北朝鮮への「帰還事業」で渡航した、いわゆる「日本人妻」が、その後、脱北して帰国する際、無関係の中国人が家族になりすまして日本に入国していたことが分かり、大阪府警が日本人妻らを逮捕しました。
出入国管理及び難民認定法違反の疑いで逮捕されたのは、2001年に脱北して帰国した67歳の日本人妻、斉藤博子容疑者とその長女と偽り、日本に入国したとみられる自称「キム・ヒョニョ」と名乗る中国人の女、二男と偽ったとみられる、自称「キム・チョルグン」と名乗る中国人の男です。斉藤容疑者は脱北の際、中国の密航ブローカーの手引きで渡った中国国内で逮捕された女らと出会い、不正入国を手助けしたとみられています。斉藤容疑者の実の長女はすでに北朝鮮の刑務所で死亡。二男は今も北朝鮮で暮らしていると話しています。
斉藤博子容疑者:「(Q.何でそんなことをしたのですか)日本に帰りたいだけ。日本に帰って仕事でもして、(北に残っている)子どもたちを助けたかった」
大阪府警はほかにも斉藤容疑者の「めい」を装った中国人の女ら2人も逮捕していて、今後は密航組織の解明も目指すとしています。