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ヒューザー小嶋元社長、二審も有罪 検察の控訴も棄却

2009年3月6日14時13分

 耐震強度偽装事件にからみ、神奈川県藤沢市のマンションの強度不足を知りながら販売代金約4億1千万円をだまし取ったとして詐欺罪に問われた「ヒューザー」元社長小嶋進被告(55)の控訴審判決で、東京高裁(門野博裁判長)は6日、被告、検察双方の控訴を棄却した。

 08年3月の一審・東京地裁判決は、小嶋被告に詐欺行為に対する「弱い故意」があったとして懲役3年執行猶予5年(求刑懲役5年)とした。

 小嶋被告は一審から、マンションの引き渡し日が翌日だと認識しながら、05年10月27日に営業担当者に対し引き渡しの中止を指示せず、代金をだまし取ったとする起訴事実を否認し、無罪を主張してきた。

 一審の途中で弁護側は、小嶋被告が営業担当者に携帯電話で話す様子を録音した音声データを証拠として提出。録音内容に基づいて「引き渡しの中止を指示していた」と主張したが、一審は音声データを証拠採用しなかった。

 一審判決は、電話で小嶋被告から引き渡しの了承を受けたとする営業担当者の供述は信用できると判断し、弁護側の主張を退けた。

 控訴審は、音声データの内容そのものを証拠として採用。データ全体が法廷で再生された。

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