ガス田「樫」「単独開発問題なし」　中国外相　排他的水域に属す

　【北京＝野口東秀】中国の楊潔●外相は７日、全国人民代表大会（全人代＝国会）にあわせて北京の人民大会堂で記者会見し、中国が開発を続けている東シナ海のガス田「樫」（中国名・天外天）について「中国の排他的経済水域に属している」とし、共同開発や継続協議で一致した日中間合意の対象外との認識を改めて示した。

　東シナ海のガス田問題については昨年６月、日中間で共同開発で合意しているが、具体的な協議が開催されておらず、日本側は「樫」の単独開発に不満の姿勢を表明している。

　昨年１月に発覚した中国製ギョーザ中毒事件について、外相は「刑事事件として解決に向け努力している。捜査中だ」と述べたうえで「日本でも時間をかけても解決していない食品事件があるのではないか」と指摘し、解決までには時間がかかると示唆した。

　外相は同事件にからみ、「中国政府は食品の安全を非常に重視している」と強調、日中間で「食品安全のための長期的な協力システム」を構築することを改めて呼びかけた。

　一方、長距離弾道ミサイルとして懸念される北朝鮮の「人工衛星」発射準備について、外相は「朝鮮半島の平和と安定の維持」に各国が努力するよう期待するとして、北朝鮮に自制を求めた。

　●＝簾の广を厂に、兼を虎に

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