つかわしくないのですが、どうしても書いておきたいと思いました。日本人である私はこの問題をニュートラルな立場で論議することは難しいと思うのですが、率直に感じたことを述べてみたいと思います。非難や反論は多々あると思いますが、真面目に隣国の現状を考察してみたいのです。
大韓民国は面積9万9678km2、日本の1/4ほどです。そこに暮らす人々は約4962万人、世界で最も過密な国のひとつに数えられる。GDP（国内総生産）は8,882億ドルに達し現在世界12位、オーストラリアや北欧３国を上回る経済大国です。韓国は21世紀に残された唯一の分断国家であり北朝鮮と激しく対立しています。政治的に不利な状況にありながら、漢江（ハンガン）の奇蹟と呼ばれる経済成長を成し遂げ、高性能液晶TVの世界シェア��1、首都ソウルと南端のプサンの間には時速300キロで走る高速鉄道が走り、小さいながら文明の最先端を行く国と評価できます。
韓国の人々は儒教の影響を強く受け、礼儀正しいと言われています、また国民の25％はキリスト教であり、日本より西欧的な考えをするとの評価も聞きます。
素晴らしい成長を成し遂げた韓国ですが、どうもこのところおかしい状況になっています。とかく他の国とトラブルを起こしているのです。
安全保障上もっとも重要な同盟国はアメリカですが、毎日のように反米デモがおこり韓国のあちこちで星条旗が焼かれています。経済的にもっとも重要な関係国は日本。しかしご存知の通り日韓関係は非常に悪い、韓国は日本を仮想敵国として捉えており、新聞には日韓戦争のシュミレーション記事がよく出ています。しかし韓国経済は日本なしでは成立しえないほど密接なのです。韓国ご自慢の液晶TVも核心部分は日本製、例えば液晶パネルや偏光板は日本の日東電工と住友化学からほとんどを購入している上、高額な特許料を払っています。
携帯電話はもっと悲惨で、200個の部品のうち70％が外国製で、重要部品はすべてアメリカ製か日本製であったと、韓国の技術者は声を失い嘆いています。これほど経済的に依存しているにも関わらず、韓国人は日本とアメリカが大嫌い、嫌いだけど背に腹は変えられないから商売はする。不思議ですね。この奇妙な言行不一致は、戦勝国と敗戦国、または植民地と宗主国の間にしばしば見られる「後遺症」です。
人間も独立したら親と子は対等な立場に置かれるのですが、子は親に頼ってしまう傾向があります。わがままを言い従属から抜け出せない、要するに甘えているのです。
韓国は長い間中国の属国として存在し、中世は蒙古帝国の支配を受けた、近代においては日本の支配下にあり戦後はアメリカに占領されてしまった。同情すべき事情はあるものの、長い長い服属の歴史が「甘えの精神構造」を生んだと考えられます。自らの責任において行動する「独立国」としての気構えが決定的に欠落しているのです。それは彼らのデモを見ていると如実に理解することができるのです。
彼らがデモの対象にするのは穏健な相手に限定されます。日本やアメリカは、わがままを言っても見逃してくれる。何かを言ってきたら「過去の歴史」という伝家の宝刀を抜けば黙らせることができると考えているようです。
ロシア・中国・北朝鮮など怖い国に対しては絶対に逆らわない。大韓航空機を撃墜したソ連、朝鮮戦争でたくさんの韓国人を殺した中国共産党や北朝鮮、本来デモをする相手はこちらと思うのだが、彼らには卑屈に笑みを浮かべ友好を演じます。
自らの生存に欠かせない友好国の国旗を燃やし、敵対国は刺激しないよう最大限の配慮をする韓国の人々。私にとっては大変理解に苦しむことです。
韓国は「デモの輸出」にも熱心でヨーロッパやアメリカ、日本にもデモ隊はよく現れます。例えばドイツに出かけ「アメリカの韓国蔑視を糾弾する」とか「日本の首相の靖国参拝に反対する」などと叫び日米の評判を落とすため躍起になるのです。「なぜ日韓問題をドイツに持ち込むのか意味がわからない」とドイツ人記者から尋ねられると「ドイツは第二次大戦でフランスを侵略したがきちんと謝罪した、またアウシュビッツのユダヤ人大虐殺でもちゃんとイスラエルに謝罪した。あなた方は素晴らしい、日本は謝ったふりをして責任を回避している。」
アウシュビッツなど、むしかえして欲しくないデリケートな問題を持ち出されドイツの人は顔がこわばったという。一人の記者が「日本は首相や天皇が公式に謝罪しているのではないか？」と反論すると、「日本は過去をきちんと清算していない、ドイツ人は日本に対しそう言った間違った認識をしている、これを正したい、あなた方は日本に騙されているのです」その言動に群衆は色めきたったという。
「ドイツ人が間違った認識をしている？？なぜ当事者でもない韓国人がそんなことを言ってくるんだ、余計なお世話ではないか、ドイツと日本の関係にあなた方から意見される筋合いはない」 デモ隊とドイツ人群集はにらみ合ったという。
このケースからわかることは、韓国のデモ隊は言論の自由というものが「責任を負う」ものであることが解っていないということです。「他人の悪口を言う」という行為そのものが紳士として失格で、自らの価値を下げていることに気がつかないのです。わたしたちの社会でも悪口ばかり言っている人は信用されない、国際社会でも同じことです。
ドイツの記者はこう言ったそうです「あなた方がなぜそんなに過去にこだわるのかわからない、日本と仲良くするという発想はないのか？あなた方はアメリカと日本の支援を得て成功したのではないのですか？」 韓国側の答えは「過去を偽る国とは新しい未来を築くことはできない」というものでした。
「都合の悪いことは忘れてしまうようだ」ドイツの記者は呆れてしまったという。彼らがわざわざ1万キロも離れたドイツにやってきたのは日独関係の破壊であったと記者は結論づけた。異常なことだ。
ドイツでのデモの少し前、香港でWTO閣僚会議に反対する韓国人デモ隊が過激な抗議をしたため1001人中900余名が逮捕された。この措置を韓国は人権問題とし外交問題化しようとしたが両国が歩み寄って沈静化したという。他国に出かけ暴れたうえ、取り押さえると人権侵害だと叫ぶ彼ら、警察は「本当に迷惑」と感想をこぼしたという。
韓国人の行うデモは我々のイメージするものとはだいぶかけ離れています。とても理解できるものではありません。アメリカの象徴である星条旗を踏みつけ燃やす、ブッシュ大統領の人形を首つりにして火を放つ、天皇陛下の肖像にツバを吐いて燃やす、日本の国鳥であるキジをハンマーで潰し内臓をまき散らす、血で抗議の書を書く、切腹する…etc 常軌を逸していることばかりで韓国のイメージを大きく損なっているがこの国の人たちはまったく気づいていない。
不思議なことに彼らは、韓国をひどくいじめてきた国（ロシア・中国・北朝鮮）に対してほとんど声を上げない でも卑屈に敬ってみせたところで、これらの国が韓国を温かく迎えるということは絶対にないでしょう、彼らにすれば韓国は格下の属国、中国皇帝の使節に事大の礼（９回土下座して顔を地面にこすりつけ主人を仰ぐ服従の礼）をして絶対服従を誓ってきたことを覚えています。ぶん殴ってもかしこまる国として認識されている。共産圏諸国から馬鹿にされ西側諸国からは見捨てられる。これほど外交がへたくそな国はなかなか例がありません。
「アメリカ産牛肉のBSE問題」を例に考察してみましょう。この問題は時を同じくして日本にも起きた問題です。両国がこの問題をどのように対処したか比較してみましょう。
★アメリカ産牛肉のBSE問題
2003年、アメリカで牛海綿状脳症（BSE）の発生が確認され、日韓両国は直ちに輸入を禁止した。輸入再開の条件として日本はアメリカ側に全頭検査を求めたが受け入れられず、結局、生後20か月以下の牛に限り危険部位を除去することを条件に、輸入が再開された。韓国でも同様の措置がとられ、生後30か月以下の牛に限りすべての骨を除去することを条件に輸入が認められた。
・韓国の対応
輸入再開後の第一便カンザス州クリークストーンファーム社の8.9トン（720箱）から小指の爪ほどの小さな骨が発見され、韓国政府は輸入を拒絶し牛肉はすべて廃棄された。続く第二便ネブラスカ州のプレミアム・プロテイン・プロダクト社の3.2トンにも同様の小片が見つかり全量廃棄された。米国食肉協会の副会長ジョン・レディットン氏は韓国政府の対応を「厳しすぎる」と批判したが、韓国は検疫の手を緩めなかった。続いて第三便も輸入を拒否されるとアメリカ議会が動いた。事の次第は不明だが李明博政権に激しい圧力をかけたのかも知れない。2008年4月、李明博大統領は突如、全牛の輸入解禁を宣言する、これを屈辱と考えた市民が激しい反米デモが起こし、ソウルで70万人規模の激しい反米集会が起こる。
韓国のTV局KBCが「韓国人はBSEを発病しやすい遺伝子を持っている」と科学的根拠のないデマを流しパニックが増幅、全土で48時間非常国民行動「ろうそく集会」が行われ時にデモは暴徒と化した。街は市街戦さながらの様相を呈した。
激しい反政府・反米デモのため韓国は機能マヒに陥った。星条旗が焼かれブッシュ大統領を模した人形の首が落ちる様はアメリカにも報道されアメリカ市民の反発も強くなる、韓米関係は崩壊寸前にまで至り、もはや関係修復は難しい情勢となっている。
・日本の対応
日本に輸入された牛肉から危険部位（脊髄）が見つかり、日本は一旦輸入を差し止めたが3か月後に再開した。二回目はコロラド州のスイフト社の工場から出荷された肉１１トン（760箱）で、輸入許可を受けていない「胸腺」という部位の肉が一箱混入していたことが発覚した。胸腺は特定危険部位には指定されていないため、日本政府は、全面禁止ではなくこの肉を出荷した工場からの輸入を一時停止する措置をとった。アメリカ側は、誤って日本向けに送られたものであり、出荷した工場には貨物の確認を強化するように改善措置を求めた。
日本の消費者の疑念も強く、販売は低調であったが牛丼チェーン大手の吉野家が「アメリカ産牛肉は美味しく品質も素晴らしいことから他国の牛肉に替えることはしない」とアメリカ畜産業界を擁護、この発言は世界にも伝わり信用が失墜していたアメリカの畜産業界は息を吹き返すことができた。吉野家は後にベーカー駐日大使より謝意を表明されている。日本は「食の安全」を主張しつつも同盟国アメリカへの配慮を忘れなかったとして同盟の絆を深めることに成功。アメリカ共和党政策綱領には日本の位置をKEY ALLY（同盟の中核）として最上の席を与えている、韓国の位置はDEMOCRATIC ALLY（民主同盟：同じ目的のため協力するもの）として低い位置に留めている。
同じ時期、同じ問題に見舞われた両国の対応はまったく異なる結果を迎えた。
どちらが幸せなのかは議論を待つまでもないと思う。韓国の失敗は自らの権利（食の安全）を求めるばかりでアメリカの苦しい食肉市場の事情をまったく意に介さなかったことにある。韓国人がデモをして怒った理由はおそらく「食の安全」ではあるまい、「輸入を強制的に飲ませられた（韓国の主権を侵害した）ことが主因と思う。要するにアメリカになめられたことで激怒したのだ。しかし外交には知恵が必要である。相手がどう考えているか？どんな気持ちでこの話を持ちかけてきているのか、空気を読むことが肝要である。
時間は少しさかのぼるが、韓国側にも不満の種はあった。それはイラク戦争に対する貢献を評価してもらえなかったからだ。
イラク戦争で韓国はたくさんの兵士を派遣したが大統領教書演説の中に韓国への謝意はなかった（故意に削除されたとみられる）日本はまったく軍事作戦に参加していないが英国や豪州に次ぎ感謝の言葉を贈られた。
イラク戦争に韓国は2300人派兵し316億円を拠出している（英国に次ぎ2番目に多い派兵を行っている）国力に比して多大な貢献をしたと言えるだろう、実は韓国に対する感謝決議案は下院を通過していたがホワイトハウスはこれを握り潰し演説の文書から削除したという。メンツを潰された韓国はアメリカへの憎悪をつのらせているが、なぜこんな事態になったのか韓国側も真摯に考えなければならない。国旗を焼くという行為は高い代償を払うものなのだ。
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