KTX欠陥工事:防振パッドに問題(下)
防振パッドの問題は、試運転期間にある研究所がパッド100個を回収して分析した結果、設置当時102から103キロニュートン/ミリだったパッドの弾性係数(堅さを示す程度)が1年後には、設計基準許容値である120キロニュートン/ミリを上回る126から262キロニュートン/ミリの数値を示した。また2006年に行われた監査院による調査でも、最高で278.3キロニュートン/ミリが出たこともあり、当時も指摘を受けていた。監査院は「固まったパッドの上を高速鉄道が通過すると、騒音や振動が大きくなるだけでなく、砂による摩耗、軌道のズレなどが起こる。そのため、パッドを交換する基準を合理的なものに改正する必要がある」と指摘していた。これに対して韓国鉄道公社(KORAIL)は、「パッド交換の基準は弾性係数ではなく厚さで定められている。本来は10.4ミリのパッドが7ミリになったら交換するようになっている」「列車の荷重により固くなれば厚さが目にみえて薄くなるが、現時点でそのようなパッドはほとんどない」と述べた。パンドロール・コリアも、「パッドの平均寿命はおよそ10年。弾性係数の基準は国ごとに異なっているが、欧州では400キロニュートン/ミリまで許容するケースもある。また当社のパッドは世界中で10億枚以上使用されており、シェアは70%だ」として、まったく問題視していない。
韓国鉄道公社や鉄道施設公団では、1期工事区間のうち砂利の上にある軌道は元々繰り返しメンテナンスを行う必要があり、軌道のズレもパッドが原因ではないと説明する。軌道を支える砂利は列車の運行により移動するのを防ぐことはできず、そのためのメンテナンス費用は安全確保のために当然必要ということだ。鉄道公社は2004年からこれまで毎年99億ウォン(約6億2000万円)から147億ウォン(約9億1000万円)を高速鉄道の線路補修に充ててきた。
監査院の関係者は「(2期工事で表面化した)枕木の手抜き工事よりも、パッド硬化の問題の方がもっと深刻だ。このままでは高速鉄道が低速運転を行うしかないだろう」と指摘した。
李衛裁(イ・ウィジェ)記者
キム・ソンモ記者
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