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J1 山形 走り勝って歴史的大勝初陣飾る
1000人超が埋めたアウェー側スタンドに「歴史的初勝利」の横断幕が揺れた。興奮するサポーターの前に並んだ山形の選手らは肩を組んで歓喜のダンス。J2で1試合5得点(3度)が最高のチームが、J1初戦でいきなり6得点を奪う猛攻を見せた。「みんなが気持ちを出してやっていた。それが1つになってあらわれた」。相手選手に顔を踏まれながらも、頭で2点目を奪った古橋は感慨深げだった。
相手は日本代表の川口、駒野ら個人能力の高い選手が居並ぶ磐田。序盤は1対1で競り負けるシーンも目立ったが、複数で囲んでボールを奪うなど、組織と走力で対抗した。相手の足が止まった後半30分以降は独壇場となり、一気に4得点。「たまたまうまくとれた」と謙虚な小林監督も「後方からの上がりがうまくできて、サイドからいいクロスが上がった」と最後まで走り抜いた選手たちをたたえた。
先発の中で9人は初めてのJ1。2得点の長谷川は「チームとしても自信になった」と手応えを口にする。この日はスポンサー決定の遅れから、胸と背中にロゴのないユニホームで戦い、先制点の金秉析に至っては、韓国語の通訳不在のため「うれしいです」としかコメントできなかった。戦力も運営もまだ発展途上だが、大化けする可能性を十分に感じさせた。(奥村信哉)