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KTX欠陥工事:防振パッドに問題(上)

 鉄道の枕木と線路の間に設置される防振パッドはコンクリートの枕木上にある空間を埋めるもので、通常は特殊なゴムでできている。列車が通過する際に生じる振動を吸収すると同時に、枕木を保護し、絶縁体としても作用する。高速鉄道の場合、一般の鉄道よりもスピードが速いため重量もかかる。そのためかなり弾力性のあるものが用いられるが、現在、韓国高速鉄道(KTX)の1期工事区間に使用されているパッドは予想以上に早く固まっており、事実上その機能が失われた状態になっている、と一部の鉄道専門家が指摘している。

 1期工事区間225キロには現在、156万8000個の防振パッドが使用されており、納品した企業は今回枕木に亀裂が見つかった2期工事区間と同じパンドロール・コリアだ。2段階(128.8キロ)区間にも77万1736個のパッドが使用されている。

 この防振パッドが予想以上に早く固まっているため、本来果たすべき緩衝作用が不十分となり、列車の荷重がそのままレールに伝わっている。その結果、この荷重に耐えられなくなった軌道が左右あるいは水平にずれる現象がたびたび発生している。軌道のズレは通常、線路の10メートル当たり上下あるいは左右6ミリから7ミリほど広がった場合に起こる。

 軌道のズレの影響で列車の振動はひどくなり、騒音も大きくなる。鉄道労働組合労働安全部のイ・テヨン部長は、「1期工事区間で曲がったりずれた軌道を本来の位置に戻す“原型補修”の比率は、一般の鉄道に比べて2倍から2.5倍ほど高くなっている。そうなった原因については、現在分析を進めているところだ」と述べた。

李衛裁(イ・ウィジェ)記者

キム・ソンモ記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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