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民主、高官発言に猛反発 参院予算委で追及へ '09/3/7

 民主党は六日、西松建設の巨額献金事件で、政府高官が「自民党議員に波及する可能性はないと思う」との見方を示したことに強く反発し、国会で追及する方針を決めた。九日の参院予算委員会で政府高官を特定、事実関係をただす方向だ。

 鳩山由紀夫幹事長は記者会見で、政府高官発言について「検察から内閣に何らかのメッセージが(事前に)送られていたのではと疑わざるを得ない」と批判。「なぜ検察捜査の行方にこんなに確信的な言動ができるのか極めて不思議だ。うっかり口を滑らせ、馬脚を現した」と述べた。

 一方、小沢一郎代表は、自らの説明と矛盾する東京地検の捜査内容が相次いで報道されていることについて「罪を犯しているような前提で論じられるのは心外だ」と違法性はないとの認識を重ねて強調し、徹底抗戦の構えを見せた。

 民主党の簗瀬進参院国対委員長は記者会見で、政府高官発言に触れ「政府による『逆指揮権発動』だ」と指摘。「政府高官の立場でこのような発言をすることは『自民党の方はやるなよ』とのサインとも受け取れる」と述べ、捜査をけん制したとの見方を示した。

 公明党の漆原良夫国対委員長は政府高官の発言について「事実であれば、民主党が『国策捜査』と主張していることを裏付けかねない」と危機感を表明。自民党の鈴木政二参院国対委員長も「信じられない発言だ。三権分立の戦後民主主義が確立した中であり得ない」と非難した。

 与野党を通じた批判が高まる中、麻生太郎首相は参院予算委で政府高官の発言を「全く承知していない」と述べた。




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