J1リーグ戦が開幕し、第1節の9試合のうち、3月7日(土)には7試合が行われた。鹿島と浦和による注目の強豪対決は、昨季チャンピオンの鹿島が2−0の快勝。同3位の名古屋は、同4位の大分に3−2と競り勝った。G大阪も千葉に得点を許さず3−0の勝利。新潟はFC東京を4−1と下した。昨季2位の川崎Fは柏と1−1の引き分け。今季、昇格した広島と山形は、共にアウェイで大量得点を挙げ、それぞれ横浜FMに4−2、磐田に6−2と初戦を勝利で飾った。
前人未踏のリーグ戦3連覇に向けて、王者の鹿島が自信に満ちあふれた第一歩を踏み出した。堅守速攻という持ち味をいかんなく発揮。22分にGK曽ヶ端のキックからFWマルキーニョスが右サイドを突破し、折り返したボールをゴール前へ走り込んだMF野沢が合わせて先制。51分にも相手CKをクリア後、一気に浦和ゴール前に押し寄せ、昨季J1得点王のマルキーニョスが正確なシュートを左隅に決めた。浦和はシュート数では13−10と上回ったが、鹿島の堅陣を崩せなかった。名古屋と大分の上位対決で先手を取ったのは、10分にMF金崎が決めた大分。だが、名古屋はFWのダヴィ、玉田という新2トップの活躍で逆転した。札幌から新加入のダヴィは、2点をマークして期待に応えるなど、ストイコビッチ監督を「完ぺきなスタートになったと思う」と喜ばせた。大分はFWウェズレイの7シーズン連続となる開幕戦ゴールで1点差としたが、3失点と自慢の堅守を崩された。2月28日(土)の「FUJI XEROX SUPER CUP 2009」で鹿島に0−3と完敗したG大阪も、しっかりと立て直してきた。新加入のFWコンビ、レアンドロとチョ ジェジンが新天地で初ゴールを決めるなど、アウェイで千葉に快勝した。
前半、FC東京の攻勢に耐えた新潟は、新加入のDFジウトンが44分に先制。51分にはFW近藤に同点とされたが、その後はFW陣が奮起。ペドロ ジュニオールが2点を挙げ、新加入の大島もチームの3点目を決めた。川崎Fと柏は勝点を分け合った。均衡を破ったのは、50分にFW菅沼がヘディングシュートを決めた柏。川崎Fは77分、FW鄭大世が同点としたが、勝ち越し点を奪えなかった。開始早々の3分に先制された広島は、DF槙野が19分に同点とした後、相手守備ラインの背後への鋭い攻めから3点を連取。ペトロヴィッチ監督は「難しい立ち上がりだったが、落ち着いて試合をコントロールできた」と、逆転勝利を振り返った。横浜FMはルーキーのFW渡邉がデビュー戦のゴールを決め、幸先のいいスタートを切ったが、広島の速い攻めにマークが遅れ、手痛い敗北を喫した。J1で初めての試合を戦う山形は、2−2で迎えた75分、FW長谷川が決めて勝ち越すと、80分からの9分間で3点を追加して圧勝。危ない場面もあったが、小林監督は「忠実に守備ができたことが大きかった」と勝因を述べた。
第1節の残り2試合は3月8日(日)に行われる。