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この特集では田中工業「黒須田守」をはじめとした5名のライターから競艇にまつわる様々なレポートをお届けします。
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競艇特集

H記者の「奏恵か?千亜希か?……渦潮血戦!!」予想

 さあ行こう、優勝戦! 

12R 女子王座決定戦ファイナル
①横西奏恵(徳島) A→
②淺田千亜希(徳島)S↑↑
③新田芳美(徳島) A→
④谷川里江(愛知) A→
⑤山川美由紀(香川)S?
⑥寺田千恵(岡山) A↑

★パワー…シリーズ前半はこのメンバーでも格差があったが、今日の足合わせを見る限り高いレベルで拮抗している。明らかに上昇したのが淺田で、新田を1艇身ほどやっつけた。初日から節イチに指名していた山川も新田に1艇身勝ち。横西と谷川の合わせはほぼ互角。寺田も昨日あたりからはっきりアップしているが、アウト戦ではスリットからの行き足と伸びがひとつ分足りないと思う。
★進入…これが超難解。スーパーP離れの谷川がどこまでメリ込むか。山川、寺田がどこまで便乗するのか。レースの鍵を握る谷川は、7R後のスタート練習で80m起こしの深イン!!と4カドの両方を試していた。これは「出たとこ勝負」なので、谷川本人にもわからないのだ(スタート展示を過信してはいけませんよ!)。昨日と同じような猛ダッシュなら4/125/36とか? 横西が抵抗すれば超深インの14/2/356とか? 組み合わせはいくらでも考えられる。私の予想は徳島ラインの新田が喰らい付いて内の2艇を守るとみて1234/56を想定します。これなら横西の起こしは110m前後か。
★スリット…進入次第でいくらでも変わる。私の想定どおりなら、大きな凸凹はないはず。F2の横西はとっくに覚悟を決めているし(もしFを切れば向こう1年半ほどB級降格など深刻な事態になるのだが……)。12前後のほぼ横一線か。
★1マーク~バック…枠なりでほぼ横一線なら、横西の逃げきりか、気配抜群の淺田の差しきりか。風が向かい風に変わって、横西が有利。で、どちらかが先頭に立てばどちらかが無理をするとみて、1=2は買わない。鳴門両雄の死闘に、節イチ?山川が肉薄する。3着の妙味は山川に連動する寺田。

2連単★本線1-5、穴2=5
3連単★12-5-6

 10Rの極選と11Rの魚谷(直線の足は横西より上です! 2・3着狙い)で軍資金を増やし、一発大逆転勝利を目指しますっ!! 憲吾どの、うりちゃん、れいこどのetc、今節もありがとさんっ!!


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“本紙予想”女子王座優勝戦!

 さあ行こう、優勝戦。進入のもつれもおおいにありそうなメンバー構成ですが……やっぱり、あの人でいきます。ラスト3戦は、白いカポックの強さに酔いしれるとしましょう。

_u4w4202 10R 特別選抜B戦
準優のリベンジの意味でも海野は負けられない。三浦の攻めが追撃しそう。
◎海野 ○三浦 ▲西村め △濱村
3連単1-352-全

_u4w3889 11R 特別選抜A戦
ここは楽な進入で田口が圧倒的逃げ切り。向井の全速戦が続く。渡辺、魚谷の機力に注。 
◎田口 ○向井 ▲渡辺 △魚谷
3連単1-346-全

_u4w4197 12R 優勝戦
横西が次元の違う強さを見せて、連覇&V4&総理杯行き搭乗券。淺田が渾身の差しで迫るも、怖いのは外枠両者。
◎横西 ○淺田 ▲寺田 △山川
3連単1-265-全

 今節もお付き合いいただき、大感謝です。皆様のご健闘をお祈りしております。グッドラック!


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優出インタビュー――外枠3人が怖いぞ~

_mg_9759  6R発売中に行なわれた優勝戦出場選手インタビュー。……超満員! ちょっと遅れて駆け付けると、立錐の余地もないイベントステージ前。うわーん、選手が見えないよー。やっと見つけた場所からはかなり遠目に選手の顔が望めたのだが、前のほうのお客さんが花束を掲げていて、時折見えなくなったりして。ともかく、アイドル(ごめん、具体名は思いつかん)のコンサートかと思うくらい、優出メンバーのうるわしいお顔を拝見したいとファンが集まったわけであります。

_u4w4513  このインタビューでもっとも注目されたのは、やはり外3艇の動き。谷川里江は「昨日のピット離れはたまたまでーす。でも今日もたまたまになればいいですねー」と表明すれば、山川美由紀は「ついていきます! だから4号艇のピット離れに期待してます!」と谷川を煽る。それをふまえて寺田千恵はあれこれ悩んでみせて、観客からはさまざまなリクエストが寄せられたりして。いちばんバリエーションがあるはずの6号艇ということもあり、何度も首をひねったテラッチは、苦笑しつつ「ピット出てから考えまーす」だって。
_mg_9758  なお、山川が「連覇を阻止します!」と宣言すると、横西奏恵はニッコリ。また、新田芳美が「ミラクルをもう一度!」と宣言していました。今日は1、2Rで3号艇が涙の水神祭をあげていますぞ。12Rでも!?(PHOTO/池上一摩)_u4w4509


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THEピット――涙の赤いカポック

 不思議なピットだった。

 1R発走直前、多くの選手たちが装着場にあらわれ、水面際に陣取った。優勝戦ではこういう光景がむしろ普通だが、朝イチの一般戦である。神妙な顔の彼女たちが見つめる先は、赤いカポックだった。
2009_0305_0266  吉原美穂子が、このレースで引退する――。
 地元の中谷朋子らごくごく一部の選手以外は、今朝はじめて知らされて、耳を疑ったそうだ。もちろん我々取材陣も誰一人聞いていなかった。岩崎芳美→池上カメラマン→僕と伝達されたその事実を聞いたとき、選手たちの湿っぽい表情に合点しながら、のけぞるしかなかった。誰もが突然の知らせに動転し、しかしラストランを目に焼き付けようと、3号艇の吉原を凝視する。ピットアウトしてからも、そこにいたほとんどの人間は赤いカポックから目が離せなかったはずだ。
 目を潤ませたギャラリーの目の前で、吉原は最後のマクリを放ち、豪快にバックで先頭に立った。その瞬間、ピットには優勝戦もかくやの歓声があがる。堀之内紀代子が迫っており、まだ予断を許さない隊形ではあったが、早くも松村昌子がすすり泣きを始めていた。2マークを凌いで、ほぼ体勢が決したとき、選手たちの目からは次々と涙が溢れ出していく。ピットの湿度が確実に上昇していた。
 ラストランを勝利で飾る。最高のフィナーレである。最後のピット帰還を果たした吉原に、まるで優勝者を出迎えるかのように、選手たちが一斉にバンザイを向ける。ヘルメットをとると、吉原は涙に濡れ、そして仲間たちも涙で返した。
_u4w4365  優勝戦のメンバーも、勢ぞろいしていた。山川美由紀が目を赤くしているのが見えた。淺田千亜希も、寺田千恵も。横西奏恵や谷川里江の涙は確認していないが、うるんだ視線で吉原を見つめていたのが遠く目に入った。そのとき、彼女たちの頭から優勝戦のことは一時的に消えていたかもしれない。
_mg_9724  モーター格納後、水神祭が行なわれている。2R出走選手以外を除いた、ほぼ全員が参加していたのではないだろうか。チェックしたわけではないが、こんなにも多くの選手が並ぶ光景は見たことがない。水神祭のスタイルは、ゆりかごスタイル。1、2の3で水面に放り込まれる。いつもの水神祭ではあるが、しかし込められた思いはまるで違う。投げ込む選手たちは涙を流し、吉原は涙を流しながら満面の笑みを見せていた。_mg_9742_2  ……あえて書かせていただこう。同期である倉田郁美、笠野友紀恵が吉原に続いて飛び込んだ。吉原の最後の走りを見届けようと、ほかにも同期・阿波連二美子さん、また同県の入船幸子が駆けつけていた。68期から、佐賀から単独参戦。ラストランをたった一人で走らせるわけにはいかなかった。だから尼崎で吉原と同じ時間を共有しないわけにはいかなかった。

_mg_9749  吉原美穂子選手、ご苦労様でした。長身から繰り出す豪快なマクリが好きでした。第二の人生に幸あれ、と心から願います。

 2Rは、この空気を引きずったままピットアウトしている。そこで勝ったのは同じ色のカポック。茶谷桜である。茶谷は、これがGⅠ初勝利! そう、水神祭の1着を最終日にもぎ取ったのである。
_u4w4442  1Rと同様、多くの選手のバンザイで出迎えられる赤いカポック。ボートを引き上げたあともヘルメットのシールドを上げない茶谷に、先輩たちが「あんた、泣いてんの?」。ようやく脱いだヘルメットの下からは、茶谷の泣き顔があらわれた。同期の永井聖美と抱き合って喜び合う茶谷は、瞳を濡らしながら輝かしく笑っていた。ちなみに、2着の道上千夏は川邉加奈子の初1着時も2着。自分を指さして「(初勝利の)女神!」と笑うと、茶谷の笑顔が弾けた。
 去っていく者と、新たな一歩を踏み出した者。涙と水神祭は共通してそこに存在していたが、その意味はがらりと違う。茶谷桜選手、おめでとう。これを通過点として、さらなるステップアップに期待します。

 というわけで、今朝のピットの主役は優勝戦メンバーではなかった。慰労と祝福の輪の中に、涙とともに6名の姿はあったが、その風景に溶け込み、ともに泣き笑いしていたのである。
_u4w3544  そして、6名はほぼ、その後はピットから姿を消している。淺田千亜希、新田芳美が本体整備をしていたのは見かけているが、横西、谷川、山川はどこにいたのか確認できなかった。寺田については、スタート練習のスリットをじっと見入っているのを目撃している。というか、掲示板の近くに突っ立っていたら(そこが掲示板付近とは気付かなかった)、そこにテラッチがあらわれた。「おはようございまーす」と快活に挨拶してきてくれたのはいいが、どこか心ここにあらずといった雰囲気。スリット写真を注視しながら、「そっかぁ……これくらいで……ここで起こせば……」と呟いて、そのまま控室へと消えて行っている。調整にドタバタとはしていないが、すでにコンピュータはフル回転させているようだ。(PHOTO/中尾茂幸 池上一摩 TEXT/黒須田)


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H記者の『穴・極選』6日目

 アマに来てから、まだ一度も払い戻し窓口に並んでいないHです。我が最大の敵(とも)しげ爺さん、損ばかりさせている憲吾どの、K記者に寝盗られそうなうりちゃんetcetc……ふがいなくてすまんす。毎度毎度のセリフですが、最後にひと花、咲かせてみせますっっっ!! 1000倍級の破壊力を秘めた今日の極選は、10R!

 10R
 ①海野ゆかり
○②濱村美鹿子
 ③三浦永理
 ④宇野弥生
○⑤西村めぐみ
★⑥中里優子

進入123/456

 準優で2号艇だった海野、濱村の気落ちはどれほどか。特に山川の気迫突進で逆転された海野はガックリきたことでしょう。ここは外の艇にもチャンスはあります。とはいえ「三浦がまくって弥生ちゃんが……」という今節の定番は考えにくい。弥生ちゃん、お疲れさま、ここは安全慎重なSに徹しても誰も怒りますまい。となると、怖いのはその外の西村と中里。特に隠れ超抜・中里の2着付けが絶好の狙い目だと思います。
 あっっ、1Rで「吉原-堀之内ハシゴ舟券」が!! しかも万太郎!!?? シャレで2=3-全を買うつもりだったのに、この原稿を書いている間に締め切られて……out。あ~あ、今日もまたウルトラ極悪の流れが続くのでしょうか……。優勝戦は9R頃にアップします。

3連単★25-6-全


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本日の“本紙予想”女子王座最終日です

 おはようございます。Kでございます。本日は最終日、優勝戦。有終の美を飾って帰郷できるよう、頑張ります。準優は2レース的中しました。うはは。うりちゃんさん、浮気は大歓迎ですよ~~~。憲吾(こちらもすでにネタが苦しくなってた)、おおいに悔しがってください。もちろん今日も悔しがらせます、はい。しげ爺様、お互い頑張りましょうね~。本日は、インは常に気にしつつ、しかし斬るところでは思い切って斬ってみたい。基本は、銘柄級と機力上位を素直に信じます。

2009_0307_0125 1R 加藤がラスト走で水神祭。川邉が連動する。
◎加藤 ○川邉 ▲久保田 △吉原
3連単4-513-全

2R 道上がS張り込んで逃走。茶谷の機力がここでは上位。
◎道上 ○茶谷 ▲佐々木 △池田浩
3連単1-364-全

3R 機力ならここでは松村。地元の意地で中谷がファイト走。
◎松村 ○中谷 ▲五反田 △大瀧
3連単4ー215-全

4R 長嶋がインからファイト逃げ。準優組が脅威となる。
◎長嶋 ○海野 ▲宇野
3連単1-63-全

5R アシは上位級の中里が逃げる。田口が強いが、アシいい細川に妙味か。
◎中里 ○細川 ▲田口 △角
3連単1-364-全

2009_0307_0266 6R 三浦がカドからファイト攻めで準優のリベンジ。池田紫のイン残しを本線に。
◎三浦 ○池田紫 ▲渡辺 △水口
3連単4-132-全

7R 西村めが1マークできっちり抜け出す。向井、濱村の攻め合いが楽しみ。
◎西村め ○向井 ▲濱村 △金田
3連単2-453-全

8R 魚谷のアシは上位級。香川に差して続けるアシある。
◎魚谷 ○香川 ▲永井 △西村美
3連単1-253-全

9R 佐々木がラスト走を逃げ切る。続くのは日高が最右翼。
◎佐々木 ○日高 ▲平山 △小松原
3連単1-345-全

 優勝戦を含めた賞典レースは後ほどアップします。


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6日目! 22代女王誕生

おはようございます。第22回女子王座決定戦、最終日を迎えました。本日は豪華メンバーによる優勝戦です。新女王誕生を目撃するべく、朝からアツくなっていきましょう! 天候は今のところは日差しがうっすらと水面を照らしています。風は追い風。空中線のたなびき方はそれほどでもありません。

2009_0307_0245 結果は残念でしたが、1マークも2マークも握って攻めた向井美鈴の準優での戦いぶりは、見事だったと思います。以前、BOATBoyのニックネーム企画で「ツケマイ姫」と命名させていただいたことがありましたが、その持ち味を見せてくれたのではないでしょうか。今日もブンブン握る爽快な走りに期待したいところです。(PHOTO/中尾茂幸)


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THEピット――ツートップ&アラフォー

_u4w3351  優出を決めた6人が、ほぼ一様に表明していたことがある。
「この女子王座に対して、特に意気込んではいない」
 年に一度の女王争奪戦だというのに、そんなものなのだろうか。
 歴戦のツワモノがずらり名を連ねた超豪華メンバーの優勝戦、彼女たちには意気込む必要などない、ということか。あるいは、重ねた年輪が意気込むことの虚しさを教えたということか。それとも、意識的に意気込まなくてもバトルに臨むメンタリティを自動的に調えられるということか。たぶん、どんなに考えても漠然とした答えしか得られないだろうし、6人に訊ねたとしても確固とした答えは返っては来ない。
 強者とはこういうものなのだ。そう言うしかないのかもしれない。
 もちろん、それぞれにディテールは違っている。
_mg_9664 「最近、調子も良くなくてテンションも上がってこなかったんだけど、テンションが低いまま走ろうと思っていた。開き直ることを覚えたような気がしますね」(谷川里江)
「今節はリラックスできてますね。年のせいだと思います(ニッコリ)」(山川美由紀)
「V4のプレッシャーとか、総理杯の権利とか、そんなことより、一走一走のスタートを決めることしか、考えてない」(横西奏恵)
 尼崎入りした時点での状況がそれぞれに違うから、抱えているものもそれぞれに違うのは当然だ。それでも、行き着くところが肩に力を入れることのない戦いであり、それが結果を出している。とにかく、6名の自然体ぶりには圧倒される。
_u4w3281  考えてみれば、横西&淺田のツートップ+アラフォー世代による優勝戦。アシに不安がないゆえ、ではあるのだろうけど、その機力を存分に活かせる精神力を作り上げられる者たちばかりだ。それを可能にしているのは、やはり「くぐって来た修羅場の数」であろう。身も心も切り刻まれるような経験は、大きな大きな武器へと変わっていく。
 女子王座特集号であるBOATBoy3月号の表紙には、「new eraがやって来る」と記した。new eraとは新時代。種明かしはカッコ悪いけど、コンセプトは「昨年の女王・横西奏恵を85期以降の若い世代が包囲している」というものだった。そう、女子王座にも新時代がやって来るのだ、という思いを込めたものである。
 しかし結果はどうだ。優出6名のなかでは、包囲されているはずの横西が最年少なのである。若い力がやすやすと上に行けるほど、女子王座決定戦は甘くない。勝負の世界は一筋縄ではいかないのだ。
 
2009_0307_0144  とはいうものの、世代交代の風が少しも吹いていなかったかといえば、そうではなかったと思う。10R1号艇の田口節子だ。レース内容は別項で触れられるだろうが、ポイントは「深くなろうともインを譲らなかった」点にあると僕は思う。しっかり勝負はしてみせた、と評価していいはずだ。
 レース後、蒼ざめた表情の田口がいた。悔しさをあらわにするわけではない。うつむくわけでもない。ただただ、顔を硬直させたまま、だったのだ。もしかしたら、これこそが真の意味で「悔しさをあらわにしている」ということなのかもしれない。1号艇で人気をかぶり、しかし谷川里江の百戦錬磨に翻弄されて優出を逃した若手選手の、真っ当な表情であろう。つまり、田口は高い意識レベルで、優勝戦に臨んでいたのだと僕は思うのである。
 宇野弥生、魚谷香織も健闘したと思う。
2009_0307_0279 10R前だったか、宇野が一人でポツンとたたずんでいるシーンを見かけた。脳裏に何が渦巻いていたかはわからないが、思索にふけっていたのは間違いない。その直前、宇野は笑いの輪の中にいた。試運転ピットの堀之内紀代子の艇の周辺にできた、井戸端会議のような談笑の輪。池田紫乃、池田浩美、横西奏恵らと座り込んでいたのだ。そこに香川素子、長嶋万記らが合流して、まったりとした時間がそこに流れる。それはそれで、心を軽くしてくれる貴重な時間であっただろう。だが、宇野はその後、それほど長くはなかったけれども、一人になる時間を作った。その姿は、戦士としては当然のものだと見えたのである。
_u4w3452  魚谷は、展示ピットに艇を移動するまでは、午前中と変わらず雑用に飛び回っていた。大変だなあ……とそれを眺めていたのだが、魚谷はそうしながらも、レースに向けて気持ちを作っているように見えた。表情が刻一刻と凛々しくなっていくのである。もっとも若い世代のなかの一人である魚谷にとっては、これがメンタルを高めていく自然な流れなのかもしれない。そして、それは誰にでもできることではあるまい。

 優出6名について、印象に残ったシーンを。
2009_0307_0431  横西奏恵のたたずまいにはとりわけ驚かされる。11R前、展示ピットに艇を移動する横西に、池上カメラマンがレンズを向けた。それにボート上から気づいた横西は、「アップ?」と訪ねて、にこやかに視線を送り続けていた。池上カメラマンと二人で、「なんだろね、この余裕は」と嘆息するしかなかった。この人は、本当に女子の枠を飛び越えてしまった。1号艇にすわられたら、押しても引いても動かない本命であろう。
2009_0307_0048  実際、寺田千恵が「1が強いからね~」と苦笑いしていた。元祖SG優出クイーンをして、そう言わしめるのだからやはり横西の強さは際立っている。ただし、テラッチもいい雰囲気だぞ。何日目だったか、テラッチが僕の腹をすりすりと触って、「縁起ものだからね」と笑った。いやいや、半艇身もスリットオーバーしたほどに出っ張っている太鼓腹、かえって縁起が悪いというもの。どの節だったか、山崎哲司も同じことをして、Fを切ってしまっているのだ。そう伝えると、さすがに「えっ、ヤバッ!」。今節のテラッチに不運が降って来ませんように、と気にしていたのだが……「ほらぁ、このお腹触ったら、いいことあったじゃな~い?」と、共同会見後に再び触って来たのであった。で、「でも1が強いからね~」と続いたわけだが、緑なんだから逆に思い切って暴れられるでしょ、と問うと「ケンカしろ、って?」と意味深にニッコリ。女王が気楽なポジションで虎視眈々と狙っている……怖いぞ。
2009_0307_0152  谷川里江の会見中、様子を覗きに来た長嶺豊さんが、いちばん後ろから嬉しそうに手を振った。それに気づいた谷川は表情が一変、質問に応えながらも思い切りニッコニコでサムアップ。僕もいちばん後ろにいたので、その構図を見ることができたのだが、前列のほうにいた記者さんは、なぜ急に谷川がニッコリ笑って、親指を立てたのか、不思議だっただろうなあ。
2009_0307_0158  その谷川、淺田千亜希の会見の際、会場の片隅で渡辺千草らと談笑していた。そこに「谷川さんのピット離れがすごいのですが、コースはどう考えてますか?」と淺田に質問が飛ぶ。すると、淺田は谷川のほうに視線を送って、ニヤニヤニヤッと笑いながら、「コースは主張したい」。谷川はというと……渡辺と話し込んでいて、聞いてない(笑)。ま、何はともあれ、コースを動く可能性のある先輩の前でしっかりと主張をしてみせた淺田なのであった。
2009_0307_0558  山川美由紀は、とにかくにこやかな表情が目立つレース後であった。実は、山川が逆転2着を決めた11R後、長嶋万記が「レベルが高すぎてヘコんだ」と池上カメラマンに伝えたそうである。レベルとは、もちろんレースのレベルもそうだが、山川の意識のレベルの高さに対してのようだ。そりゃ、当たり前。山川と長嶋では修羅場の数が違いすぎる。むしろ、それに気づいた長嶋はきっと階段を駆け上がることができるだろうと思う。なぜなら、山川も長嶋と同じくらいのキャリアの頃、先輩たち(彼女の場合は、記念を走る男子レーサーの先輩たちも含まれていただろう)を見て、何か気づきを得ただろうと想像するからだ。女子王座9回目の優出は、もちろん最多。にこにこ顔の裏に貼り付いているであろう山谷ありまくりのレーサー人生、それを想像すれば素敵すぎる笑顔にも畏怖の思いがわいてくる。
2009_0307_0579  どこかほのぼのとしてしまったのは、新田芳美の会見だ。淡々と語りながら、しかしアニメ声。なんか、かわいらしいんです。その新田も淺田同様、谷川の前付けを警戒している。そのうえで、じーっと一点を見据えて考えながら、「4コースならスローにするかも」と谷川を入れる進入も想定しているようである。ここは、予想のうえでひとつのポイントとなるはずである。

_u4w3530  ややとりとめのない話になったが、僕は本当に素晴らしいメンバーの優勝戦になったと思う。そりゃ若いコは大好きだし……誤解を生みそうだな、えっと、ピットで懸命に駆けずり回っている若手には肩入れしたくなるし、新時代の到来こそが競艇界を活性化するはずだと信じているが、ツートップ&アラフォーは競艇の醍醐味を存分に伝え、大きな財産をこの尼崎で作り上げてくれるはずである。明日のピットでは、彼女らの醸し出す空気にひたすら圧倒されることにしよう。ぐったりするくらい、彼女らの強烈なたたずまいをこの目に焼き付けよう。(PHOTO/中尾茂幸 池上一摩=最初の3枚、魚谷、最後の1枚 TEXT/黒須田)


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女子王座 準優ダイジェスト

田口、谷川の“強襲”に散る

10R
①田口節子(岡山)
②谷川里江(愛知)
③新田芳美(徳島)
④三浦永理(静岡)
⑤渡辺千草(神奈川)
⑥中里優子(埼玉)

2009_0307_r10_0694 「あ、やっぱり!」
 田口アタマの舟券を持っている者にとって、恐れていたことが現実になった。谷川のスーパーピット離れ。ファンファーレから一瞬にして田口を抜き去り、進入での主導権を握った。このまま引き下がれないのが断然人気の田口だ。谷川の外からスピードを上げて、そのままブイを先取りする。当然、流れる。谷川はそれを尻目に、ゆっくり艇を進路とは逆、右側に流す。
2009_0307_r10_0723  進入隊形は同じ123/456でも、スタート展示とはまったく別物になった。95mの深い起こしから、田口は加速がおぼつかないままコンマ22のスタート。たっぷりと助走距離を取った谷川と新田が、それより半艇身ほど早いスリットからさらに加速してゆく。谷川は十分にまくれる態勢だったが、ここは準優、盤石を期した。田口を無理に先マイさせての差し。その間、谷川が壁になった新田も差しを選択した。田口が流れている間に1番差し、2番差しが突き抜けてゆく。ここで私は、もう一度「あ、やっぱり」と呟くことになる。準優の予想をアップした直後、新田と淺田が足合わせをした。その際、新田の足色が昨日よりもはるかに輝いて見えたのだ。レース後に「今日がいちばん良かった」と振り返った新田のパワーは、2マークで谷川を捕えきった。進入からスリットから後手を踏み続けた田口は、何度か突進を試みたが先団2艇の引き波をまたぐことしかできなかった。
 1着・新田、2着・谷川。レースを作ったのは、谷川のピット離れだった。

元女王の明暗

11R
①淺田千亜希(徳島)
②海野ゆかり(広島)
③山川美由紀(香川)
④向井美鈴(山口) 
⑤西村めぐみ(三重)
⑥水口由紀(京都)

2009_0307_r11_0843  この進入は穏やかな枠なり123/456。イン淺田の起こしは125mほどで、文句のない助走距離を得た。スリットでは山川が内2艇を煽る隊形。だが、シリーズ前半にファンを驚愕させた行き足が、今日はまったくない。「まくれない」と悟った山川は、内2艇が動くのを待った。この山川の待機策で、スタートで後手を踏んだ内2艇が息を吹き返した。悠然と伸び返した淺田が1マークを制し、海野が差して続く。典型的な行った行った1-2パターンで、3番手には外をぶん回した向井。2番差しの山川は完全に置かれてしまった。が……
2009_0307_r11_0864  ハイライトは2マークに待っていた。1マーク同様に淺田が先マイ、海野が差そうとした瞬間、内から猛然と山川が襲い掛かった。いかにも準優らしい、逆転2着を狙った渾身の突進。真横に流れながら、海野の舳先をかすめる。海野の艇が面を喰らったように上下にバウンドし、これで5年ぶりの女王奪還の夢は潰えた。山川の突進はさらに全速マイの向井にまで喰らい付き、これが絶妙なダンプになって2番手に躍り出た。1-2、1-4の舟券を持っていた方には気の毒だが、8年ぶりの女王奪還を狙う山川の気迫が一枚上手だったと言うしかない。
 1着・淺田、2着・山川。山川の意地とプライドを目の当たりにしたレースだった。

なにクソ、F2!

12R
①横西奏恵(徳島) 10
②濱村美鹿子(東京)13
③永井聖美(愛知) 07
④寺田千恵(岡山) 08
⑤宇野弥生(愛知) 06
⑥魚谷香織(山口) 05

2009_0307_r12_0968  あえてスタートタイミングを記しておこう。F2持ちの横西、宇野、魚谷、F1の永井、寺田……この5人が唯一Fのない濱村を凌駕し、素晴らしいスタートを決めた。特にF2持ちでゼロ台半ばまで踏み込んだ魚谷(全速!)と宇野には拍手を送りたい。結果としてこのクソ度胸は報われなかったが、いずれこの経験が糧となり、自信となり、女王へとつながるはずだ。予選から今日まで、美女ふたりの男前のレースっぷりは多くのファンの心を鷲づかみにしたことだろう。
 レース自体は、これだけの電撃スリットにも関わらず凹んだ選手がいなかった(濱村もすぐに伸び返して横一線に)ため、平穏な展開になった。横西が先マイし、濱村が差し、永井が握り、寺田が2番差し。この展開で、今節の横西が勝ちを取りこぼすはずもない。回った瞬間、ファイナル1号艇が決まった。2着は混戦ムードだったが、寺田がその経験と上昇したパワーを駆使して2マークを制し、あとは他艇を引き離した。終わってみれば現役女王&前任女王のワンツー決着。
2009_0307_r12_1018  それにしても、横西、強い。宇野も魚谷も見事だったが、この傷だらけの女王はその何倍もの高いレベルで戦い続けている。その視野の先には7連勝での連覇=史上初の4Vだけではなく、より高いグレードの頂点がある。「女子」の付かない王座がある。多摩川・総理杯へ、権利を得るまであと1勝となった。
 1着・横西、2着・寺田。F2レーサーたちの気高さが心に染みるレースだった。(Photo/中尾茂幸、Text/H)


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速報 女子王座の優勝戦メンバー確定!

 尼崎・女子王座決定戦のファイナリスト6選手が出揃いました。な、なんと鳴門の渦潮娘たちが1~3号艇を独占! このまま女子最強支部が3着まで独占してしまうのか? はたまた外枠を占めた百戦錬磨の元女王(全5V)がその牙城を切り崩すのか? 新女王を争うに相応しいメンバーが揃いました!

12R 女子王座決定戦ファイナル
①横西奏恵(徳島) 3V
②淺田千亜希(徳島)
③新田芳美(徳島)
④谷川里江(愛知) 2V
⑤山川美由紀(香川)2V
⑥寺田千恵(岡山) 1V


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