「私たちのときは、市立病院に医師がいたので安心だった。今、孫たちのことを考えると不安だ」と子育てを終えた母親が言うと、子育て中の母親は「安心して子供を生んで育てられる地域にしたい」と訴えた。
山鹿市立病院の小児科常勤医が不在となり、市内の小児専門の開業医がわずか1医院となって、夜間救急など小児医療が危機的状況にある山鹿・植木地域の母親たちの発言だ。
「何とかしたい」という医師や行政の呼びかけに、母親たちが応じて初めて集まった。会合の名前は「小児医療を考える会(仮称)」。会の姿や活動の方向はまだ見えていない。だが母親たちの熱意だけは十分に伝わってきた。
この熱意がどんな形に育っていくか、期待をこめて見続けている。(靖)
毎日新聞 2009年3月7日 地方版