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2009年3月7日

 「イチロー」がおかしい。野球・日本代表の看板打者は、強化試合から16打席連続無安打と不振が続く。同じ名の看板党首は、違法献金疑惑で、もっと深刻である

「安打製造機」は不調説をはねつける。一郎代表は続投を明言した。何のつながりもない2人だが、似たところはある。周囲をシーンとさせる存在感がある。概して無愛想である。たまに重い口を開くが、分かりにくい言葉を吐く

昨年夏、イチロー選手は日米通算3000本安打の快挙を達成した。次の目標は張本勲さんの3085安打。その張本さんから祝福の言葉が寄せられたとき、「あえて喝(かつ)と言ってほしい」と話した。天才打者は、風変わりである

一郎代表は、公設秘書を逮捕した検察に「喝」を浴びせた。身内から喝は聞かれないし、敵方も何やら及び腰に映る。政治の世界も、負けず劣らず風変わりである

イチロー選手は、打撃の修正が得意である。一郎代表も、大連立騒ぎのときのように、辞める、辞めぬと肩透かしを食わせる前歴を持つ。大勝負はこれから。勝利の歓喜と敗北の落胆との分かれ道に、程なくさしかかる。


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