2009年3月7日21時31分
大学側も、保護者だけを集めて「就職説明会」を開くなど対応を始めている。中央大は、キャリアセンターの15人の職員が毎夏2カ月かけて全都道府県を回り、保護者会を開催。就職に関する保護者の疑問や不安に直接答えている。「民間企業と公務員の両方を受けさせたい」「大学はどんな支援態勢なのか」などの声が上がるという。
キャリアセンターは「どの企業に行くのかの最終決定では保護者の意見が強い。言われて就職しても、すぐ辞めてしまう学生もいるので、親子の間での話し合いをお願いしている」という。
東京外国語大も3年ほど前から、入学して約半年後の11月に保護者に就職活動について説明する場を作った。2、3年生の保護者会ではさらに具体的に就職活動の流れや就職状況を説明している。
「どのくらい勉強ができたらどの企業に入れるのか」「名の知れた有名企業に入ってくれさえすればいい」といった声も多く、同大学生課は「就職活動と大学入試を勘違いしている方もいるので、現状をよく知ってもらいたい」と伝えている。
今年1月、立命館大は在学生の全保護者3万3千人に冊子を送った。テーマは「後悔しない就職のために、親は何ができるのか?」。同大キャリアオフィスは「少子高齢化で、親は地元で就職してほしいといった希望も強くなっている。親と子どもが一緒に就職や人生を考える時代に入っている」と話す。(宮地ゆう)