充実した表情からは色っぽさと母性が伝わる（クリックで拡大）

　株やＦＸの投資に主婦がハマるご時世を反映するかのように、主婦をターゲットにする昼のドラマも様変わりしている。テレビ東京系「サギ師リリ子」（月−金曜午前１１時５０分）は題名通り、天才詐欺師として活躍する主婦がヒロイン。演じるのは、自身も小学２年生の娘を持つタレント、雛形あきこ（３１）だ。

　普段は脚モデルの仕事や家事、育児に忙しいシングルマザーが、詐欺師に変身し、悪をこらしめるというコミカルなストーリー。

　トップグラビアアイドルから女優業に進み、昼ドラでは定番のドロドロの愛憎劇や、家族愛がテーマの作品で主演してきた雛形も「新鮮な気分。おとなしい主婦のときと、怒ってまくし立てる詐欺師のときのギャップが楽しい」と声を弾ませる。

　私生活では２０歳で結婚、２２歳で出産、２５歳で離婚−と様々な経験を積んできた。

　「男っぽい性格なので家計簿もつけない」と、あっけらかんと笑うが、詐欺は他人事ではない。「騙されて高い絵を買わされて、３０万円ぐらい使ってしまった友人もいる」と明かす。

　「私は人をだましたり、うそをついたりするのは苦手」といい、フジテレビ系「めちゃ×２イケてるッ！」で共演者をだますドッキリ企画でも「しれーっとした顔をしなきゃいけないのに、人一倍ドキドキしています」という。

　娘を後ろに乗せて自転車をこぐシーンなどは「普段、子供といるときの延長のような感じ」と楽しく演じている。

　「子供が生まれた時点で、仕事を頑張ろうと意識が変わりました。女の子は成長が早くてマセているから、私のほうがしっかりしなきゃと思う」

　最近は、リアルな主婦や母親役に挑戦している。子供の学校の教育方針や部活をめぐって教師にクレームをつける身勝手な“モンスターペアレント”の役を演じたこともある。

　「子供がかわいいあまり、試合に出させてほしいとか思ってしまう気持ちはわからないでもない。子供本人がやりたいことはやらせてあげたい」と母性本能に目覚め、娘が通うピアノ教室ではママさん友達とグルメ情報も交換している。

　シングルマザーとして仕事に集中できるのは、「周りの方のサポートがあってできること」。すっかり貫禄がついてきた。